Editor's Talk Session

Editor's Talk Session

【Editor's Talk Session】
今月のテーマ:
コミュニケーションの場として
進化を続けるカラオケ業界

カラオケボックスに集まるからこそ
生まれる楽しさがある

石田
先日JOYSOUNDさんの店舗で取材をさせていただいた時に知ったのですが、楽器が演奏できるルームもあって驚きました。こういう使い方もあるのかと思いまして。
寺西
楽器演奏に関しては、2012年に発表した『JOYSOUND f1』という機械から搭載している機能です。カラオケに付属した専用機器にギターやベースのシールド(コード)を挿すだけで演奏が楽しめます。カラオケの歌詞テロップとともに、ギターのコード譜が出てくるので、習熟度にあわせてテンポを変えたりしながら、練習することもできます。スタジオを予約して利用するとなると、料金も結構高かったりするのですが、近場にあるカラオケボックスなら、初心者の方なども気軽に楽しんでいただけますからね。また、動画を撮影して全国に公開したり、デュエットも楽しめる『うたスキ動画』というサービスがあり、それを利用してバーチャルバンドを組んでプレイされている方もおられます。先ほども話に出ていたカラオケボックスの新たな活用法の一つとして、楽器ユーザーも楽しんでいただけていると思いますね。これは、チェーン店を含め、JOYSOUNDの対象機種を導入の全国の店舗でご利用いただけますで、ぜひお試しいただけたら嬉しいです!
岩田
私も楽器を弾くのですが、友達と練習スタジオを借りようと思ってもコロナ禍に入ってから閉店も増えていて。なので、カラオケボックスで楽器が弾けるというのは嬉しいですし、将来的に練習スタジオと連携してスタジオを救うサービスになるかもしれないという期待もあります。
寺西
確かに、楽器初心者の方は練習スタジオに行ってアンプに楽器を通す作業だけでもハードルが高いので、まずはカラオケボックスで初歩の練習をしてもらい、中級者、上級者になったら練習スタジオを利用してバンドを組む。そして、ライヴの二次会とかでまたカラオケボックスに戻ってきてもらい、その場でセッションしたり動画をアップしたりしてもらえると、カラオケボックスと練習スタジオだけでなく、音楽業界全体で見ても何かプラスになれるのではないかと思いますね。相乗効果も生まれて、とてもいい取り組みになる気がします!
千々和
アマチュアのアーティストが練習スタジオを利用するお金がなくて、カラオケボックスを利用しているという話をよく聞くので、アーティストにとっても嬉しいサービスだと思います。ギターとヴォーカルだけでも練習になると思うので。
安井
電子ドラムも使えるよね?
寺西
店舗によりますが、電子ドラムを置いているルームもありますね。
千々和
そうなんですか!?
石田
あと、アーティストが自宅から配信ライヴをやるには音漏れの問題があるので、カラオケルームを借りて配信をしているというのもよく聞きますよ。スタジオを借りると費用がすごくかかるので。
安井
そうなんですね!
石田
カラオケルームだったら気軽にサッと行って利用できるのがいいみたいです。
寺西
実際に多いですね。管楽器の方やバイオリンなど、吹奏楽の方なども利用していただいていると聞きます。
安井
オーケストラで楽器を演奏されている方も練習で利用していただいていますね。なんと言っても配信曲は32万曲以上あるので、音に合わせて練習できますから(笑)。
寺西
カラオケだとテンポやキーも変えられるので、そういう意味でも楽器ユーザーにはマッチしているんじゃないかと思います。
岩田
他にもさまざまな企画やルーム展開をされていますが、これらはコロナ禍に入ってから力を入れていかれたのですか?
安井
そうですね。コロナ禍に入ってからトライアルとして展開したサービスもいっぱいあります。コロナ禍で、来客数が減少し、時短営業の影響などもある中で、目的を持って来店されるお客さまを増やしたいという想いがあるからこそ挑戦している部分ですね。トライアル期間ですでに終了した施策もありますが、社員のアイディアをしっかりと取り入れて、チャレンジしています。最近だと、JOYSOUND池袋西口公園前店でミシンの貸し出しを行っていたり。まだまだ認知度は低いですが、このような面白い切り口の企画もいろいろと試している最中ですね。
岩田
本当に面白い企画を数多く展開されている印象があります。その他にも本格的な採点が楽しめるスマートフォンアプリ『分析採点JOYSOUND(iOS)』『カラオケJOYSOUND+(Android)』や、自宅のゲーム機でも楽しめるサービスなどもあるのも魅力的だと思いましたが、おふたりのお話をうかがっていると、やはり店舗にみんなで集まってカラオケやその他のサービスを楽しむのが一番いいだろうなと改めて感じました。
安井
やっぱりそこですよね! 仕事も自宅でやれる世の中になりましたが、みんなで集まって歌を歌ったり、映像を観るでもいいですが、リアルに集まるからこそ生まれる楽しさがあると私も実感しているところです。だからこそ、みなさんにもこの楽しさを改めて体感しに来てほしいというのが、我々を含む、カラオケ業界が伝えたいメッセージなんじゃないかと思います。
岩田
最後になりますが、株式会社エクシング、JOYSOUNDとしての今後の展開を教えてください。
安井
株式会社エクシングは今年で設立30周年になるのですが、弊社の設立は通信カラオケが世に出たタイミングと同じになるんです。なので、この30年間を通信カラオケとともに成長してきた部分もあります。そんな歴史の中でも、エンタテインメント業界全体が苦境に立たされた今だからこそ『みるハコ』を通じて、コロナ禍で失われかけていたライヴの興奮や、歓びをお届けし続けたいですし、提供ジャンルとしては音楽に限らず、アニメや映画、お笑いなど幅広い分野のコンテンツを網羅したいと考えています。技術的にまだ難しい部分もありますが、将来的にはアーティストとの双方向のやりとりや、カラオケ店舗でのグッズ販売など、よりファンの方に喜んでいただけるサービスとして発展させていける可能性があると思っていますので、これからもいろんな企画に挑戦していきたいですね。

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着