L→R 山本大樹(Ba&Cho)、椎木知仁(Vo&Gu)、山田 淳(Dr)

L→R 山本大樹(Ba&Cho)、椎木知仁(Vo&Gu)、山田 淳(Dr)

【My Hair is Bad インタビュー】
20代のうちにMy Hair is Badとして、
僕ららしい作品を作りきろうと思った

曲ができたらつらかったことは忘れて、
美談っぽくなっているのが不思議

L→R 山本大樹(Ba&Cho)、椎木知仁(Vo&Gu)、山田 淳(Dr)

L→R 山本大樹(Ba&Cho)、椎木知仁(Vo&Gu)、山田 淳(Dr)

収録曲の中で思い入れの強い曲を一曲を挙げるとすれば?

「歓声をさがして」かな? この曲は“お先真っ暗”みたいな時期に書いた曲なんです。めちゃくちゃ自分がしんどい時に自分の背中を押すような気持ちで書いた曲で、暗い気持ちを明るく昇華できました。マジで自分ひとりを助けるために書いた曲が、今は誰かに届いている感覚があって。僕のソングライティングのスキルを成長させてくれた感慨深い曲になっています。

モヤモヤを抱えた高校生だったり、退屈や寂しさを抱えた社会人だったり、それぞれが自分に当てはめた聴き方ができるし、それぞれの響き方がする曲だと思います。

そうなんだと思います。というか、どうやらすでにそうっぽいんですよね(笑)。

《大好きばかり 見つけに行きたい》というフレーズもありますが、僕は自粛期間中の暗くなっていた時期、大好きだった音楽や漫画でテンションを上げてすごく救われたんですけど、この曲を聴いて“音楽の力ってすごいな”と改めて実感した当時のことを思い出しました。

なるほど。音楽って心に効いてくるものだと思うし、自分の大好きという気持ちで自分を救ってあげられるのはすごくいいですよね。あっ、そう考えると「歓声をさがして」ってそういう曲か! 僕はあの時期、どうしていたかな? 完成してみればいい曲だと思うし、“誰かが救われますね”なんて他人事のように言えますけど、制作していた時は結構しんどかったなぁ…って、今話しながら思い出しました(笑)。あの時は大好きなもので自分の周りを固めたりとか、あんまりできていなかったかもしれないですね。曲が出来上がってみたらそんなつらかったことは忘れて、美談っぽくなっているのが不思議なんですけど(笑)。

“20代のうちに、My Hair is Badらしい作品を作りきろう”と思ったという話についても訊きたいです。《さよなら 僕の二十代へ》と歌う「花びらの中に」の中で、《青かった夜明けが/朝になってしまうようです》と正直な気持ちを綴っていますが、20代が終わり、30代を向かえて、今思うことってどんなことですか?

いざ30代になってしまったら、“なったんだな”と思うくらいですけど、29歳の最後のほうは“何かが終わっていく、まさに渦中にいるんだな”という焦りみたいなものを感じていました。だから、今は30代になって少し楽になった気持ちが一個あって。この先どうなるかを考えても、“良くなれ!”としか想像できないけど、少し楽になったというのが正直な気持ちですね。

僕は40代なんですけど、30代の記憶があまりなくて。それって10代や20代の頃と比べて、“初体験”が減ったからだと思うんです。何かを初めてやる時って刺激的だけど、2度目3度目はあまり刺激を感じなくなって記憶に残らないというか。

なるほど。それで言うと、僕は今がまさに“初体験”をいっぱいやれている時期ですね。TV、サブスク、タイアップもそうだし、3月に開催したアリーナ公演『ダイナマイトホームランツアー』での360°ステージもそう。初体験の時って集中もすごくするし、集中から抜けられない。思い返しても僕は3月にそんな状況が次々と訪れて、すっごく忙しかったけど、充実していましたね。毎日新しい体験ができたのは30歳の始まり方として面白かったですし、それって自分らしいかなって。いろんな初体験を通して、ここから面白くなりそうだと思えた一カ月でしたね。

今思っていることや感じていることをかたちとして残せた『angels』は、30代の新しい旅が始まるタイミングとしても節目になる作品に仕上がりましたね!

本当ですね! 今後も初体験がいろいろと待っているので楽しみだし、レコーディングでも初体験があるといいなと思っていて。メンバーだけで制作するのもいいけど、いろんな人に刺激をもらって、自分の知らないMy Hair is Badを見に行きたいという気持ちがすごくあるんです。今の状態で“My Hair is Badはこれでいいんだ!”と僕が言いきって、信じてあげるのも大事だと思うんですけどね。30代になったからこそ、もっと新しいことがしたいし、自分たちもみんなも驚くような、新しいMy Hair is Badを僕も見てみたいと思います。

取材:フジジュン

アルバム『angels』2022年4月13日発売 EMI Records
    • 【初回限定盤】(CD+DVD)
    • UPCH-29431
    • ¥4,620(税込)
    • 【通常盤】(CD)
    • UPCH-20619
    • ¥3,080(税込)

ライヴ情報

『My Hair is Bad presents アルティメットホームランツアー』
5/27(金) 宮城・石巻BLUE RESISTANCE
5/29(日) 宮城・仙台GIGS 
5/31(火) 岩手・大船渡 KESEN ROCK FREAKS
6/02(木) 岩手・盛岡CLUB CHANGE WAVE
6/04(土) 岩手・宮古KLUB COUNTER ACTION
6/21(火) 新潟・新潟LOTS
6/23(木) 新潟・新潟テルサ 
9/30(金) 大阪・Zepp Osaka Bayside
10/01(土) 大阪・Zepp Osaka Bayside
10/06(木) 福岡・Zepp Fukuoka
10/07(金) 福岡・Zepp Fukuoka
10/13(木) 北海道・Zepp Sapporo
10/14(金) 北海道・Zepp Sapporo
10/25(火) 愛知・Zepp Nagoya
10/26(水) 愛知・Zepp Nagoya
12/08(木) 東京・Zepp Haneda(TOKYO)
12/09(金) 東京・Zepp Haneda(TOKYO)
…and more
※最新情報はオフィシャルHPにて

My Hair is Bad プロフィール

マイ・ヘアー・イズ・バッド:新潟県上越市出身のロックバンド。愛称は“マイヘア”。2008年に椎木知仁(Vo&Gu)、山本大樹(Ba&Cho)、山田淳(Dr)の3人で結成した。13年2月にインディーズレーベル・THE NINTH APOLLOより1stアルバム『昨日になりたくて』を発表。16年5月にシングル「時代をあつめて」でEMI Recordsよりメジャーデビューを果たす。同年10月にメジャー1stアルバム『woman's』をリリース。その後も精力的にライヴ活動を続け、着実に動員を伸ばし続けている。22年3月には自身初の360°ステージでのアリーナ公演を東京・神戸で開催し大成功を収める。4月に2年半振りの5thアルバム『angels』を発表し、5月から全国ツアー『My Hair is Bad presents アルティメットホームランツアー』を開催する。My Hair is Bad オフィシャルHP

「歓声をさがして」MV

「カモフラージュ」MV

「味方」MV

「白春夢」MV

「真赤」
(ブレイクホームランツアー
2021.4.11 さいたまスーパーアリーナ)

『angels』全曲トレーラー

OKMusic編集部

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