超特急 ゲームを交えた全員トークと
ミニライブで構成、新体制初となるシ
ングルのリリースイベントの公式レポ
ート到着(画像:全17枚)

超特急が新体制の第1弾シングル「宇宙ドライブ」のリリースイベントを、9月26日にZepp DiverCity(TOKYO)で開催した。本記事では、最終日のオフィシャルレポートをお届けする。

今年8月に新メンバー4人が加入して9人組となった超特急が、新体制の第1弾シングル「宇宙ドライブ」のリリースイベント最終日を、9月26日にZepp DiverCity(TOKYO)で開催した。東名阪で4日間8公演にわたり行われた今回のイベントは、ファンである8号車に9人となった超特急をより深く知ってもらうため、ゲームを交えた全員トークとミニライブで構成。10月12日のリリース日を前にステージ初披露した新曲「宇宙ドライブ」を筆頭に、普段はホールやアリーナでしか見られない彼らのパフォーマンスや、加入1ヶ月半とは思えぬ新メンバーのなじみっぷりをライブハウスの近距離から目撃させて、8号車を沸騰させた。
今年4月、10周年記念の全国ツアー『Progress』初日に告知・募集開始された新メンバーオーディション『超特急募』は、数々の審査を経てバックボーカルの11号車シューヤ、メインダンサーの12号車マサヒロ、13号車アロハ、14号車ハルを選出。8月8日のツアー最終日に新メンバーとしてお披露目されると、2週間後にはレーベルイベント『EBiDAN THE LIVE』に9人で出演し、9月には地上波連続ドラマでは初主演作となる『超特急、地球を救え。』(テレビ東京系)も放送されて、新たな超特急の姿を浸透させてきた。カイ、リョウガ、タクヤ、ユーキ、タカシが積み上げてきた超特急10年の歴史を尊重しながらも、東京ドームという夢に向かって前進せんとする新メンバーのひたむきな姿勢と飾らない人柄は、すでに8号車の心を鷲掴みに。YouTube上で公開された「宇宙ドライブ」のMVも、寿司屋を舞台にした謎がいっぱいの作品ながら公開2週間で70万回再生を突破し、今回のリリースイベントも全公演が即日完売と、新生超特急は上々の滑り出しを見せている。
超特急
黒とオレンジベースの鮮やかな新衣装をまとった9人が舞台に登場して、まず始まったのはゲームコーナー。昼の1部では各メンバーが激レアな体験を明かし、同じ経験のある8号車にペンライトを振ってもらって、その数が少ない方が勝ちという“激レアエピソード!オンリーワンを目指せ!”が行われた。MCを担当するユーキ以外の8人が“宇宙チーム”と“ドライブチーム”の2つに分かれ、「2メートルくらいの高さから落ちて鼻を骨折したことがある」というハルに、タクヤは「今は立派な鼻になってる。鼻って骨折すると高くなるんですか? 折ろうぜ、後で!(笑)」と意気込む場面も。マサヒロは「小学生のとき水泳で市内1位になったことがある」で対抗するものの、意外にも10人ほどのペンライトがあがってハルの勝利となる。第2試合ではアロハが「ゆで卵を初めて見たとき、ヒヨコが出てきそうで食べられなかった、シューヤが「朝起きて黒マスクをつけようとしたとき、両サイドとも紐がちぎれた」と、互いにピンポイントすぎる体験を語るが、結果は両者とも6人で引き分け。「サッカーの試合で膝を怪我して、出場から20秒で退場したことがある」というカイは、「スポーツの試合で1分以内に退場したことがある人」と条件を緩めたのが災いし、「都内から江ノ島まで自転車で往復したことがある」というカードを切ったタクヤに大敗する。
最後は「舌の裏から唾液が噴き出す」で20人という記録を出したリョウガが、「接触事故で足にタイヤが乗った」というタカシに予想外の勝利を果たして、2敗した“ドライブチーム”が罰ゲームを受けることに。“浅草寺であんみつを食べながら見つめ合い、「あーん」と食べさせてあげる”というお題に臨んだシューヤとマサヒロの初々しさには、メンバー内からも「可愛い!」の声があがり、対してタカシのお手本のような「あーん」には会場からどよめきが。激レアあんみつを食べさせるのかと思いきや、自分で食べたタクヤの変化球も、さすがのキャリアと場慣れの為せるワザだろう。
超特急

