井上道義が描くミュージカルオペラ『
A Way from Surrender〜降福からの道
〜』が世界初演 出演に工藤和真、大
西宇宙、小林沙羅ら
その事実は既に70年を過ぎているが当然、幸福は平和と同義語ではない事に⼈は気づいている。安⼼と平和も同義語ではない。また、戦争は不幸とは同義語ではない。
闘いというものは、全ての⽣物には必要な⾏為であって悪ではないのだ。
⼈は何のために⽣きるのか︖
戦後、国家間の安全保障という枠組みに守られた平安の中に⽣きてきた⼈々にとっては経済的な安定の確保と、⽂化の継承の核としての形としての「国家」が必要であった。
しかしその守られるべき対象は「家の延⻑としての国家」によって保障される種類のものではなかったのではないか︖
⽇本のような⻑い歴史を経て単⼀⺠族と間違った誤解をし続けてきた国にとっても、国家とは⼈々の意義の中に住み続けてきた巨⼤な家族集団のようだ。
しかし⺠族国家とは⺠族の幻想にしか過ぎず、その中に住む⼀⼈⼀⼈の⼈間の存在価値や⽣命を保証するものではない。
⼈⼀⼈が不動の⼼をもって⽣きるための拠り所は、何か別のものに求めなければいけないのではないか︖その何かとは・・・。家や、家族幻想から解き放たれた「受け⼊れる愛」・・・愛から⽣まれた結果への愛︖
それがこの作品の主題。
そんな⽬の前の記憶の積み重ねを歴史に刻み込もうとする⾏為=芸術 のみが⼈の⽣きる意味ある⽬的だ。という
⽴場での作品です。使い古された芸術⾄上主義です。
⺟、みちこが与えられた簡単には受け⼊れがたい運命を前向きに捉え、その条件の中で、最⼤に奮闘する⼈⽣賛歌
を描き、⽗、正義の⼀⽣を追悼し、結果として道義⾃⾝の存在を肯定する作品でもある。
アーティスト
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