目に映るもの全てが“美” 舞台「パ
タリロ!」~ファントム~ ゲネプロ
レポート
サブタイトルの“連載45周年記念 祝いだ! 祭りだ! パタリロだ!”の言葉通り、舞台は幕開けから惜しみなくゴージャス! 所用でラスベガスに降り立ったパタリロ殿下がタマネギ部隊と魔夜メンズをバックダンサーに従え、「♪僕パタリロ〜」と自己紹介ソングで登場する。完璧なフォーメーションも美しく、あっという間に劇場内はハリウッドムービーの始まりのようなエンタメ感に満ち、客席からは自然と手拍子が起こる。タマネギたちのピコピコハンマー&ハリセンチョップのツッコミに早くも昭和心をかきたてられつつ、まずは占い師のザカーリと出会ったパタリロが相手の弱みに付け込んで恐ろしいまでの無茶振りをしていく“事件”の始まりまで小気味よく展開。さらに今回の物語のキーマンとなる魔術師のミスターフー、無理やりパタリロの護衛を命じられるヒットマンのヒューイットら舞台初登場のキャラクターも参戦、そこにもちろんバンコランとマライヒもジョインすれば……耽美でスリリングでLOVEとギャグと歌とダンスがグルグルに混じり合い溶け合っていく「パタリロ!」ワールドが炸裂するのだった。
(c)魔夜峰央/白泉社 (c)舞台「パタリロ!」製作委員会
(c)魔夜峰央/白泉社 (c)舞台「パタリロ!」製作委員会
マライヒ役の後藤 大は可愛さ増量、“ナチュラルな恋心を抱く可愛い恋人”という佇まいがキュート。原動力のすべてがバンコランへの愛、過去を乗り越え大切な人生を手に入れた柔らかさも魅力的だ。
(c)魔夜峰央/白泉社 (c)舞台「パタリロ!」製作委員会
今回は周年祭りということで本編の衣裳も華やかにバージョンアップされていて思わず細部にまで目を奪われてしまったが、さらに、事前アンケートを元にしたセットリストでのレビューショーも展開。休憩なしのノンストップ、過去作から印象に残った名曲の数々でもうひと盛り上がりが待っている。バンコランやタマネギ部隊のメドレー、パタリロやマライヒのソロナンバーを始め、全員参加での歌・ 歌・歌(コーナーゲスト、初日はなんと魔夜峰央氏。豪華!)。声援は我慢……だが、会場が一体になれるクックロビン音頭タイムもあるので、「パパンがパン」の合図に合わせてぜひご一緒に!
(c)魔夜峰央/白泉社 (c)舞台「パタリロ!」製作委員会
本日、初日を迎えられたことを嬉しく思っています。舞台稽古中は、色々なことを気を付けなくてはいけないご時勢だったので、今まで以上に嬉しさが溢れています。このまま千秋楽まで突っ走っていけたらいいなと思いますので、皆さん応援よろしくお願いいたします!
前回より、さらに人としての結束が強まったカンパニーになったなと思っています。結束が強まったことによって、作品のクオリティや目指すところも一段、二段とあがっていった稽古でした。素敵で、耽美で楽しいワチャワチャな世界が待っているので、ぜひお楽しみください!
今回で僕がマライヒを演じるのは二回目になるんですけど、ほかにパタリロやバンコランたち続投のキャストもいるので、カンパニーが前よりもっと打ち解けて、相談したりディスカッションする機会が増えました。今のご時勢でもできる、パタリロの面白おかしい、舞台でしか出せない素敵な部分を皆さんにお届けできたらと思っています。
原作の「パタリロ!」が来年で連載45周年なので、いつもとは少し趣向を変えて後半にお歌の時間もつくって(笑)、ものすごく盛り上げていきたいなと思っています。声を発する応援とかは出来ないですが、皆で拍手して盛り上がれるような盛りだくさんの内容になっているので、ぜひ楽しみにしていてください。
単純に一人の客として楽しませてもらいたいなと思っています。毎回びっくりさせられることが多くて、皆面白いなと。計算ではなく、自然に演じられるということは役者さんの力量でしょうし、キャラクターに合っているんだなと思います。バンコランはバンコラン、マライヒはマライヒ、パタリロはこれ以外ないっていうパタリロですから。 本当に楽しみにしています。頑張ってください!
SPICE
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