塚本晋也監督の『六月の蛇』公開20周
年上映が決定 池袋新文芸坐での舞台
あいさつも

映画『六月の蛇』が6月3日(金)から6月9日(木)の大分・別府ブルーバードでの興行を皮切りに、各地で上映されることがわかった。
映画『六月の蛇』 (c)2002 SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER 
『六月の蛇』は、『鉄男』シリーズや『野火』などで知られる塚本晋也監督の第7作目にあたる長編映画。全編ブルートーン、モノクロームの本作で描かれるのは、心の健康センター電話相談室で働くりん子(黒沢あすか)が六月の降り続ける雨の中、自らの中にある叫びを解放していく姿。夫(神足裕司)と高級マンションで恵まれた生活を送っていたりん子の元に、ある日一通の封筒が届く。そこにはりん子が自慰にふけるあられもない姿が映し出されていた。その日からりん子の恐怖の日々が始まる。男に脅迫され、短いスカートをはいて街を歩かされ、りん子はやがて、満たされていると信じて疑わなかった生活の中で圧倒的な孤独に気づいていく。
本作は、2002年の『ヴェネチア国際映画祭』審査員特別大賞、2003年の『ポルト国際映画祭』最優秀主演女優賞(黒沢あすか)など、各国で多数の映画賞を受賞。日本での公開時は、塚本監督自身による小説版も発刊された。20周年を迎える今年2022年には、イタリアの出版社マルシリオからイタリア語版も刊行。5月には、ヴェネチアで開催された『第12回カフォスカリ国際短編映画祭』で、出版を記念したシンポジウムや、映画の上映も行われている。
『六月の蛇』イタリア後版小説

『第12回カフォスカリ国際短編映画祭』出版記念シンポジウムより

20周年を記念した今回の興行では、宮城、大分、東京、鹿児島、北海道、大阪、愛知の各地での上映を予定。6月11日(土)東京・池袋新文芸坐での上映では、塚本監督による舞台挨拶も予定している。
塚本監督のコメントは以下のとおり。
塚本晋也(監督)
『六月の蛇』は、ヴェネチア映画祭で初めて上映された時、非難の嵐になる可能性もあるとドキドキしましたが、大きな賞をいただき、主演の黒沢あすかさんが現地でもすごい人気者になったのが嬉しい思い出です。このたび20周年を迎え、大きなスクリーンに甦ります。劇場空間で、降り続ける雨に包まれ、黒沢さんの魂の叫びを存分に浴びていただきたいと思います。

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