モグライダーが宣言、東京芸人が大阪
で「本気の勝負ネタ」に挑むお笑いラ
イブ『TOKYO GEININ COLLECTION』で
「超本気出す」

『M-1グランプリ2021』でトップバッター史上最高得点を叩き出して以降、売れっ子芸人の仲間入りを果たしたお笑いコンビ、モグライダー。そんな彼らが出演するお笑いライブ『TOKYO GEININ COLLECTION』が9月17日(土)、18日(日)に、大阪梅田の大阪工業大学常翔ホールにて開催される。同イベントは、ライブでしか観られないような「本気の勝負ネタ」に出演者が挑むというもの。モグライダーほか、ナイツ、三四郎、かが屋、吉住という実力派が登場し、大阪のお笑いファンを「本気」で笑わせにかかる。また9月17日(土)には関連イベント『モグライダーと仲間たち』も実施。こちらにもウエストランド、真空ジェシカ、カナメストーン、赤もみじ、ひつじねいりという東京のライブシーンを賑わせる面々がズラリ。そんなイベントについてモグライダーの芝大輔、ともしげが見どころなどを語った。
モグライダー
――『TOKYO GEININ COLLECTION』は、出演する東京芸人のみなさんの本気のネタを大阪で観ることができるということですが。大阪でのライブはどんな印象がありますか。
芝:たまに吉本さんの劇場などに呼んでいただいてネタをやらせてもらうんですが、まだそんなに回数は多くないんですよね。初めて大阪でネタをやったときも全然受けなくて、その思い出がいまだに消えないんです。『THE MANZAI 2014』の予選でNGK(なんばグランド花月)に立ったんですけど、あんなに大きい会場でやったのも初めてだったし、単純にこっちも漫才が下手だったから手も足も出なくて。
ともしげ:確かに、大阪はやっぱりホームな感じがしないし、なかなかウケないイメージがちょっとありますね。
芝:当時、大阪の予選を受けに来ていた東京組は、新幹線の最終があったから先に帰って行ったんですけど、僕らはウケなかったから、なんだか帰りたくなくて。僕らだけエンディングまで出たんですけど、そこでもスベった。迷惑だけかけて東京へ帰った記憶があります。
ともしげ:でも最近、夏の甲子園に僕らの母校が揃って出場することになって。芝くんが帝京第五高校(愛媛)、僕が聖望学園高校(埼玉)なんです。大阪(関西)といえば夏の甲子園というイメージもあるんで、母校に負けないように今回は僕らもがんばりたいですね。
芝大輔
――テレビでは観られない、モグライダーの「劇場ネタ」を大阪で鑑賞できることも注目ですね。
芝:昔からずっと言われてるんですけど、僕らは劇場でネタをやりだすととにかく長くなるんです。僕がともしげにゲームを仕掛けて、それができるか、できないかみたいな話をずっとやってる。できなかったら、できるまで粘る。持ち時間が5分と言われていても、平気で10分、15分とかやっちゃって。さすがにテレビのネタ番組では、そんなことはできませんよね。だから、できるだけ急いで終わらせるようにしています。今回は超本気を出して、記録を作るぐらい長くやりたいですね。「終わらないんじゃないか」というくらい。
ともしげ:あと、友だちや先輩の芸人が東京からごっそりと大阪にやって来るし、それはなかなかないこと。みんなで楽しくやってる生の感じを、東京からテイクアウトでお届けしようと思います。いい感じの状態のものを……、熱々のものを目指して……、生の感じを喜んでいただければ。
芝:熱々のものなのに生ってなんだよ、気持ち悪いだろ!
ともしげ
――モグライダーのネタは、先ほどおっしゃったように、芝さんがともしげさんにゲームを仕掛けて、それをともしげさんが間違えまくって、でもたまに正解したりして、そういう「どうなるのか先が読めない」というアドリブ的展開がおもしろい。でも、ともしげさんが正解しまくるというパターンも、芝さんは想定していらっしゃるんですか。
芝:そうそう、なんとなく考えていますね。ネタを作る段階で「全問正解したら、それはそれですごいことだ」と。本番でどうなるのか僕にも分からないんですよ。だから「みんなで一緒に見てみません?」という感じなんです。というか、僕としては正解してほしいんですよね。
ともしげ:僕らのネタは、ある意味で夢みたいなものなんです。ドリーム。失敗する前提でやっていたら、夢がないじゃないですか。僕は、ネタのなかで自分がやりたいことをやっていて、「こうありたい」ということを全力でやっています。たくさん失敗しようとしてるわけでもないし。失敗したら確かにウケるんですけど、その次のライブでわざと失敗してみたら全然ウケないんです。お客さんにはそういうところが分かるんですよね。「わざとやりやがった」と。その状況は僕も望んでいないし、正々堂々と間違えるようにしています。ルールを守って夢をえるということなんです。ネタのなかで夢をつかみたいんです、僕は。高校球児のように!
