HEESEY

HEESEY

自分というオリジナリティーは
何をするにしても大事

THE YELLOW MONKEYとして活動してからも紆余曲折はあったと思いますが、ロックバンドとして日本武道館やドームクラスの会場でライヴをしたり、CDの売り上げも1,000万枚以上と、HEESEYさんが思い描いていたものがかたちになっているように思えます。

そうですね。THE YELLOW MONKEYは人生にひとつの宝物です。厳密に言うと、吉井和哉が作ったバンドで、彼も最初はベースだったし、仲が良いバンドのベーシスト同士で、好きな音楽も似ていて、打ち上げで一緒に酒を飲む仲だったんです。で、吉井が新しくバンドをやるって時にはもう“THE YELLOW MONKEY”というバンド名まで決まっていて、彼がギタリストに転向したのと同じ時期に僕のやっていた16LEGSが解散したから、ベーシストとして加入させてもらいました。その時には自分も頑張って30歳まではプロを目指してやろうと決めていて、プロになれなかったとしても音楽は好きだから続けるけど、もう何かを目指すっていう感じではないと覚悟していたんです。吉井と菊地兄弟(英昭、英二)もバンド活動をしてきた人なので、THE YELLOW MONKEYの結成時にはそれぞれに想いがあったと思います。いいタイミングで出会えて、共通した想いがあったからこそ、ここまでやってこれたんだなと。

THE YELLOW MONKEYの活動が止まってから2016年に再集結するまでの期間は、HEESEYさんがヴォーカル&ベースのHEESEY WITH DUDESや、TYOなど、引き続きバンドとしての活動をされていますよね。

やっぱりバンドが好きなんですよね。HEESEY WITH DUDESはソロだったけど、メンバーの力のおかげがあるからユニットっぽくしたくて“WITH DUDES”だし、ずっとバンドでやってきたからソロアーティストになろうという想いはなかったんです。MURBASの頃にしても“いつかはソロで!”なんて想像もしていなかったですね。今はソロ名義でもやっていますけど、それはもっとあとになってからやってみたいと思うようになったことなので、最初にバンドに憧れたとおりバンド育ちというか、バンドの人なんだと思います。ソロでも全部自分でプレイするわけではないですし。

2013年からは本格的にソロワークを開始した時には、何か心境の変化があったのですか?

HEESEY WITH DUDESではベースを弾いて歌って、曲も全部作って、自分で仕切って、自分の名前があるというのが少し重くなってしまったんですよね。全部は抱えきれなかったんです。でも、曲を作ることに苦しんだけど、楽しかったという気持ちもあって、その想いから始めたのがTYOなんですよ。そこでベーシストと曲作りをやっていくうちに、2013年で50歳を迎える時にソロを始めるのも面白いと思って。“HEESEY”という完全なソロ名義でやってみようと、まずはライヴ活動を始めたんです。で、14年5月に1stアルバム『YOU SAY HEESEY』を出したんですけど、50歳のタイミングで始めたというのは自分の中でいいターニングポイントになったと思います。

HEESEYさんは10代の頃からずっと止まらずに音楽活動を続けてこられていますが、何を大事にしてきたと思いますか?

オリジナリティーというか、自分というものを音楽に落とし込むことですかね。自分であり、個人というオリジナリティーは何をするにしても大事です。サポートの仕事や誰かのレコーディングでベースを弾くこともあって、バックに徹する美学も面白いと思ったんですけど、僕はそれだけに徹底することができなくて。“これHEESEYが弾いてるじゃん”と分かるような、爪痕を残したくなってしまうんです。バンドでも自分らしさを表現していたいし、自分の生き写しのようなベースを作品にと思っています。

そんなHEESEYさんにとってのキーパーソンとなる人物は?

まずはジーン・シモンズですよね(笑)。とはいえ、KISSの曲やジーン・シモンズが弾いている曲を全部コピーしたわけではないんですけど、自分にとっては唯一無二のアイドルです。夢中になったし、影響も受けましたね。あとは…やっぱりTHE YELLOW MONKEYに誘ってくれた吉井和哉ですかね。音楽の趣味も共通するところが多いし。もちろん菊地兄弟もですね。自分にとってバンドのメンバーは全員がキーパーソンですね。

取材:千々和香苗

OKMusic編集部

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