ナナヲアカリが玉屋2060%(Wienners
)、000、澤田 空海理、TAKU INOUEを
迎えた七夕のライブ&パーティーをレ
ポート

ナナヲアカリ Presents ライブ&パーティー第十一話-770の日-

2022.7.7 EX THEATER ROPPONGI
七夕の夜に六本木へナナヲアカリに逢いにいこう。『ナナヲアカリ Presents ライブ&パーティー第十一話-770の日-』は、豪華ゲストを4組も揃えた、通常のライブよりスペクタクルマシマシの特別メニュー。フロアを埋めたオーディエンスもやる気満々、踊る気満々。盛大な拍手に迎えられ、バックバンドのえんじぇるズと共に颯爽と登場したナナヲがエレクトリックギターをひっつかむ。準備はOK。
オープニングは「んなわけないけど」。ラップでファンクなパートとメロディックでハードコアなパートが絡まり合って爆走する。カラフルキュートなアニメ映像とワイルドなバンドサウンドがシンクロし、場内は一瞬でナナヲワールドに染まる。
「さっそく1組目のゲスト、紹介してもよろしいですか?」。玉屋2060%Wienners)のギターとコーラスに支えられた「完全放棄宣言」は、パンクとメタルとポップとダンスをミキサーにぶち込んでかきまぜた、ナナヲオリジナルのミックスジュース。理屈はわからないがとにかく楽しい。
玉屋2060%(Wienners)
玉屋「素晴らしいですね」、ナナヲ「統率とれてるんです(えっへん)」。オーディエンスのノリの良さを褒められたナナヲのうれしそうな顔、それはまるで子供をほめられたお母さん。そして玉屋と共にもう1曲、「全部ホントで全部ウソ」は、テンポを落として軽く明るく爽やかに。細かい手振りに完璧についてくる、フロアの一体感がハンパない。
ここからナナヲ+えんじぇるズに戻って「人類殲滅のテーマ」と「オトナのピーターパン」を2曲続けて。ものすごく物騒なことをアッケラカンとポップに歌い、ネガな感情を一瞬でポジにひっくり返す、ナナヲミュージックの面白さはライブでより露わになる。VJ・野良いぬの操る映像は、はちゃめちゃにポップだけどどこかシリアスでシュール。ナナヲの音楽と完璧に同化してる。
「2組目のゲスト、紹介します。おれそちゃん!」。元気いっぱいに飛び込んできた000(おれそ)と一緒に、軽やかにステップを踏みながら歌う「コスモポップファンクラブ」。声質も節回しもハーモニーも、まるで双子みたいにぴたりと息の合ったパフォーマンスがかっこいい。歌い終わって「かわいいねー」「かわいいねー」と二人で褒めあう姿が尊い。トリッキーで性急なダンスロック「インスタントヘヴン」の、一歩も引かない二人のスリリングな超絶早口合戦が熱い。それはまさにこの二人にしかできない化学反応。
澤田 空海理
速度違反で突っ走った7曲のあとは、しっとりゾーンで深呼吸タイム。3組目のゲスト・澤田 空海理が提供した新曲「陽傘」は、ナナヲいわく「思春期をきれいに表現してる美しい曲」という大のお気に入りチューンで、澤田の弾くリリカルなピアノに乗せた、いとしさとせつなさとノスタルジーが揺れるスローバラード。続く「二度目の花火」はナナヲ+えんじぇるズ+澤田で、夏という季節にしかない一瞬の輝きと楽しさともの悲しさを、たっぷりと沁み込ませたロックバラード。スクリーンいっぱいに開く花火が、泣きたくなるほど目に鮮やかだ。それはナナヲの音楽のいちばん柔らかくて優しい部分を、ここだけでこっそり見せてくれた気がする素敵な時間。
メンバー紹介を兼ねたユーモアいっぱいのトーク映像(ナナヲ撮影)をはさみ、ナナヲ自ら弾くギターリフがかっこいい「ハノ」で再び上昇気流をつかむと、ライブは怒涛の後半戦へ。題して「ナナヲアカリ、TAKU INOUE、スペシャルリミックス」は、この日の4組目のゲスト、TAKU INOUEのDJプレーを中心に、野良いぬのVJとナナヲの歌が三つ巴になって疾走する爆音ダンスパーティーだ。「チューリングラブ」から「Heart.empty」へ、ノンストップで繰り出するクールなEDMサウンドと、どぎついまでにカラフルなライトと映像が視覚と聴覚を激しく揺さぶる。オートチューンばりばりの「パスポート」から「アイがあるようでないようである」へ、ナナヲとの野良いぬが、お立ち台ギャルと化して盛りあげまくる。超早口ボーカルに目が回る「ワンルームシュガーライフ」から、稲光に見立てた目を開けていられないほどのストロボ攻撃にたじろぐ「雷火」へ。怒涛の攻撃が止まらない。
音源だとふわふわ系に思えるナナヲの歌は、ライブで聴くととても激しく力強く、足を蹴り上げながらのワイルドなアクションも実に男前。見とれているうちに、あっという間に時間が過ぎる。《高く 高く 君をつれてくよ》。ラストチューン「Higher’ s High」のリフレインが、いつまでもいつまでも耳に残る。理由はないけどたぶんこの人と一緒にいれば前向きでいられそうな気がする、ナナヲアカリには目に見えないそんなパワーが確かにある。クールなダブステップのビートと、エモーショナルなメロディが宙を舞い、体を揺らし、広いホールの壁に乱反射して、余韻になって消えてゆく。
「何回やっても、自分が歌うところに人が集まってくれて、ゲストのみんなも来てくれて、そういう関係がいまだに信じられなくて、不思議な気持ちになります。本当にうれしいし、みんな、本当に好き。あんまり人のこと好きって言わないけど、本当にありがとうございます」
アンコールは、メンバー全員がオフィシャルグッズのパジャマに着替えて、和気あいあいとわいわいと。照れ隠しのような本音のような、クールなような、はしゃいでるような、独特の語り口がナナヲらしい。そして8月24日リリースの新曲「恋愛脳」(TVアニメ『Engage Kiss』エンディング・テーマ)は、初披露のミュージックビデオをバックに、定番クラップやコーラスなど、オーディエンス参加型の盛り上げ要素をたっぷり盛り込んだ、とことんキュートなダンスポップ。さらに「$ラリ無双」は、残った体力と気力の最後の一滴まで搾り取る狂騒的ロックチューンで、余った電気と元気も使い果たすように、強烈なライトと映像の大盤振る舞い。オーディエンスは狂喜乱舞、明日絶対に筋肉痛だろうなと思う、垂直飛びのトレーニングみたいにフロアで飛び跳ねまくる。
「ツアーであいましょう!」
バンドのライブとDJパーティーの両面が楽しめる、これがナナヲアカリの“ライブ&パーティー”。にこやかに手を振りステージを去るナナヲは、90分間誰よりもタフでアクティブでエネルギッシュだった。ニューシングル「恋愛脳/陽傘」は8月24日リリース。「恋愛脳」は、7月10日から先行配信スタート、ニューツアー『ナナヲアカリワンマンライブ「DELICIOUS HUNT TOUR 2022」』は8月11日から10月16日まで。少しずつ同志を増やしながら広がりつつあるナナヲのサンクチュアリ。そこには人に教えたいような教えたくないような、秘密の空間と親密な時間と心揺さぶる音楽が必ずある。

取材・文=宮本英夫
撮影=このタイミングで秋山

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