芝:さっきから高校野球の話ばかりじゃねえか、高校球児は良い迷惑だよ!
モグライダー
――たとえば『M-1グランプリ』など賞レースでは、ネタのパターンがあまり知られていない方が驚きもあって「有利」と言われていますよね。しかしモグライダーは2021年の『M-1』決勝以降、売れたことでネタのパターンが広く知られるようになった。手の内がバレていることについてどのようにとらえていらっしゃいますか。
芝:おっしゃるように、初見時ほどの驚きはないかもしれないですね。でも僕らのネタは、こっちのキャラクターがどういうものか分かってもらった方が、笑いやすいんじゃないかと考えています。実際、2021年の『M-1』をきっかけにたくさんの人に知ってもらうことができたので、ネタがやりやすくなったという実感があります。『M-1』の決勝のときは、短い持ち時間のなかで自分らの自己紹介も兼ねながらやっていたので、気をつけることが多かった。でも以降はそういったところの不安がなくなったので。そもそも、そんなにすごい構成のネタではないし。だから割と知られたら知られるほど良いかなと思っています。
ともしげ:僕は知られているかどうかは小さいことだと思っていて、気にしてもしょうがないなと。それにこちらがそうやっていろいろ考えすぎているだけで、実際にはそんなに誰も見ていないというパターンもたくさんありますから。それってめっちゃ恥ずかしいじゃないですか。
モグライダー
――『TOKYO GEININ COLLECTION』には、東京を拠点に活動するいろんなタイプの芸人が集まりますね。おふたりにとって縁の深い出演者ばかりだと思いますが。
芝:みんな仲が良い方ばかりです。たとえば、その辺を歩いている人に「漫才師といえば?」と質問したら、かなりの数の人が「ナイツ」と答えると思うんです。実際に僕らも、ナイツさんには次元が違うような漫才を、企画で何度も観せてもらいましたし。
ともしげ:本当に漫才師としての腕で稼いでいる印象がある。
芝:ナイツさんはある種の理想の形です。しかも、テレビと生の舞台では全然違いますから。だって塙さんなんて、会話にならないくらいちょっとおかしい人ですから。めちゃくちゃアナーキー。土屋さんもすごくミステリアスだし。
ともしげ:塙さんは先日も、自分が主宰する劇団のメンバーを引き連れて『キングオブコント2022』の予選1回戦に出て負けるという、ちょっとワケの分からないことをやったりしていましたし。人を驚かせたり、新しいことをやったりするんですよね。あと、三四郎は僕の同期。先に売れて、僕らを引っ張り上げてくれました。
モグライダー
芝:かが屋は「本当に天才っているんだ」と。最初に観たときに、ハッと思わされました。僕らにはない発想を持っていますよね。吉住も全ネタがおもしろい。というかおもしろくなかったことがない。
ともしげ:吉住はちゃんと自分のことを理解してやっているよね。たまにサイコパスなネタもありますけど。そういうものも客観的にとらえた上で表現している。演技も上手だし。忙しい合間にもずっとネタを考えていて、「コントが好きすぎるだろ!」と思いますね。
芝:そんななかで、「本気の漫才」と言うと変かもしれないけど、『TOKYO GEININ COLLECTION』ではそこでしか観られないものを出したいです。僕らは調子が良いとき、ネタが終わったあと、自分らが何を言ったか全然覚えていないんですよ。そういう状態まで持っていきたいです。
ともしげ:これだけすごい出演者が揃っていますし、自分ができないことは皆さんに何とかしてもらって。僕はおいしいもんを食べて頑張ります!
モグライダー
取材・文=田辺ユウキ 撮影=田浦ボン

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