江口のりこ「今はもう、早く初日を迎
えたい気持ちです」~ミュージカル『
夜の女たち』が開幕へ 舞台写真&演
出家・キャストコメントが到着

2022年9月9日(金)KAAT神奈川芸術劇場にて、ミュージカル『夜の女たち』が開幕する。初日に先駆けて、公開ゲネプロが行われ、演出家およびキャスト代表コメント、舞台写真が到着した。
溝口健二監督の映画「夜の女たち」は、1948年、戦後すぐに公開され、戦後間もない大阪釜ヶ崎を舞台に、生活苦から夜の闇に堕ちていった女性たちが、必死に生き抜こうとした姿を描いている。
今回、映画の脚本を元に、長塚圭史が上演台本、作詞を手掛け、音楽の力でミュージカル化。混沌とした時代を生きていかなければならなかった日本人のエネルギー、生命力を観客に伝える。
ミュージカル『夜の女たち』舞台写真  撮影:細野晋司
夫を戦争で失い、「闇の女」へと堕ちていく主人公・大和田房子には、江口のりこ。戦争で全てを失い、自暴自棄になり進駐軍が駐屯するホールでダンサーとして生きる房子の妹・君島夏子には、前田敦子。女たちを夜の「闇」から救い出そうとする病院長に北村有起哉。戦後の闇ブローカーのような仕事をし、行き場を失った房子を雇い、また愛人とする栗山商会社長・栗山謙三には大東駿介。時代に翻弄される若者、房子の義妹・久美子には伊原六花、久美子を騙す学生・川北に前田旺志郎。その他にも、房子の戦死した夫、大和田健作には福田転球、古着屋の女主人・富田きくには北村岳子など、実力派俳優が揃った。音楽は、日本のミュージカル界をけん引する荻野清子が手掛ける。
ミュージカル『夜の女たち』舞台写真  撮影:細野晋司
本公演は9月19日(月・祝)までKAAT神奈川芸術劇場〈ホール〉にて上演。その後、全国を巡演する。
長塚圭史(上演台本・演出) コメント
劇場に入る直前にピアノの伴奏からバンド演奏になり、そこに照明・音響の調整が重なる、それは俳優にとっても特別な体験でしたし、思ってもみないエネルギーを要する時間でしたが、その分、全てがかみ合っていく瞬間を見るのはとても新鮮で、楽しいものでした。演劇は総合芸術と言われますが、ミュージカルはそれが際立つと思います。
この作品は戦後間もない時代に書かれた作品をベースにしているので、作品から匂いたつものが多くあり、当時の時代背景を調べながら上演台本を書きました。当時の時代の匂いと、その時代に生きた人々が抱えた様々な事情や切実さ、それでも生きていくという生命力をお客様にお伝えしたい、と思っています。
今の世界情勢を見ても、一つの国の中でも色々な考えがあり、一緒に歩むことの難しさを痛感します。人間性をもって共に協調しながら歩むことができればよいけれど、そうはならない。人間は愚かです。でも、だからこそ美しく、面白い。戦後の話を市井の人々にスポットを当てて描いた作品を手掛けた今、そのことを改めて思います。
ある種、暗い時代を扱った戯曲ですが、荻野清子さんの音楽が素晴らしく、音楽と劇が相まって、とても華やかなエンターテインメント作品としてお届けすることができることを嬉しく思っています。
キャスト コメント
■江口のりこ
今はもう、早く初日を迎えたい気持ちです。音楽がとても素晴らしく、振付もおもしろいですし、楽しいシーンもたくさんあります。お客様にぜひ楽しんでいただければと思います。
■前田敦子
贅沢に時間を使ってしっかり稽古もさせていただきました。観に来る方たちもどういう作品なんだろうと思っていらっしゃるでしょうし、予測ができないので、そこを楽しんでいただけたらいいなと思います。真っ直ぐな気持ちで初日を 迎えたいです。
■伊原六花
やっと初日を迎えられるという気持ちです。いい意味で緊張感をもったまま初日を迎えらますし、カンパニーの結束力も高まっています。出演者としてもKAATシーズンタイトル「忘」にふさわしい、今やるべき作品だと思っています。
ミュージカルという一歩入りやすい形でお客さまにも感じていただけたら嬉しいです。
■前田旺志郎
初めてのミュージカルで、芝居の中で歌が流れるということが何度やっても新鮮です。自分の歌もみんなで歌っている歌も他のパートも、頭に残るフレーズ、刺さる歌詞の箇所が毎回毎回違うことが面白くて、いつまでたっても新鮮に音を聞いてお芝居ができることに、ストレートプレイとは違う魅力を感じています。そういう風に自分の曲も毎日、今日はこういうことをやってみようと試行錯誤しながら、本番が始まってからも届ける部分を変えて行けたら面白いと思っています。
■大東駿介
ようやく幕が開いて皆さんにこの芝居を体験してもらえることが楽しみです。音楽が素晴らしく、映画が公開された1948年にぜひKAATでタイムスリップしてください。
■北村有起哉
この作品がどんな流れになっているのか稽古場では分からなかったですが、いつもはあまり見たくない通し稽古の映像を初めて見て、そうしたら色々な予想外の発見があって、確信を持てた部分、ほっとした部分がたくさんありました。不安な部分もありましたが、長塚君や荻野清子さんがこういうことをやりたかったんだと、改めてチームの一人として誇らしく思えました。初日が延期になりましたが、無理やり慌ててやるよりもぎりぎりまで粘ってリハーサルができて、満を持して、延期した初日から皆さんの前でお披露目できるのはよかったと思っています。

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