一方、夜の2部は“9人の絆を見せろ!超特急アーカイブ伝言ゲーム!と題して、超特急の歴史に残る出来事やワードを、ヘッドホンで耳を塞がれたメンバーに口の動きだけで伝えるという、チームワーク必須の企画でスタートした。第1試合ではリョウガ、ユーキ、シューヤ、ハルの“宇宙チーム”に、カイ、タクヤ、マサヒロ、アロハの“ドライブチーム”の双方とも、惜しい面はありつつ最終的には伝わらず。“タカシ ケーキ 美味しい”というお題を“タカシ カイ 温泉”と誤答したカイに至っては、「タクヤと温泉で語り合ったエピソードがあるから!」と正解にするよう、タクヤと共にMCのタカシに迫るが、「そういう時に限って優しくするのやめてください!」と拒否られる。だが、第2試合では奇跡が起き、付き合いの長いリョウガとユーキを前後にする等の策を凝らした“宇宙チーム”が、“髪型変えないリョウガ”を見事に正答!“ドライブチーム”も同級生のカイからタクヤに一発で伝える等、数々のミラクルを起こして、正解の“タカシもみあげ長すぎ”を叩き出す。東名阪4日間のうち、最後まで正しく伝えきれたのはこの日が初。これも、どういった順序で伝言すれば最も効果的か、キチンと戦略を立てられるほど個々の関係性が見えているからに違いない。物怖じすることなく意見を進言する新メンバーも実に頼もしく、互いに愛称呼びする様子からも、グループ内の順調な人間関係をうかがい知ることができた。
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白熱のバトルの末に抱き合って喜ぶ両チームの傍らで、しかし、複雑そうだったのがネタにされたリョウガとタカシ。結局、“東京タワーのイルミネーションを見ながら愛を叫ぶ”という罰ゲームはこの2人が受けることになり、イルミネーションに見立てたペンライトが光る客席に向かって、タカシは「ハチコのことが大好きや!」と叫んで拍手を浴びる。しかし、この手のキメ台詞が最も苦手なリョウガはどうしてもキメきれず、「俺の髪の毛、光ファイバー!」「俺の足の指、白熱電球!」などとふざけて、10歳年下のハルに「俺はメチャメチャ好きでしたよ」とフォローされる始末。だが、後半のライブパートでは「髪型変えたらファン増えるよ」と言われ、「じゃあ変えない。(他メン推しの8号車には)好きな人を好きでいてほしいから」と言い放ち、意外な漢気を見せた、
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そして、おなじみの発車ベルから、新体制の始まりの曲である「宇宙ドライブ」が、ライブパートの幕開けを飾る。一人センターに立つハルが笑顔でハートマークを作ると、ステージ中央にダンサー7人が集まり、後ろ両端に陣取るボーカル2人の歌声に乗ってにぎやかに踊る様は、超特急が結成以来掲げてきた“メインダンサー&バックボーカル”というスタイルの理想形だ。三味線や鼓の音がちりばめられたクールなトラックに意味不明な歌詞が乗るというギャップも超特急ならではで、忍者のように身をかがめたり、サビでは寿司を握る仕草が組み込まれていたりと、“クールジャパン”を意識したファニーなパーティーチューンに客席中のペンライトも揺れる。ミラーボールの光のなか、ダンサー7人それぞれに見せ場も設けられ、特に新メンバーは要所要所でセンターを締めるハル、豪快すぎる連続アクロバットで魅せるアロハに、マサヒロにもソロパートが。歌とダンスが分業になったことでダンスの緻密さやアグレッションは各段にレベルアップし、タカシ&シューヤのハーモニーもこれが新体制一発目とは思えないほど調和性が高い。ちなみに土下座の体勢で激しく頭を振る動きに、マサヒロは「ダンス5年やってますけど、まさか土下座する日が来るとは思わなかった」とMCで驚いていたが、振り付けを担当したユーキいわく「土下座のつもりはなくて、ただ、あの動きを他にやってる人が他にいないから、オンリー1にした結果こうなりました」とのこと。「ヒップホップ寄りなところは、まーくん(マサヒロ)から出てくるものを活かした」と伝えたように、振り付けではマサヒロがサポート役を果たしていて、すでにパフォーマンス面でも新メンバーの力が大きく寄与している。
超特急
