ケロポンズ、『朝霧JAM』開催直前緊
急インタビュー「あの人がフェスの長
っていうのがいい」

4年ぶりに開催されるキャンプ・イン・フェス『朝霧JAM』に、子どもから大人までを虜にするスーパーデュオ・ケロポンズが出演することが発表された。今回のタイムテーブルを見ると「ラジオ体操[feat.ケロポンズ]」(10月9日9時30分〜)となっている。
『朝霧JAM』のラジオ体操とは、フェス2日目の早朝にレインボーステージにて行われる、数百人規模の集団ラジオ体操のことで『朝霧JAM』名物のひとつ。ここで気になるのは「ケロポンズはラジオ体操だけの出演? ライブはやらないの?」ということ。それに加えて、ケロポンズは『朝霧JAM』のラジオ体操がきっかけで生まれた作品「ツイてる!ツイてる!」を2019年にリリースしているのだが、2019年、2020年、2021年と台風、コロナ禍の影響を受けて『朝霧JAM』の開催が見送られてきたこともあり、作品誕生の縁の地では未だ披露されていない。
今週末10月8・9日に開催される『朝霧JAM』では、満を持して「ツイてる!ツイてる!」初披露はあるのか、はたまた大ヒット曲「エビカニクス」で使用するカニツメは持参すべきなのか。それらの疑問を探るべく、ケロポンズにインタビューを急遽決行。今夏の『FUJI ROCK FESTIVAL』(以下、フジロック)出演時のことも振り返りつつ、『朝霧JAM』の魅力や「ツイてる!ツイてる!」制作秘話について話を訊いた。
撮影=宇宙大使☆スター

――今夏の『フジロック』は“いつものフジロック”を目指すがスローガンでしたが、いかがでしたか?
ケロちゃん:少し戻った感がありましたよね。前の年はちょっと恐る恐るな空気が全体的に流れてたけど。
ポンちゃん:子どもを大人が自由に見れてる感じ。去年は自分のところに置いて見るって感じだったけど、今年は子どもは子ども、大人は大人みたいな感じでわらわらと座っているのが見えて「あぁ! 戻ってきた。良かった!」って思ったよね。
ケロポンズ 撮影= Ruriko Inagaki
ケロちゃん:良かったよねえ。でも暑かった!「大丈夫かな?」って、そっちの心配をしたよね。「子どもが熱中症になったら、こりゃいけん!」と思って。
ポンちゃん:それが心配だったね。ほんとに暑かったから。それまでのフジロックでも熱気はあったけど、今年は暑かった〜。
――ライブと気候の両方の熱気で異常な暑さでしたね。ケロポンズのステージには今年も多くの子連れファミリーが詰めかけて超満員でした。
ケロちゃん:だからこそ、あんなによく集まってくれたなって思います。
ポンちゃん:あれだけ暑い思いをしたからこそだからだと思うんですけど、帰る時びっくりしたのが、川で泳いでる家族の数がもう半端なかった! 暑かったら川にワーッと入れるフェスなんてないじゃないですか!
――川が場内を流れているフェスがないですよね。
ケロちゃん:ガンジス川の沐浴みたいになってた(笑)。
ポンちゃん:熱々になった子どもたちを川で冷やしてるっていうのがものすごい面白かった(笑)。子どもが流れてたり、大人も服のまま入り込んじゃって。自然と共にあるフェスで、本当の意味でみんなが開放されてた。フジロッカーたちが“本当に待っていた”っていう感じがすごくしたよね。
ケロポンズ 撮影= Ruriko Inagaki

■『朝霧JAM2022』に出演! 楽曲「ツイてる!ツイてる!」が生まれたワケとは?
撮影=宇宙大使☆スター
――『朝霧JAM』出演決定おめでとうございます。
ケロちゃん:ありがとうございます。ちょっとだけどね(笑)。
――追々詳しくお聞きしますが、ケロポンズが『朝霧JAM』に出演するのは2017年に次いで2度目。前回のことで印象に残っていることはありますか?
ケロちゃん:前回は「DJみそしるとMCごはんのケロポン定食」として、おみそはんと一緒に出たね。
ポンちゃん:そうだね、あれが最初だね。『朝霧JAM』と言えば、実行委員会の会長さんがテントサイトやその場にいるお客さんに向けて「おはようございまーす!」って言って、白いジャージを着てステージに出てきて(笑)。
ケロちゃん:そう、そう!(笑)

