シャンティ、ソロ・デビュー10周年を
超えて新たな一歩へ 「楽曲の語り部
として」魅惑のアコースティック・コ
ンサート開催

2022年5月24日(火)東京・Hakuju Hall(白寿ホール)にて、シャンティ(Shanti Snyder)がアコースティック・コンサートを開催する。ソロ・デビュー10周年を超えたシャンティは、逗子生まれ、葉山育ちのアーティスト(ヴォーカル・作曲)。優しくも深く包み込むようなオーガニック・ヴォイス、歌唱力やソング・ライティングセンスは多くの人々を魅了し、桑田佳祐、マリーン、TAKE6、渡辺香津美佐藤竹善、小松 亮太など、名だたるミュージシャンたちと様々な形でコラボレーションを行なっている。
今回の公演は、クラシック界気鋭の弦楽ユニット「清水西谷」を中心とした弦楽四重奏と共演。往年のスタンダードナンバーから、映画音楽、ポピュラーのカヴァーなど多彩な名曲とともに贈る『シャンティ スペシャル・アコースティック・コンサート・ウィズ・ストリングカルテット』について、話をきいた。
1月に行われたSHANTI逗子公演ステージ写真
――今回のコンサートでは「清水西谷」を中心とした弦楽カルテットとの共演となります。今年の1月にも同様の形式で逗子公演を開催されていますが、弦楽四重奏をバックに歌うお気持ちをお聞かせいただけますでしょうか。また、弾き語りやバンド形式で演奏するときとの違いなどもあればお聞かせください。
まずアコースティックの響きとハーモニーと歌声が交わる心地よさは、質の良いオーガニックコットンを着た時のような感覚です。優しく包み込まれます。楽曲のアレンジを仕上げていくに当たっては、とても細かな抑揚まで追求できることがとても楽しいですね。ちょっとしたテンポや抑揚のリクエストが、曲の全体の印象や物語の伝わり方を大きく変えるからです。声も楽器、四重奏の響きとマッチするトーン調整などが面白いです。
バンドですと編成によっては声量的にも頑張らないといけない場面が出てきますが、弦楽カルテットがバックだと、全く無理なく自然に歌えている感覚があります。「これは、私に合っているかも!これ良いな!」と今は四重奏との演奏にハマっています(笑)。
SHANTI SNYDER Live with String Quartet | OVER THE RAINBOW
――演奏プログラムは、「Fly me to the Moon」や「Over the Rainbow」などスタンダードナンバーから、ビリー・ジョエルの「Lullaby(Goodnight, My Angel)」まで多彩な楽曲が揃っていますが、選曲の意図をお聞かせいただけますでしょうか。また、一押しの曲や聴きどころなどもお願い致します。
ジャンルではなく、メロディーや歌詞の世界観が大切だと思います。主役は私ではなく、曲のストーリーです。私は語り部なんです(笑)。そして声色のポテンシャルを最大限に生かせることが大切ですね。
一押しはビリー・ジョエルの「Lullaby(Goodnight, My Angel)」。この曲は、ジョエル氏自身がグレゴリアン・チャント音楽(グレゴリオ聖歌)にインスパイアされ作曲されたのですが、カデンツ(楽曲の調の中でナチュラルな流れとなるように作られた和音進行)の曲です。ですので、もともと弦楽四重奏で演奏されていたのでは?と思うほど自然な音楽になっています。
「Fly me to the Moon」はエクサイティングなアレンジですが、弦楽四重奏によって紡がれる音楽風景は全曲通して統一感があります。今回のプログラムは多彩で、フランス語やスペイン語で歌う曲も予定しています。きっとあなたの心を動かす曲が多くあるはず!
声楽としてはクラシックではなく、ポップスやジャズのシンガー・ソングライターのスタイルです。小編成である事のINTIMATEな(親密な)音作りが光るコンサートになることをお約束します!
1月に行われたSHANTI逗子公演ステージ写真
――様々な会場でコンサートを開催されてきたシャンティさんですが、今回の会場はクラシック・コンサートがメインのHakuju Hallです。何か特別な想いはありますでしょうか?
Hakuju Hallは、自分もお客さんとして足を運んだ事があり、響きのとてもよいホールという印象が強く、リラックスして上質の音楽を楽しめた記憶があります。そのころから、「このホールでソロ・コンサートをしたい!」という思いがありました。今回、Hakuju Hallの響きをうまく使って、声と四重奏のハーモニーをお届けできることが楽しみです。
――昨年、第1子が誕生されたとのことで、おめでとうございます!母親になったことで、音楽活動に何か変化は有りましたでしょうか?
ありがとうございます。もう変化ばかりです!まず声の響きが変わりました。声色と響きに、母になったことの自信(?)が現れてきたのではないかな、という気がします。母親になることは20代からの夢で、それが40手前でい、現在は喜びとチャレンジの日々です。人間として心のストレッチをしながら毎日を過ごして、“人生を生きているという感覚”が歌にもっと出てきたのかな?あとは母である事の充足感のためなのか、良い意味で欲やエゴが減りました(笑)。
中には出産後5~10年くらい歌手活動を休止するシンガーもいると思います。そんな中で、こんなに早く復帰して、しかも弦楽四重奏をバックにコンサートができることの嬉しさを噛みしめています。今まで音楽にたくさんの愛情を注いできましたが、今は娘を愛情たっぷりに育てることが、私のとても大切な役割。ですので、コンサートの数はぐっと減らしていますが、その分一つひとつのコンサートを大切に思う気持ちがより強くなっている感覚があります。
1月に行われたSHANTI逗子公演ステージ写真
――今後の展望をお聞かせいただけますでしょうか。
そうですね……。今後、ヨーロッパに移住して、40代50代と年を重ねる中で、より深みのある歌を届けていければ……ということを考えています。そこには、母として、娘の人生に様々な音楽や文化、アート、環境を感じ取れる環境を用意していきたい、という思いも含まれていますね。
――最後に読者の皆様にメッセージをお願い致します!
ようやく「ウィズ・コロナ」の日々となりましたが、まだコンサートに行くのを躊躇している方も多いと聞いています。でも迷っているなら来てください!沢山の愛を込めて大切に歌を一つ一つ心にお届けします。初めての方にも、「この演奏を聴けて良かった!」と絶対に言わせるコンサートにします!!

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