CHiCO with HoneyWorks

CHiCO with HoneyWorks

【CHiCO with HoneyWorks
インタビュー】
“あざと可愛いCHiCOでいこう”って
イメージがすぐに見えた

新作「ビビっとラブ」はまふまふとの超強力タッグ! 耳に飛び込んでくるCHiCOの弾けるような歌声と、まふまふの甘く艶やかな低音ヴォーカルはインパクト抜群で、理系大学院に通う男女の甘酸っぱい恋模様を描いたTVアニメのエンディングにどハマりしている。骨太さと繊細さを併せ持つ爽快な楽曲をバックに夢の共演が実現した、そんな同作についてCHiCOに語ってもらった。

一瞬の甘々な要素を
ギュギュッ!と詰め込んだ

「ビビっとラブ」はTVアニメ『理系が恋に落ちたので証明してみた。r=1-sinθ』(以下、『リケ恋』)のエンディングテーマであり、驚きのデュエットですが、まふまふさんとのコラボは今回が初めてですよね。

そうですね。ただ、以前にHoneyWorksの映画で挿入歌を担当されたことがあって、その時に“またどこかでお仕事したいね”という話をGomさんやshitoさんとされていたらしいんです。今回のエンディングのお話をいただいた時に、デュエットソングということだったので、“だったら、まふまふさんとご一緒できないかな?”とお声がけさせていただきました。

つまり、最初からデュエットソングというオファーだったんですか?

はい。『リケ恋』は1期のエンディングも男女のデュエットソングだったので、2期もデュエットの楽曲でいこうという流れがあったんです。出来上がって聴かせていただいたら、もう元気いっぱいの可愛い楽曲で! こういう曲はCHiCO with HoneyWorks(以下、チコハニ)では久しぶりだけど、歴代の引き出しの中にはちゃんと存在しているキャラクターだから、これは“あざと可愛いCHiCOでいこう!”って歌のイメージもすぐに見えました。サビもキャッチーなので、振り付けを入れるのにもぴったりな楽曲だと思います。

ただ、ひと口にデュエットと言っても、かけ合いが細かいし、スピード感もあって。これはひとりでは歌えない曲ですよね。

本当に大変だと思います(笑)。もともと私は滑舌が良いほうではないので、“レコーディングで噛まないようにしなきゃ”とか、いろんなことを考えたんです。特に台詞パートの“コミュ力”が難しすぎて! どうしても“コム力”になっちゃうから、めちゃめちゃ練習して頑張りました。

《陽キャのコミュ⼒学びたい》って『リケ恋』に登場する主人公カップルのパーソナリティーが、その台詞パートによく表れていますよね。

私も意外と陰キャなので、そこはすごく共感して“分かる~!”って思いました。わりと陽キャに見られがちなんですけど、実は人見知りで、特に初対面の人には何を話せばいいのか分からなくなるんです。なんとか喋ろうとすると会話が重なっちゃって、“あっ、ごめんなさい!”ってなるタイプの人間です(笑)。

なるほど。弾けるようなノリノリのヴォーカルは、そんな共感に裏打ちされているからなのかも。

でも、最初にアニメのタイトルやストーリーの概要を聞いた時は、“恋の証明に挑むってどういうこと? それって証明しないと分からないものなの?”と疑問だったんですよ。それが実際にアニメを観てみると、お互いに好きという意識を持っているのに純粋すぎて小っ恥ずかしいから、“本当に恋に落ちているのか証明してみよう!”って誤魔化しているように見えて。でも、ヒロインの氷室菖蒲ちゃんは“私は好きだから!”っていう女の子の表情を見せる、そんな一瞬の甘々な要素をギュギュッ!と詰め込んだのが「ビビっとラブ」のイメージなんです。

理系カップルならではの理屈っぽい関係だからこそ、少しの甘さが際立つというのはあるかもしれませんね。

それこそAメロのかけ合いとか、1番では気が合わなかったふたりが2番では同じ方向を向くようになったりと、曲の中でキャラクターの親密度も変わっていきますし、それに併せて歌のニュアンスも変えているので注目してもらいたいですね。それがインストゥルメンタルになると印象がまた変わって、特にベースが技術的な面で大暴れしているんです。“これはベース泣かせの曲だな”っていうファンの声もあったので、ウチのベースのHiroki169さんもライヴになったら“これ難しいよー!”って言いながら覚えてくれるんだろうなぁって(笑)。そういったところも“おぉ、すごい”って楽しんでもらえたら嬉しいです。

ロックの骨太さとストリングスの繊細さがうまく融合した曲ですよね。ベースのスラップから台詞パートに雪崩れ込み、鍵盤やストリングスで突き抜ける流れもすごく盛り上がるし。

この楽曲はヴォーカルも含めて大運動会というか。誰も休めない大変な楽曲だと思っているので、ライヴでお披露目された時にはテンションを爆上がりにして聴いてもらえたらいいですね。

ちなみに、まふまふさんの声が入った完成形を聴かれた時はどんな感想を持たれました?

まふまふさんは私の中では“女性でも出る人いるの!?”ってくらい高いキーで、ロックに魅了するイメージだったんです。ただ、今回の楽曲を作ったshitoさん曰く“まふまふさんは低音もすごく魅力的だから”ということで、あえて男声キーで歌唱してもらったそうなんです。なので、可愛い歌詞に低音が相まっての甘い歌声から、まふまふさんの新たな魅力をファンの方も噛みしめてもらえるんじゃないかと思っています!

ファンの中でも“女性とのデュエットが珍しい”とか“低音が久々に聴けて嬉しい”という声がありましたからね。いつかステージでふたりで歌う姿を観てみたいです!

うわ~、歌いたいですね! 私の人見知りが発動しそうですけど…(笑)。

そんなひとりでは歌えないくらい難易度の高い曲にもかかわらず、ひとりでふたり分のかけ合いをしている“CHiCOぼっちver.”がCHiCO with HoneyWorks盤には収録されていますよね。

まふまふさんパートを歌ってみたら、また共通点とか歌いづらい単語が出てきて、さらにキーも高いんですよ! かなり癖が強い曲だから歌い慣らすには相当時間がかかりそうですけど、この夏は絶対にライヴで…しかも、振り付けをしながら歌うと思うので、体力をつけつつ、滑舌トレーニングもして、今から特訓します!

期待しています。さらに、アニメ盤のほうには『リケ恋』の主人公カップルを演じている雨宮天さんと内田雄馬さんによる“キャラクターver.”まで収録されているのが画期的すぎて。

そうなんです! いわゆるタイアップ曲をキャラクターで歌っていただくのは初めてなので、すごく新鮮だし、かなり難しい曲を難なく歌ってくださったことも感謝でしかないです。特に雨宮さんは、1オクターブ下の男声キーでの歌唱なので大変だったでしょうし。でも、だからこそ氷室ちゃんのキャラクターだったりセクシーなところが感じられて、これはオク下で大正解だなって個人的に思いました。あとは、台詞のところがまたいいんですよ! キャラクターふたりの姿が思い浮かぶので、『リケ恋』ファンにはたまらない一曲になってます。
CHiCO with HoneyWorks
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OKMusic編集部

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