back number、アリーナツアーファイ
ナル・幕張メッセ公演の公式ライブレ
ポートが到着(画像:全8枚)

back numberのアリーナツアー『SCENT OF HUMOR TOUR 2022』が、9月8日(木)に幕張メッセ国際展示場9・10・11ホールで最終日を迎えた。本記事では同公演の公式レポートをお届けする。

back numberのアリーナツアー『back number “SCENT OF HUMOR TOUR 2022”』のツアーファイナル公演が9月8日、千葉・幕張メッセにて開催された。
4月2日:愛媛県武道館を皮切りに、大阪城ホール/さいたまスーパーアリーナなど全国12会場を舞台に25公演、計25万人を動員して行われてきた『SCENT OF HUMOR TOUR 2022』。ファンクラブツアーを除けば、back numberにとっては2019年の『NO MAGIC TOUR』以来約2年半ぶりの全国ツアーとなる。
当初7月20・21日に予定されていた幕張メッセのファイナル公演は、清水依与吏(Vo・G)の体調不良によって9月7・8日への振替開催が決定。しかし、ツアーファイナルを最高の歓喜で飾ってみせたこの日のアクトは、清水自身「こんなにアクセルを踏み込んだことは人生でありません!」とアンコールのMCで語るほどエモーショナルな高揚感と、どこまでも切実な「back numberが音楽を伝える意味」に貫かれていた。
『SCENT OF HUMOR TOUR 2022』9月8日(木)幕張メッセ公演 撮影=佐藤祐介
『SCENT OF HUMOR TOUR 2022』9月8日(木)幕張メッセ公演 撮影=佐藤祐介
ライブ冒頭の「怪盗」から巻き起こった満場のクラップを、続く「泡と羊」では清水自ら激しく煽り、「アップルパイ」「オールドファッション」と立て続けに楽曲を披露していく。
「その節はご心配とご迷惑をおかけしました」とファイナル公演延期に触れつつ、「全然違う人生を歩んできたひとりひとりに、俺らがどんな想いで曲を作って、何を大切にしてきて……っていうのが伝わるように、全力でやろうと思っているので。最後までよろしくお願いします!」とまっすぐ呼びかける清水の言葉に、会場を埋め尽くした1万8千人の熱い拍手が一面に広がる。
「今日は最初から全力で楽しむぞ!と意気込みすぎて、緊張しすぎてました。みんなに助けられてここに立ってます」(小島和也/Bass)、「会場にいるみんな、誰一人欠けることなく、いいファイナルを一緒に作りたいと思ってます!」(栗原寿/Dr)とメンバーそれぞれに万感の想いを語っていたこの日のライブ。「エメラルド」「HAPPY BIRTHDAY」「黄色」といったシングル曲群、「MOTTO」「003」などライブのキラーナンバーはもちろんのこと、「風の強い日」(2010年の1stアルバム『あとのまつり』収録)、「sympathy」(2009年の1stミニアルバム『逃した魚』収録)といったインディーズ時代の楽曲、さらにファンクラブツアーでのみ披露されていた未発表曲「赤い花火」まで幅広く披露。キャリアの隅々にまで手を伸ばすような選曲と、何よりサポートメンバー含め一丸の熱演ぶりが、客席の没入感を刻一刻と高めていく。
『SCENT OF HUMOR TOUR 2022』9月8日(木)幕張メッセ公演 撮影=佐藤祐介
『SCENT OF HUMOR TOUR 2022』9月8日(木)幕張メッセ公演 撮影=佐藤祐介
『SCENT OF HUMOR TOUR 2022』9月8日(木)幕張メッセ公演 撮影=佐藤祐介
ライブ終盤、珠玉のバラード曲「瞬き」の絶唱を受けて、割れんばかりに沸き起こる会場一丸の拍手に、思わず清水が涙を拭う場面も見られた。
「あなたの人生のつらかったこと、悲しかったこと、痛かったこと……そういうのをチャラにするようなことはきっとできない。だけど、これから一生懸命、あなたに関係ある曲だけを作って、あなたの人生が特別だったんだっていうことを、俺らがきちんと証明してみせるんで!」……清水の力強い言葉が、観客の心を抑え難く震わせていく。そこへ鳴り渡ったのは「水平線」。2020年、「コロナ禍によるインターハイ中止」という事態に直面した高校生の悲しみに向き合って生まれた楽曲が、満場の幕張メッセを感動で包んでいった。
「高嶺の花子さん」「スーパースターになったら」でひときわ晴れやかな多幸感を描き出して本編を締め括ったback number。アンコールの「僕の名前を」「日曜日」でさらに一体感を高めたところで、最後は幕張メッセ一面のクラップとともに「そのドレスちょっと待った」で圧巻のフィナーレを飾ってみせた。
「back numberってこういうライブをするんだね! 『一緒に作る』ってこういうことだって教えてもらいました」……演奏終了後、サポート陣含め6人全員で手を取り合って語る清水の言葉は、至上のライブを実現したロックバンドの充実感に満ちていた。
『SCENT OF HUMOR TOUR 2022』9月8日(木)幕張メッセ公演 撮影=佐藤祐介
文=高橋智

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