FEATURE / MPC GIRL USAGI 多方面か
らの注目を集めるMPC GIRL USAGI。そ
のバックグラウンドと異色のキャリア
を振り返る

MPC GIRL USAGIがニュー・シングル「Dancing Womer feat.YeYe」を9月28日(水)にリリースした。
今作はSSWのYeYeをボーカルに迎えた風通しのいいポップ・ナンバー。YeYeの透き通るような歌声と、MPC GIRL USAGIによる軽快なビートの融合。アゲ過ぎない程よいテンション感と絶妙なファンクネスは、どこかシティポップにも通ずる要素を感じさせる。

この都会的で洒脱な新曲を上梓したMPC GIRL USAGIとは何者なのか。本稿では彼女のこれまでのキャリアを振り返りながら、その魅力に迫る。
以前はシンプルに“USAGI”という名義で活動していた彼女は、大阪芸術大学の芸術学部演奏学科卒業という経歴を持つミュージシャン。在学中からドラマーとしてのキャリアをスタートさせヒップホップやR&Bを中心に、トラックメイキングを始めた。

また、高校〜大学時代から様々なバンドやアーティストのサポート活動も行ってきたようで、中でも現在でも映像を確認できるプログレッシヴ・ゲイ=シャガールでは濃厚なファンクネスを展開していたことがわかるし、Mellow Deep Lineではスリーピースでその名の通りディープなファンク〜ジャジーなサウンドを鳴らしていたようだ。また、並行してハウスやテックハウスを軸としたDJとしても活動するなど、多彩なバックグラウンドの持ち主であることが窺える。
そして、上述したようなドラマーとしての活動を通して“生演奏とテクノロジーの融合”という自身のテーマを見つけたというUSAGI。そこから今の活動へと繋がっていく。

2018年頃からはMPCを駆使した映像を投稿し始め(中にはDJプレイと掛け合わせたものも)、国内外から多くの注目を集めるように。今や国内MPCプレイヤーの筆頭として名前が上がるSTUTSも活動初期にYouTubeにUPした NY・ハーレムでの路上ライブ映像(https://www.youtube.com/watch?v=SzX6ZEZxe3E) で大きな話題を呼んだ。両者のスタイルは大きく異なるが、どこかシンクロする部分も感じられる。

2020年にはAwichkZmなど〈YENTOWN〉関連の作品やJP THE WAVY、YOSA & TAARなどの作品をリリースしてきたレーベル〈KSR〉によるアーティスト支援プロジェクト『100byKSR』にソロ名義と自身が所属するビートメイク・チーム Juicy Hip Apartment(https://www.instagram.com/juicyhipapartment/) の2プロジェクトで選出され( その際のメール・インタビュー企画はこちらからチェックを(https://spincoaster.com/100byksr-directory-no-54-57) )、昨年にはSANABAGUN.のMCとしても知られるリベラル a.k.a 岩間俊樹の2ndソロ・アルバム『Surrearhythm』(2019年)の全曲リミックスを手がけたことでも話題に。しかし、彼女が大きく飛躍したのはなんといってもこの2022年。
年始に公開されたiriの「THE FIRST TAKE」でのパフォーマンスのサポート・メンバーとして抜擢。iriの歌唱に合わせた緩急の効いた演奏は多くのリスナーを魅了した。加えて、3時のヒロイン福田 × Aマッソ加納 × ラランドサーヤによる深夜番組『トゲアリトゲナシトゲトゲ』やテレビ朝日『musicる TV』への出演。さらにベテラン〜新進気鋭のラッパー/プロデューサーの自宅を訪問するblack fileの名物企画『オタク IN THA HOOD』にも登場するなど、認知度を飛躍的に拡大させた。
また、昨年リリースした「GOD BLESS YOU feat. VER$E from SATTU CREW」を皮切りに、自身名義のシングルもコンスタントにリリースしている。

今年に入ってからはYonYon、Shin Sakiuraを客演に迎えた「Space Girl」、ペトロールズの三浦淳悟、asobiのIsami Shojiを迎えた「Someone Like Her」を発表。また、上述の『トゲアリトゲナシトゲトゲ』のテーマ曲「T.O.G.E.~トゲトゲのテーマ (feat. MPC GIRL USAGI)」といった変化球も見逃せない。
そして自身名義での4thシングルとなるのが、冒頭で紹介した「Dancing Womer feat.YeYe」だ。リリースと同時に Spotify公式プレイリスト『Electropolis』(https://open.spotify.com/playlist/37i9dQZF1DX5xXEN5UDSKi) のカバーにも抜擢されるなど注目度の高さが窺える。

ジャンルやシーンといった境界を飄々と飛び越え、興味の赴くままに多種多様な活動を展開してきた彼女。今後も予想外の活躍で我々を驚かせてくれそうだ。なお、現在は豪華客演陣を迎えたキャリア初となるEPを鋭意制作中との情報も。引き続き、その動向に注目したい。

Text by Takazumi Hosaka
【リリース情報】

MPC GIRL USAGI 『Dancing Womer feat.YeYe』

Release Date:2022.09.28 (Wed.)
Label:Phoenixx Inc.
Tracklist:
1. Dancing Womer feat.YeYe

