【岡咲美保 インタビュー】
希望をたくさん叶えていただいた
アルバムになった
未来のライヴを想定して
アルバムの曲順も作っている
1曲目の「ALRIGHT!」なんてロックで、まさに“ここから始まるぞ!”感が満点ですもんね。そこから“さぁ、行こう!”的なメッセージが続き、突然「ミラー」で落とすという。
この順番、実はライヴのセットリストをイメージしてまして、1曲目から9曲目がいわゆる本編というとらえ方なんですよ。「ALRIGHT!」で開幕して、初めてのアニメタイアップ曲である2ndシングルの「ペタルズ」から、同じ作家陣で作っていただいた「バブルス」に続き、「Dream In Wonderland」「ファンタジック♡ファンファーレ」とファンタジー曲がきて「ミラー」で落とす。ここからDECO*27さん、一二三さん、40mPさんの曲が続くボカロワールドに入り、10曲目の「Starting Bell」からがアンコールというイメージですね。
なるほど。アンコールの1曲目だから「Starting Bell」はアッパーで疾走感のある曲なんですね。
こういうメロディアスなロックを歌うのは初めてで、しかもピッチが高かったりと難しい曲だったので挑戦でした。ただ“今を生きよう”というメッセージ性の強い曲なので、レコーディング中に私も体育会系スイッチが入ってしまい(笑)。理想の音に近づけるために何度も歌い直したので、いつかライヴができたら頑張りたい曲です。
そして、さっきお話しいただいた「フリージア」を挟み、ラストにリード曲の「インフィニット」を持ってくるという構成が斬新すぎません?
出来上がった曲をこの順番で聴いた時に“あっ、「インフィニット」はここにいてほしいな”ってすんなり思えたんです。なんと言うか…すごく安心感があるんですよね。ここまで11曲いろんな曲があるけれど、これは初めてストリングの入った曲ということもあって壮大かつ青春感もあって、とてもきれいな五角形みたいな曲なんです。みんなを引っ張ってくれる曲だから、それを最後に持ってくるというのは自分の中で違和感なかったんですよ。
ここでエンディングというよりは、ここからまた続いていくという認識ですよね。
そうなんです! ここから「ALRIGHT!」に戻って、また開幕するようなイメージです。MVもこの2曲を撮ったんですが、「ALRIGHT!」はバンドさんを背にライヴパフォーマンスしているようなMVになっていて、まさにエネルギーがあふれ出る感じになっています。トランポリンを使ったシーンもあったので、撮影が終わったあと筋肉痛になったくらい(笑)。
対する「インフィニット」のMVは、みんなを引っ張ってくれる曲だから旗を持っているんでしょうか?
そうですね。 最初に「インフィニット」を歌った時、明るくてエネルギッシュな曲だなということを強く感じていたんですけど、何回も歌ったり楽器の入った音を聴くうちに、それだけではなくて、ものすごく壮大でエモい曲になったなと感じたんですね。なので、この曲がOPテーマになっているTVアニメ『Extreme Hearts』の物語にある“みんなで進んでいく”というエモさにも重ねて、明るさは残しつつも、今の等身大の自分で未来を見据えているというところを表現するように意識しました。あとは、黄色い旗を自分のシンボルに見立てて、緑あふれる自然の中から歩き出し、辿り着いたステージの上に立つという流れは、私自身の成長物語のようにもなっているんですよ。“ひとりじゃない”っていうメッセージが込められている楽曲なので、“私が引っ張っていくよ!”というよりは“あなたと一緒に歩みたい”っていう気持ちのほうが大きいですね。
じゃあ、コール&レスポンスができそうな部分が多いのも、いつか客席も声を出せるようになったら一緒に歌いたいという気持ちの表れだったりします?
私はそうありたいなって。もちろん構成的にひとりでは歌えないっていうのもありますけど、それ以上にみなさんの声が入ることで完成させたいっていう願望があります。初めてのOP曲ということで気合も入っていますし、私が『Extreme Hearts』で演じる小鷹咲希ちゃんも“先輩のやりたいことを実現するために私も頑張る!”っていうキャラなので、やっぱり“あなたと一緒に作りたい”っていう想いが大きいんです。
そう聞くと、アルバム曲の並んだライヴを早く観たいんですが、そもそもデビュー以来、まだ岡咲美保としてのワンマンライヴはやっていないんですよね。
はい。複数のアーティストさんが出演する音楽イベントや配信のリリースイベントで曲をお届けしたことはあるのですが、有観客のワンマンライヴはまだなんです。今まで12曲もひとりで歌った経験がないので、期待もあれば“どうなってしまうんだろう、私!? ”っていう感情もありますね。世界観が違う楽曲がたくさんあるので、テンションの切り替えがうまくできるのかといった不安もあります。でも、私自身ギャップがすごく好きなんですよ。世界観だったり声だったり、とにかく二面性が見えると深みが増して想像が膨らむから、そこをうまく出せたらいいなぁという狙いはありますね。
となると、今後とんでもなく予想外な楽曲が出ることもあるかも?
今回、自分がやりたい曲やテイストをふんだんに入れたので、正直言ってみなさんがどう受け止めてくださるのか本当に分からないんです。そういった、可能性は無限であるという意味での“インフィニット”(=無限)でもあるのですが、どの可能性が花開くのか自分自身でも分からないので、みなさんの反応を見て、今後に繋げていけたらと思います。ただ、先のことばかり見ちゃうと目の前のことを忘れがちになるので、まずは9月10日のリリースイベントを成功させたいです。
これが初めての有観客イベントになるんですよね。
そうなんですよ。客席と近い距離でトークする機会もなかなかないですし、さらに単独イベントで歌うというのも初めてで、私だけを観にお客さんが集まってくださるという状況自体が初めてなんです。どんなイベントになるのかまったく想像がつかなくて“どうなっちゃうの!?”っていうドキドキのほうが強いですね。でも、せっかくみなさんと一緒に過ごせる時間なので、みんなで作り上げたいですし、期待を裏切らない時間にしたいです。そこを良い時間にできた上で、いつの日か1stライヴも叶えられるように、頑張りたいですね。どの曲を歌うのかも楽しみにしていただきたいですし、ぜひ来てくださると嬉しいです。
取材:清水素子
「ミラー」MV
「ALRIGHT!」MV
「インフィニット」MV
「ペタルズ」MV
「ハピネス」MV
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