spi、福田えり らカンパニー全体がハ
ングリーな気持ちで挑む『シュレック
・ザ・ミュージカル』~スペシャルサ
ポーターの近藤春菜(ハリセンボン)
も登場した初日会見をレポート

『マダガスカル』や『カンフー・パンダ』などを手がけてきたドリームワークスが2001年に製作したアドベンチャーコメディ映画『シュレック』。史上初のアカデミー長編アニメ映画賞を受賞し、2008年にはブロードウェイでミュージカル化された。大好評を博した『シュレック・ザ・ミュージカル』の日本トライアウト公演が8月15日(月)よりスタート。初日公演と、合わせて行われた主演・シュレック役のspi、スペシャルサポーターの近藤春菜(ハリセンボン)による会見の様子をお届けしよう。
会見では、観劇した感想を聞かれた応援サポーターの近藤が「めちゃくちゃ面白かったです! シュレックってCGのアニメだからこそできる世界というイメージがあったので、生のミュージカルでどうやるんだろうと思っていましたが、想像をはるかに超える面白さでした。お気に入りのシーンもいっぱいありますし、特殊メイクであの歌唱力と演技。感動しました」と話すと、spiは「こんなに褒めていただいて嬉しいです」と笑顔を見せる。
お気に入りのシーンを聞かれた近藤は「子供から大人まで楽しめるシーンがいっぱいあるんですが、二幕がはじまってすぐのシュレックとフィオナのやりとり。本当に面白くて」と、シュレックとフィオナが距離を縮めていくシーンをあげた。また、spiの特殊メイクを間近で見て「めちゃくちゃ迫力ありますね。細かいところも作り込まれてます。会場に特殊メイクができるまでの過程が置いてあるんですけど、イケメンのspiさんがここまでシュレックになるっていう。役者魂というかシュレック魂を感じました」と完成度に太鼓判を押す。
5月にキャスティングが行われてから3ヶ月程度というスピード感で進められたことについて「本当に急ピッチで、結構大変でした。みんなハングリーな気持ちで取り組んでましたね」と語るspiに、近藤も「休憩中にもspiさんと偶然お会いしたんですが、汗だくで。舞台上とのギャップがすごくて本当に大変なんだと思いました」と頷く。シュレックに似ているというネタを10年以上続けて応援サポーターに選ばれた近藤は「不思議な感じ」としつつ、「シュレックじゃねーよと言い続けたのがこの仕事に繋がりました」と笑う。spiのネタ振りにも次々とツッコミを入れ、息の合ったやりとりを見せた。
最後に観に来てくださる方々へのメッセージを訊ねられたspiは「最高に楽しくて、笑って泣けていい気持ちで帰れる舞台だと思います。ぜひ皆さん遊びにいらしてください!」と笑顔で締めくくった。

>(NEXT)舞台写真とともに初日公演をレポート!
撮影:阿部章仁
<あらすじ>
人里離れた沼のほとりに住む怪物・シュレック(spi)。彼にまつわる恐ろしい伝説とは裏腹に、気ままな生活を送っていました。そんなある日、領主によって国を追放されたピノキオ(新里宏太)をはじめとするおとぎ話の住人たちが、シュレックの住む森に押し寄せてきました。静かな生活を取り戻したいシュレックは、追放令を取り消すよう、両種のファークアード卿(泉見洋平)に交渉します。
真の王になるため、プリンセスとの結婚を目論んでいたファークアード卿は、ジンジャーブレッドマン(岡村さやか)から情報を聞き出し、シュレックたちに「自分の代わりにドラゴン(須藤香菜)と戦って囚われの姫・フィオナ(福田えり)を救い出せ」という交換条件を出します。シュレックは仕方なく、喋るロバ・ドンキー(吉田純也)を道連れに、沼をとり戻すための冒険の旅に出たのですが……。
撮影:阿部章仁
撮影:阿部章仁
ファンタジーな世界に登場するキャラクターたちはみんなユーモラス。可愛らしいビジュアルとコミカルな芝居、クスッと笑えるパロディやユーモアが盛りだくさんで、冒頭から客席は笑い声に包まれていた。特に泉見演じるファークアード卿のインパクトが素晴らしい。背が低いキャラクターだが、アニメに負けない豊かな表情と歌声により圧倒的な存在感を放っている。
spiは特殊メイクで映画からそのまま飛び出してきたようなシュレックに。吹き替え版の印象とはまた違う物悲しさのある佇まいで、オーガであるシュレックの悲哀を表現する。また、一見怖いがお茶目な動き、オナラやゲップなどに、客席にいる子どもたちからは大きな笑い声が。高い歌唱力で楽しい曲から切ない曲まで歌いこなし、観ている者をシュレックの世界に引き込んでくれた。
そんな彼に臆さず話しかけ、どんどん距離を詰めていくドンキーの明るさと軽さにほっとさせられる。シュレックとドンキーのテンポのいい掛け合い、シュレックとフィオナを見守るドンキーの頼もしさやおせっかいも楽しく、笑ってしまうシーンが満載。
撮影:阿部章仁
撮影:阿部章仁
撮影:阿部章仁
フィオナ姫は映画よりさらにコミカルさが強調され、可愛いだけではない一風変わったお姫様という印象。シュレックとの距離が縮まっていく様子もロマンティックでありながら面白さに満ちていて、新たなプリンセス像を見せてくれる。
撮影:阿部章仁
撮影:阿部章仁
撮影:阿部章仁
撮影:阿部章仁
撮影:阿部章仁
また、シュレックとフィオナ、ドンキー、おとぎ話の住人たちの言葉や歌唱から、物語に込められたメッセージもしっかり伝わってくる。人と違うことを肯定してそれぞれの個性を受け入れること、誰かと一緒に生きていくために一歩踏み出す勇気など、子供にも大人にも響くだろう。さらに、休憩を含めて2時間程度にぎゅっとまとめられているため、子供たちも集中して観られるだろうと感じた。家族みんなで楽しめる笑いに溢れたミュージカルに、足を運んでみてはどうだろうか。
撮影:阿部章仁
取材・文・撮影(会見)=吉田沙奈

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