■ MPC GIRL USAGI オフィシャル・サイト(https://mpcgirlusagi.com/)
MPC GIRL USAGIがニュー・シングル「Dancing Womer feat.YeYe」を9月28日(水)にリリースした。
今作はSSWのYeYeをボーカルに迎えた風通しのいいポップ・ナンバー。YeYeの透き通るような歌声と、MPC GIRL USAGIによる軽快なビートの融合。アゲ過ぎない程よいテンション感と絶妙なファンクネスは、どこかシティポップにも通ずる要素を感じさせる。

この都会的で洒脱な新曲を上梓したMPC GIRL USAGIとは何者なのか。本稿では彼女のこれまでのキャリアを振り返りながら、その魅力に迫る。
以前はシンプルに“USAGI”という名義で活動していた彼女は、大阪芸術大学の芸術学部演奏学科卒業という経歴を持つミュージシャン。在学中からドラマーとしてのキャリアをスタートさせヒップホップやR&Bを中心に、トラックメイキングを始めた。

また、高校〜大学時代から様々なバンドやアーティストのサポート活動も行ってきたようで、中でも現在でも映像を確認できるプログレッシヴ・ゲイ=シャガールでは濃厚なファンクネスを展開していたことがわかるし、Mellow Deep Lineではスリーピースでその名の通りディープなファンク〜ジャジーなサウンドを鳴らしていたようだ。また、並行してハウスやテックハウスを軸としたDJとしても活動するなど、多彩なバックグラウンドの持ち主であることが窺える。
そして、上述したようなドラマーとしての活動を通して“生演奏とテクノロジーの融合”という自身のテーマを見つけたというUSAGI。そこから今の活動へと繋がっていく。

2018年頃からはMPCを駆使した映像を投稿し始め(中にはDJプレイと掛け合わせたものも)、国内外から多くの注目を集めるように。今や国内MPCプレイヤーの筆頭として名前が上がるSTUTSも活動初期にYouTubeにUPした NY・ハーレムでの路上ライブ映像(https://www.youtube.com/watch?v=SzX6ZEZxe3E) で大きな話題を呼んだ。両者のスタイルは大きく異なるが、どこかシンクロする部分も感じられる。

2020年にはAwichやkZmなど〈YENTOWN〉関連の作品やJP THE WAVY、YOSA & TAARなどの作品をリリースしてきたレーベル〈KSR〉によるアーティスト支援プロジェクト『100byKSR』にソロ名義と自身が所属するビートメイク・チーム Juicy Hip Apartment(https://www.instagram.com/juicyhipapartment/) の2プロジェクトで選出され( その際のメール・インタビュー企画はこちらからチェックを(https://spincoaster.com/100byksr-directory-no-54-57) )、昨年にはSANABAGUN.のMCとしても知られるリベラル a.k.a 岩間俊樹の2ndソロ・アルバム『Surrearhythm』(2019年)の全曲リミックスを手がけたことでも話題に。しかし、彼女が大きく飛躍したのはなんといってもこの2022年。
年始に公開されたiriの「THE FIRST TAKE」でのパフォーマンスのサポート・メンバーとして抜擢。iriの歌唱に合わせた緩急の効いた演奏は多くのリスナーを魅了した。加えて、3時のヒロイン福田 × Aマッソ加納 × ラランドサーヤによる深夜番組『トゲアリトゲナシトゲトゲ』やテレビ朝日『musicる TV』への出演。さらにベテラン〜新進気鋭のラッパー/プロデューサーの自宅を訪問するblack fileの名物企画『オタク IN THA HOOD』にも登場するなど、認知度を飛躍的に拡大させた。
また、昨年リリースした「GOD BLESS YOU feat. VER$E from SATTU CREW」を皮切りに、自身名義のシングルもコンスタントにリリースしている。

今年に入ってからはYonYon、Shin Sakiuraを客演に迎えた「Space Girl」、ペトロールズの三浦淳悟、asobiのIsami Shojiを迎えた「Someone Like Her」を発表。また、上述の『トゲアリトゲナシトゲトゲ』のテーマ曲「T.O.G.E.~トゲトゲのテーマ (feat. MPC GIRL USAGI)」といった変化球も見逃せない。
そして自身名義での4thシングルとなるのが、冒頭で紹介した「Dancing Womer feat.YeYe」だ。リリースと同時に Spotify公式プレイリスト『Electropolis』(https://open.spotify.com/playlist/37i9dQZF1DX5xXEN5UDSKi) のカバーにも抜擢されるなど注目度の高さが窺える。

ジャンルやシーンといった境界を飄々と飛び越え、興味の赴くままに多種多様な活動を展開してきた彼女。今後も予想外の活躍で我々を驚かせてくれそうだ。なお、現在は豪華客演陣を迎えたキャリア初となるEPを鋭意制作中との情報も。引き続き、その動向に注目したい。

Text by Takazumi Hosaka
【リリース情報】

MPC GIRL USAGI 『Dancing Womer feat.YeYe』

Release Date:2022.09.28 (Wed.)
Label:Phoenixx Inc.
Tracklist:
1. Dancing Womer feat.YeYe

■ MPC GIRL USAGI オフィシャル・サイト(https://mpcgirlusagi.com/)

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