【聖飢魔II インタビュー】
こんなに聖飢魔IIらしいものが
出せるのは幸せだと思う
新しいところに向かっていく感覚を、
みんなで共有したい
続いてギターソロにいきましょう。
参謀
ソロはいろいろとつらいので、できるだけ簡単にまとめた(笑)。「LOVE LETTER FROM A DEAD END」は速弾きをしないようにしたし、「MIGHTY PUNCH LINE」は速いフレーズを入れたけど、それほどピッキングをしないパターンという感じだね。「THE BLOODIESTS -最も血生臭い奴ら-」の速いフレーズをシンセとユニゾンするというのは本当に大変だったけど。
代官
そこをわれわれのどっちが弾くかで押し付け合いをした。“俺は無理っ!”“俺も無理だっ!”って(笑)。
参謀
そうそう。ここをギターでユニゾンで弾いてほしいと言われて、“ええっ! できないよっ!”ていう(笑)。俺が弾くことになって、いろいろ苦労しながら“そうか! タッピングすればいいのか!”と思い、タッピングも混ぜてようやく録り上げた感じだったよ。
あのセクションは必聴ですね。速弾きということでは「PLANET / THE HELL」のギターソロも圧巻です。
参謀
この曲はまだ自分の身体が元気な頃だったからな。もう弾き倒したんだよ。昔は弾けたんだけど、最近は厳しくて…。なぜなのか理由が分からないけど、本当に弾けない。自宅でいい感じに弾ける時もあるけど、リハーサルスタジオで弾くといいことがひとつもなくてさ。ピックを弦に当てる角度を微調整してみたり、いろいろ試してはいるけど、弾けない時はもう素人以下みたいな感じになってしまう。今の自分はある病気の初期症状に似ているところがあって、そうではないことを願っているんだが…本当に苦しいけど、それが現実だから受け入れようと思う。それでもなんとかエンタテインメントにしていくというのが、今の俺のやり方なんだよ。
病気ではないことを信じています。代官はハーモナイザーやオクターヴァー、ボトルネックなども使って、表情豊かなソロを弾かれていますね。
代官
俺は音楽全般好きだし、いい音楽や面白い音楽はたくさんあって、いろんな刺激を受けている。だから、“自分のスタイルはこう!”というのは特になくて、楽曲を聴いた時に思い浮かんだものを実際の音にして聴こえるようにするだけ。もちろんイメージを具現化する過程でよりいいものになるように追究はするけどな。
閃きと構築の両方を活かされているんですね。それぞれで交互にソロを弾く曲もありますが、そういうときは事前に話し合ったりされるのでしょうか?
参謀
いや、全然。“ここの小節、お願いします”と言って、あとは完全に任せるパターン。
代官
締切間際にそう言われて、“おいっ!”みたいな(笑)。
もう長く一緒に演奏されていて、相手がどういうソロを弾くかは想像できるために話し合わなくてもいいという部分もあるのでしょうか?
代官
いや、俺にしてもルークにしても常にフレッシュなアプローチをしようということを考えているから何が出てくるか分からない。でも、それが楽しいし、それでいいと思っている。
まったく異なるアプローチで、なおかつどちらもいいという理想的なソロバトルを味わえます。さて、『BLOODIEST』は良質な楽曲と演奏が詰め込められた必聴の一作に仕上がりました。大教典のリリースが待ち遠しいですし、10月16日から始まる『35++ 執念の大黒ミサツアー』も楽しみです。
参謀
ツアーは“頑張っている10万アラ還を観に来い!”という、そのひと言に尽きる(笑)。
代官
あははは! ツアーに関しては、とにかく最善を尽くすよ。なんだかんだ言ってもまだコロナ禍の特別な時間の中にいるわけで、元に戻ろうというよりは、この経験を活かして次の場所に行こうと、そういう想いを抱いて新しいところに向かって行く感覚を信者(ファンの呼称)で共有できるようなツアーにしたいね。
取材:村上孝之
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大教典『BLOODIEST』2022年9月21日発売
Ariola Japan
『35++ 執念の大黒ミサツアー』
[魔暦24年(2022年)]
10/16(日) 千葉・松戸.森のホール21 大ホール
10/23(日) 長野・ホクト文化ホール 大ホール
10/30(日) 京都・ロームシアター京都 メインホール
11/06(日) 愛知・名古屋国際会議場センチュリーホール
11/12(土) 広島・上野学園ホール
11/20(日) 群馬・ベイシア文化ホール 大ホール
11/26(土) 北海道・カナモトホール(札幌市民ホール)
12/05(月) 大阪・オリックス劇場
12/10(土) 東京・東京ガーデンシアター
12/18(日) 福岡・福岡サンパレスホテル&ホール
12/24(土) 静岡・アクトシティ浜松 大ホール
[魔暦25年(2023年)]
1/07(土) 宮城・仙台サンプラザホール
1/14(土) 石川・本多の森ホール
1/21(土) 岡山・岡山市民会館
セイキマツ:デーモン閣下(Vo)を中心に地獄から地球へ這い上がったヘヴィメタル/ハードロックバンド。魔暦前14年(1985年)9月に大教典(アルバム)『悪魔が来たりてヘヴィメタる』で地球デビューを果たす。現在の構成員は閣下のほか、ルーク篁参謀(Gu)、ジェイル大橋代官(Gu)、ゼノン石川和尚(Ba)、ライデン湯澤殿下(Dr)。魔暦前13年(86年)の「蠟人形の館」が大きな話題を生み、また、デーモン閣下はTVなどでも大衆の人気を獲得。以降も数多くのヒット作を放つが、魔暦元(1999)年に解散。“地球デビュー”30周年を記念して魔暦17年(2015年)8月に期間限定で再集結を果たした。3枚組第三十xxx大教典 xxx(オールタイムベストアルバム)『XXX-THE ULTIMATE WORST-』を発表し、『大黒ミサツアー』も開催した。魔暦22年(20年)に“地球デビュー”35周年を記念し再集結。期間限定再延長・再集結とし、魔暦24(22年)9月に23年振りの新譜大教典『BLOODIEST』を発布(リリース)し、10月からは『35++ 執念の大黒ミサツアー』を開催する。聖飢魔II オフィシャルHP
「LOVE LETTER FROM A DEAD END」
MV(Short Ver.)