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2曲目で「超えてアバンチュール」に雪崩れ込んだ1部では、前に出て踊る新メンバー4人を「どけ!」とリョウガが追い払って、既存メンバー5人のみでライブ必須の鉄板チューンをドロップ。遠慮なく振り切れたパフォーマンスに加え、超特急の歌を4年以上も一人で担ってきたタカシは逞しいボーカル力をいかんなく発揮する。「My Buddy」でも曲中リョウガがスカイツリーや東京タワーの高さといった豆知識を放り込むのに対し、“タワーの高さが違っても”と歌い替えるのだからさすがだ。2部では5人で「Kiss Me Baby」を放ち、場の空気を一気にセクシーに。緩急のついたダンスといい、タカシのロングトーンといい、カメラへの決め顔といい、これまで以上の余裕が感じられて、猛烈な引力で8号車を誘惑する。さらにカイ、リョウガ、タクヤ―、ユーキの4人でダンサー曲「Добрый день(ドーブリジェン)」も。オラオラなロシアンハードベースの最後に、タカシと新メンバーまで加わると凄まじい迫力で、今後の展開がますます楽しみになる。
再び9人が揃い、タカシの「爽やかな楽曲をお届けします」という言葉に前置かれたのは、「宇宙ドライブ」のカップリング曲「颯爽とハローマイラヴ」だ。朗々たるタカシの歌い出しからシューヤと2人で掛け合うラップ、サビのハモりにユニゾンと、ツインボーカルの旨味を活かしたナンバーに胸はときめくばかり。その真っただ中にユーキのバク転のようなアクロバティックな要素を差し込みつつ、ドラマティックな世界観を創り上げる自由な発想にも、9人体制への期待が無限に膨らんでいく。そこから「皆さん、まだまだ楽しんでいけますか!」(ユーキ)と1部を締めくくったのは、超特急に欠かせないライブ曲「Burn!」。2ボーカルによる厚いユニゾンはダンサーはもちろん、8号車にもパワーを与えて、バッテンダンスを繰り出す動きもこれまで以上に速く、さらに熱が籠もったものになる。メンバー同士でアイコンタクトしながらのジャンプも微笑ましく、アロハがタクヤに「あーん」してリョウガに「俺にも」とせがまれたり、カイがハルを後ろから抱きかかえて振り回したりと、最後まで和気藹々とした様子で8号車の心を和ませてくれた。
超特急
代わりに2部では「これからも超特急として歩んでいきましょう」というカイの言葉から、8月8日の新メンバー発表時に9人で初めて披露した曲「gr8est journey」が贈られた。当時に比べてシューヤの歌割りも増え、タカシと見つめ合って歌う笑顔に、そして、2人の前で一列になって踊るダンサー7人が1から順にカウントを埋める姿に、思わず胸が熱くなる。レールの先を目指す希望の歌を9人で感動的に届け、最後にリーダーのリョウガがカイに間奏を求めたところで突然客電が落ちると、明日9月27日に28歳の誕生日を迎えるカイにバースデーケーキがサプライズ登場。イメージカラーの青色をしたケーキに「食欲がそそられるとは言いがたいですけども、美味しそうですよ!」と苦笑しつつ、「超特急としてもう一段階上に行けるかなという想いのなか、個人としても超特急としても、いろんなことに挑戦して8号車の皆様と一緒に進んでいけたら」と抱負を述べた。さらに、超特急ライブの総合演出も務めるユーキは、12月24日に国立代々木競技場 第一体育館、翌25日に大阪城ホールで行われるライブ『新世界-NEW WORD-』について「年末には9人で完璧になった状態を思い切りぶつけたい。真の出来上がった超特急の姿を見せつけたい」と宣言。新体制になって2ヶ月に満たない今の成長ぶりを見るに、3ヶ月後はどれだけの進化を果たすのか予想もつかない。
デビュー10周年を迎えたタイミングでの新メンバー加入は波紋も呼んだが、10周年だからこそ“超特急とはなんぞや?”を改めて見つめ直し、本来の姿を取り戻すための新メンバー加入だったのではないかと感じさせてくれた、今回のリリースイベント。その予測が確信に変わるだろう年末、そしてその先が、今から楽しみでならない。

撮影=寺本篤史

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