【石原夏織 インタビュー】
ラブリーな可愛さというよりも、
いたずら感が含まれている可愛さ
今は思い出になっているけれど、
自分にとって大事だった時の記憶
石原夏織
ちなみにタイトルの“Cherish”という言葉には“大事にする”という意味がありますが、カップリングの「Remember Heart, Remember Love」も歌詞で大事な人のことを思い出している主人公がいますよね。それぞれ曲の雰囲気は違いますが、両曲とも“大事な人”という部分でリンクしているように感じました。
当たりです（笑）。「Cherish」の“大事”“大切”というテーマをカップリングでも踏襲して違う方向性の曲が作れないかと思って、「Remember Heart, Remember Love」の歌詞の世界観に辿り着きました。「Cherish」が可愛さを詰め込んだ楽曲だったので、カップリングでは等身大の自分や対極の方向性で作れたらとも思い、切ない雰囲気の楽曲にしようと意識して制作したんです。“今は思い出になっているけれど、自分にとって大事だった時の記憶”という方向性で、結城アイラさんが歌詞を書いてくださいました。
その歌詞を読んだ時の印象は？
歌詞で描かれているのは自分自身の経験ではありませんが、自然と自分自身の経験とも重ね合わせることができ、イメージを作りやすかったです。どこかドラマを観ているかのような印象がありました。過去のことが綴られているので、胸がギュッと締めつけられるような切なさを感じましたね。特に2番の《背中向けた帰り道 ふたり振り向いてたなら／きっと明日も変わってた？なんて…》の部分は切なさMAXで！ “本当はもしかしたら相手は振り向いていたかも!? お互いに振り向いていたけどタイミングがずれて…”とかいろんな想像が膨らんで“うわっ、切ないなぁ”と思いました。
「Remember Heart, Remember Love」のレコーディングではどんなことを大切にして歌われたのですか？
AメロとBメロは、まるでモノローグみたいだと思ったので、歌ってはいるもののポツリポツリとしゃべっているかのように歌おうと思いました。あまり声を張らず、やさしさと懐かしんでいる感じがうまく声に乗ればいいなって。サビでは想いが広がっていく感じを出したかったから、ここから一気に歯切れ良く、スピードが乗るように歌っています。
元気をくれる「Cherish」、大事な人を懐かしむ「Remember Heart, Remember Love」と、どこか春の新生活にぴったりのシングルに仕上がりましたね。
私もぴったりだと思います（笑）。環境の変化にちょっと戸惑ったり、無意識に気を使って疲れてしまったりする人が、きっと多いと思うんです。そういう時に「Cherish」を聴いていただいて、“自分は頑張っていたんだな”と気づいてもらえたらと。そして、春は出会いもあり、別れもある季節なので、「Remember Heart, Remember Love」はそんな別れの心情に寄り添えるのかなと。大事な人と離れ離れになったとしても、一緒にいた時の楽しい記憶を思い出して、次に会う時にはもっと魅力的な自分になって会えるように頑張ろうと思ってもらえるきっかけになれば嬉しいですね。
石原さんご自身も3月に単独公演『Starcast』公演を成功させて、このシングルでまた新たな新たな一歩となるわけですが、現在のご自身の心境は？
3月のライヴはアコースティック構成も取り入れるなど、新しいことに挑戦することが多かったので、無事成功できて嬉しかったです。アコースティック構成で自分が歌えるのか不安な部分もあったんですけど、それを乗り越えられて、自分も成長できたのかなと感じるライヴでした。このシングルでまた次に進んでいくんですが、不安になってもこのライヴで感じた成長や自信を思い出して、勇気を出して歩みを進めていけたらと思います。
ちなみに石原さんの“Cherish”…いわゆる“大事なもの”は？
自分自身と向き合う時間を大事にしています。それと、愛犬のムーちゃんです！ 家族全員、ムーちゃんの健康維持を意識して、散歩も頻繁に行きますし、遠くの公園にも連れて行ったりしています。ムーちゃんは“あざとかわいい”系で、犬なのか猫なのかっていう性格で（笑）。自分が構ってほしい時だけ寄ってくるんですよ。こっちが一緒に遊びたい時は遊んでくれなくて、“つれないなぁ”と思って諦めると、“分かったよ、遊ぶよ”という感じで寄ってくるんです。あと、くっつく時も“家族全員、ひとりひとりにくっついてあげよう”みたいな感じなので、もう家族一同メロメロです（笑）。
取材：齊藤 恵
「Cherish」MV
「Cherish」MV MAKING DIGEST
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