撮影=Yasuyuki Kasagi

ポンちゃん:「いやー、天気もいい! 富士山もきれいだ! こんな気持ちがいい日はない! ツイてる! ツイてる!」って、突然振り付きで仰った(笑)。フェスの一等最初の、朝イチのひとこと目がそれですよ。私たちは度肝を抜かれてしまって。
ケロちゃん:びっくりしたね。
ポンちゃん:「これはすごい! お日様みたいなおじさんだな!」と(笑)。
ケロちゃん:次にやった「エビカニ」の間奏で、その振りを私がすぐ真似して「ツイてる! ツイてる! はい、ご一緒に!」ってやったりして(笑)。それで「これは曲にしたほうがいいね」ってなったんだよね。
ポンちゃん:会長さんがピースしてこのまま(横に並行移動させて)「ツイてる! ツイてる!」とやる振りも、「この振り、いただき」って(笑)。曲を作る段になって、その会長さんの言葉を元に曲を作りたい、動きを曲の振りにしたいというのを伝えて。
撮影=Yasuyuki Kasagi
ケロちゃん:会長さんに許諾をいただきました。「せっかくだからMVにも出てください」ってお願いしたら、本当に出てくださいました。「ツイてるおじさん」として(笑)。
ポンちゃん:「これ、頭にぴったりだからどうだろう?」って(富士山仕様の)カラーコーンをかぶって持ってこられましたからね。頼んでないのに(笑)。最高ですよね、あの会長さん。ご自身が富士山であり、お日様であり、ツイてるおじさん。
――『朝霧JAM』実行委員長の秋鹿博さんは、フェス2日目恒例のご挨拶からラジオ体操までの進行を担当されているので「ラジオ体操おじさん」としても親しまれています。
ケロちゃん:あの人がフェスの長っていうのがいいね。
ポンちゃん:いいよ、本当に面白い! あんな風に会長さんがしゃべるフェスないもん(笑)。
撮影=Yasuyuki Kasagi
――そんな『朝霧JAM』でのワンシーンがきっかけとなって生まれた楽曲「ツイてる! ツイてる!」。(『エブリバディ おどろう! ケロポンズ BEST』収録曲・2019年リリース)制作は順調でしたか?
ケロちゃん:スピーディーでしたね。
ポンちゃん:あの日の会長さんの服装も「白い雲 白いジャージ」と歌詞に入れさせていただいて(笑)。でも、「ツイてる! ツイてる! ハーア」がもうできていて、あの部分が完璧ですから、すぐに書けました。
――子どももすぐに口ずさめる、一度聞いたら忘れないサビが印象的です。
ポンちゃん:天気が悪いのも嫌なことも、全部が飛んでいって一掃されるというか…。
――天候に左右されることもある野外フェスならではの感覚も影響したのでしょうか。
ポンちゃん:そうですね。私たちにとっては魔除けのような曲になりました(笑)。
『エブリバディ おどろう! ケロポンズ BEST』収録曲・2019年リリース

■ケロポンズから見た『朝霧JAM』の魅力「ステージからの景色がすごい」
撮影=宇宙大使☆スター
――冒頭の『フジロック』をはじめ全国のフェスやイベントに引っ張りだこのケロポンズ。他のフェスにはない『朝霧JAM』の魅力を教えてください。
ケロちゃん:ステージからの景色がすごいよね。テントが後ろにあって、キャンプ場がステージと同じエリアで一体化されている。みんなそこから起きてきてラジオ体操をしているっていうのがすごい面白かった(笑)。他にないでしょ、あれは。
ポンちゃん:ない! それになんて言うか…、生活っぽいっていうか、人が生きてる営みっていうか。「おーい、みんな起きてるか〜? 朝だぞ〜」みたいな。自分のテントから見てる人もいるし、寝てる人もいるし、子どもは走り回ってるし。あんなフェスないよね。富士山が目の前でさ。
撮影=宇宙大使☆スター
ケロちゃん:富士山の気がすごいですよね。なかなか富士山の気を浴びながらのフェスなんてないから。
――確かに、音楽と富士山の気を両方いっぺんに浴びられる上、朝から晩まで日本一の山の美しい変化を眺めていられるフェスは他にないですもんね。
ポンちゃん:気持ちがいいよね、本当に。うれしいね、また行けるのがね。
ケロちゃん:ステージが2つしかないから子どもも来やすそう。のんびりできますよね。

