Moran新曲『but Beautiful』に込めた
「共通した想い」

9月21日(日)には、赤坂BLITZを舞台にワンマン・ライブ「Moran Oneman Live 「The Chaotic Movement」~あるいは再挑戦という名の帰還~」も控えている。その後もいろいろ精力的な動きを見せていく予定のように、引き続き、彼らの動向には熱い視線を注ぎ続けていただきたい。そんなMoranメンバーに話を聞いた。

―7月16日(水)に最新シングル『but Beautiful』が発売になります。どういう想いを持って制作に入ったのでしょうか?
Hitomi
前作に当たるミニ・アルバムの『dark』がバラード集になっていたことや、夏に数多く控えているイベント・ライブの前に出そうという狙いもあり、「夏に行うライブで盛り上がれる曲たちでありながら、深く印象に残ってゆく楽曲を詰め込んだ作品にしたい」想いはありました。
Ivy
表題曲となった『but Beautiful』は以前から「いずれシングルにしたいね」とメンバー内でも話をしていた楽曲なんです。それを今回のシングルの軸にするのを早い時期に決めたうえで、『but Beautiful』とは異なる表情ということで楽曲を並べた結果、どれを頭に持ってきても似合う個性の強い曲たちが並んだ1枚になりました。
Sizna
昨年Moranは、シドさんの楽曲カバー作品として『妄想日記』を出しました。そのときのC/W用に制作したのが、この『but Beautiful』。でも当時は、「このクオリティをC/Wに収めてしまうのはもったいない。今後のシングル用に取っておこう」という話になり、結果、今回のリリース・タイミングで浮上してきたわけなんです。先に仮タイトルで『SNOW BURST』と名付けていたように、もともとは、冬をイメージして制作していた楽曲。それを夏にリリースするという部分ではすごく新鮮でした。
―力強くも疾走感を携えた『but Beautiful』は、サビ歌の掛け合いがとても印象深い楽曲です。当時は、どんな想いを持って制作していたのでしょうか?
Sizna
「サビに重点を置いた楽曲を作りたい」「ノリを大事にしたい」というのは、先にあったことでした。そこから、「サビ頭にみんなの振り切ったコーラスを入れ、ガツンと衝撃を与えていく形こそ斬新で新鮮じゃないか」と感じ、そう作りました。
―歌詞には、嫉妬心と言うか、純粋ゆえのおぞましい恋心を記していませんか?
Hitomi
『but Beautiful』では「ライブで生きる言葉を」「初見の人の心にもいかに響くか?」を意識していたように、サビの部分を中心に、インパクトを持った言葉使いへ重点を置いて書きました。そのうえで、どう歌詞に込めた想いを深く捉えてもらうかなんですけど…。収録した3曲とも、すべて違う視点で物語を書いたにも関わらず、結果的に「'共通した想い'の貫かれた作品集」にもなりましたね。
―その「共通した想い」とは?
Hitomi
収録した3曲とも、「人間が内面に抱えているドロドロとした部分」を描き出していることです。
―『病魔』は、何処か'おどろおどろしい'雰囲気も匂わせる楽曲です。
Vivi
「触れた人たちにワクワクした想いを提示したい」と想い、制作していく中、出だしから「遊園地にある絶叫系のアトラクションのような楽曲」になりました。
―歌詞には、数え歌など、いろんな言葉遊びや含みを詰め込んでいます。
Hitomi
楽曲を聞いたときに、まるで'お化け屋敷'みたいな雰囲気があったことから、ちょっと遊び心を持った「仕掛けのあるおどろおどろしさ」を出そうと思い、「一(1)つ眼」「不(2)安」など、数字がカウントアップしていく言葉を並べています。ただ、『病魔』で本当に伝えたい軸にある想いはそことは別のところにあるよう、それを探ることも楽しんでもらえたらなと思います。
―『Break the silence』は、ライブで熱狂するに相応しい楽曲として誕生しました。
Soan
この曲は、Moranらしいドラマ性を持ちながらも、「お客さんたちと一緒に熱狂してゆくライブの様」を想像して作った楽曲です。この『Break the silence』が、「新たなライブの定番曲になれたらな」という想いもありました。
Sizna
今回収録した3曲とも、どれもライブに重点を置いた曲たちばかり。なので、この作品を数多く行う夏のイベント・ライブでは、魅せるパフォーマンスを描きながらも、かなり熱狂した様を作り上げていけそうな予感がしています。
Hitomi
すべては、9月21日に赤坂BLITZで行うワンマン・ライブ「Moran Oneman Live 「The Chaotic Movement」~あるいは再挑戦という名の帰還~」へ向けたもの。夏のイベント・ツアーの前にこのシングル盤をリリース。その曲たちをイベント・ライブを通して育てあげ、赤坂BLITZのワンマンまでにはみんなで完成させていきたい想いがあって、この流れを作りあげたわけなんで。
―『but Beautiful』のサビのコーラス部分をファンの人たちも一緒に歌うことで、より一体化した雰囲気を作りあげていける。そんな風にも思えましたからね。
Soan
サビのHitomiとの掛け合い部分は、ぜひ、みなさんにも歌ってもらいたいです。
Ivy
あのコーラスの部分、聴感上の心地好さと違って、実際に唄うと難しいんですけど。みんなで一緒に唄えば、そんなの関係ないからね。
Hitomi
そんなの気にすることなく、ぜひ歌って欲しい。
Soan
とくに夏のイベント・ライブは、この3曲を中心軸に展開していくよう、このシングル盤を聞き込んでライブに足を運んでもらえたら間違いなく楽しめます。
Vivi
短い演奏時間の中、初めてMoranのライブを観る人たちにも、どれだけ自分たちの世界観をインパクトを持って伝えられるかが勝負だと思っているので。
Hitomi
今までのMoranを知っている人たちも、これからMoranを聞いてみようと興味を抱いてる人たちにも、すぐ手応えを感じてもらえる作品になっていると思います。まずは、このシングルを聞き込んでもらい、いろんな想像を膨らませてください。そのうえでライブに足を運ぶと、良い意味で期待通りであり、良い意味で期待を裏切る部分も感じられると思います。とくに今回のシングルや、夏に数多く参加する全国各地のイベント・ライブも、すべては9月21日に赤坂BLITZで行う「Moran Oneman Live 「The Chaotic Movement」~あるいは再挑戦という名の帰還~」へ向けてのもの。この日のワンマンは、夏の活動の集大成にもなると思います。もちろん、この3曲を外に持ち出して聞いてください。夏の太陽の下でも似合う曲たちですから(笑)。(TEXT:長澤智典)

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