■ライブはやるの? カニツメは?
――前回はラジオ体操に出演された後、シークレットで『朝霧JAM』キッズランドに登場されたそうですね。
ケロちゃん:そうそう、パネルシアターとか遊びとかやりました。「ねこのお医者さん」をやったような。
撮影=宇宙大使☆スター
――今年も登場される予定はありますか?
ポンちゃん:あるのかな?
ケロちゃん:どんなんだろう?
(マネージャーさん):(両手で○印)
ケロちゃん&ポンちゃん:おお!
ケロちゃん:私たちも知らなかったけど(笑)、できるみたいなので、また楽しく遊びましょう! そっちでは新ネタの「カマカマキリキリ」とかもやれるかな?
ポンちゃん 撮影= Ruriko Inagaki
ケロちゃん 撮影= Ruriko Inagaki
――それは楽しみです! 最後にもうひとつ質問が。今回の『朝霧JAM』には「ラジオ体操[feat.ケロポンズ]」として出演されますが、先ほどお話していただいた『朝霧JAM』由縁の楽曲「ツイてる!ツイてる!」の初披露の可能性はありますか?
ポンちゃん:ぜひぜひ予習をお願いします。みんなで「ツイてる!ツイてる!」やりましょう!
ケロちゃん:やろう、やろう!
ポンちゃん:エビカニのカニツメも同じピースの形なので、使えるから持ってきてもらえれば。ラジオ体操の時から付けると手が蒸れちゃうから、終わった後に付けるといいかも。
ケロちゃん:ラジオ体操に失礼なことになるので。
――そんなことはないと思いますが(笑)。
ポンちゃん:朝寒かったら手袋代わりに。
ケロちゃん:それもいいね。
――これは朗報です。参加される方は「ツイてる!ツイてる!」「エビカニクス」の予習をお忘れなく。そしてラジオ体操後はキッズランドへ向かいましょう。
ポンちゃん:『朝霧JAM』は、とっても気持ちがいい場所なので、小さな子どもたちが来てもゴロゴロ転がったりできるし、大人も子どもも楽しめます。
ケロちゃん:とにかく楽しんで楽しみましょう。『朝霧JAM』を楽しもうっ!
ポンちゃん:オーっ!!
取材・文=早乙女‘dorami’ ゆうこ

■『朝霧JAM 2022 - It's a beautiful day』
撮影=宇宙大使☆スター

富士山麓に広がる緑豊かな朝霧高原でキャンプをしながらライブを楽しむ。まさに富士山と共に寝起きする、至福のオール・キャンプ・イン・フェス。「JAM」には、「ジャンルレスに様々なミュージシャンが集い、皆で楽しむ」という意味が込められている。
2001年より18回開催。今回ケロポンズが登場する『朝霧JAM』名物の「ラジオ体操」は、雄大な富士山に見守られながら朝日を浴びて体を動かす人気のアクティビティ。来場者の目覚めを爽やかなものにするだけでなく、日常で抱えてしまった不要なものすべてが浄化されるような気分になるので大いに参加をオススメする。

<お知らせ>
『朝霧JAM』4年ぶりの開催を祝して、「こどもフジロック」では『朝霧JAM2022』の場内にある「宇宙大使マザーシップ」と「キッズランド」にて「こどもフジロック特製ステッカー」(非売品)をプレゼントします。詳細は、こどもフジロックSNSをチェック!

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