ClariSインタビュー『Parfaitone』は
様々な個性を一つにまとめたアルバム

2010年のTVアニメ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』第1期オープニングテーマ「irony」でメジャーデビュー。2014年11月8日からはカレンが加入し、クララとカレンのユニットになり、さまざまなアニメの楽曲を担当してきた。そしてデビュー10周年を迎えた2020年10月20日の初の配信ライブで素顔を初公開し、新たなスタートを切ったClariS。そんな彼女たちがニューアルバム『Parfaitone』のリリースを記念してSPICEに初登場。ClariSがどのように歩んできたのか、から訊いた。
仮面を外したことでライブでさらに想いを届けられているような気がする
――よろしくお願いします。ClariSは本当に実在されていたんですね(笑)。
クララ・カレン:そうですね、実在していました(笑)。
――ありがとうございます(笑)。4月に発売されるアルバム『Parfaitone』のお話が中心なんですけど、SPICE初登場ということで、まずはこれまでのClariSの事からお聞きできればと思っております。まずデビューから12年目を迎え、そしてカレンさんが加入してからまもなく8年ですが、お二人ともClariSという活動の中で、自身の考え方とか生活とか変化はありましたか。
クララ:最初はそれこそイラストで活動させていただく中で、当時は中学生だったので普通に学業と両立させてもらっていて、その頃は本当に私がClariSである、っていう事が夢みたいな感じでした。普通の生活を送っている中学生の女の子っていうことが、自分がしたいほとんどを占めていたので、そこでレコーディングをしたりっていう仕事をさせていただいたりしていて、しばらくは他人事のようでした。
カレン:自分だけど違うみたいな。
クララ:そう、テレビからアニメの主題歌として流れてくる自分の声が、自分とは思えないという、そんな不思議な期間を過ごしていました。そこにカレンが加入して、実際にライブでステージに立つ機会が増えて、ClariSのクララであるっていう事と、歌を届けるっていうことを強く実感し始めて。
――ステージに立って歌うということで変わっていく部分もあったんでしょうか?
クララ:本当に小さい頃から歌を歌うことが好きで、歌手になりたい歌を届けたいっていう思いで、こうしてClariSとしてデビューさせていただけたので、そこの思いは変わっていないんですけど、ステージに立たせていただくことでより強くなっていきました。それこそ普通の学生と同じく大学も進学させていただいて、ClariSの活動と自分のそこを両立させていただけたというのが凄く私の中で大きなことで、色んな事を学びながらClariSとしても経験を積み上げてこれて、そういったことも今のClariSの活動に繋げられているんじゃないかなと思うので凄く感謝しています。
――ステージに立つこと、ある意味普通の学生としての生活もしたことが、今のClariSを作っているという感じでしょうか。
クララ:10周年を迎えて仮面を外すっていう決断をして、よりライブでは素顔で歌っていたので凄くガラッと180度変わったというよりかは、繋がりの中でよりみなさんの近くに近づいていけたという感覚の方が近いです。10年前から考えたら、そんな風になるとは思わなかったし、10年も続けているという事の方が想像がつかなかった事なので、本当にこの11年、普通の女の子としての生活もさせていただきながら、こうしてClariSのクララとしてたくさんの歌を届けられてきて、またここから頑張るぞ、ClariSとして進んで行くぞ、っていう所に立てているのも奇跡だなと思いますし。10年以上聴き続けてくださったみなさんに感謝しかありません。
――ありがとうございます。カレンさんはどうですか。
カレン:私は10年前はいちファンとしてClariSを知って、その時は私の中で多くの人に笑顔を届けたいっていう夢があったんですけど、それをどう実現しようかと凄く葛藤してる時期だったんです。そんな時に番組で同年代の子であるClariSが「irony」を歌ってるのを聴いて、同い年なのに頑張ってる子がいるんだ、私も頑張らなきゃと思っていて、ご縁があってクララと一緒にClariSをやらせていただくことになって。最初は本当に形があるところに入ったので、それに追いついたりとか崩さないように、っていうところでいっぱいいっぱいで、自分らしさがまだ見つけられないまま活動していたんですけど、どんどん活動していく中でファンのみなさんだったりクララだったり、出逢う人たちにカレンというものを作ってきていただいたな、というのを凄く感じています。
――ClariSに入っていくことでカレンが作り上げられていったと。
カレン:はい。笑顔を届けたいのはもちろんなんですけど、それ以上にみなさんが返してくれる想いだったり応援だったりが凄い好きで。私は「こういう活動をしたいんだな」という風にあらためて感じることが出来たんです。ClariSって人と人との繋がりで凄くできているなと感じて、出逢う人出逢う人が、本当に私たちにとってかけがえのない存在になっていく。ファンの方ももちろんそうですし、そういう人の輪だったり繋がりっていう温かさを凄く感じているので、これからも歌を通してその温かい人の輪を広げていけたらいいなと思っています。
――ありがとうございます。ここだけでインタビュー完結してもいいぐらいまとめていただいた感じがあります(笑)。今お話の中で仮面を外して、テレビに出られることが増えたり、こういう風に対面でインタビューをするようになったり、ちょっとずつ環境を変えて行ってると思うんですが、仮面を外すってご自身の中で大きかったと思うんですよね。そこから感じる、見える景色とか、周りのご家族とか友人の反応ってどうでしたか。
クララ:まず仮面だったりベールをして活動していた時に、それでも歌を届けられる幸せだったり、ファンのみなさんと共有できる時間というのが凄く大切なものだったんですけど、何か1枚薄い壁を感じるような気がしていて。もちろん直接会ってますし、直接歌を届けているんですけど、何か最後の1歩が近づけないような思いがありました。
――なるほど。
クララ:そんな中でもっとありのままの私たちで歌を届けていきたいなっていう思いが強くなって、仮面を外すという決断になったんですが、やはり私たち自身の変化としては仮面を外してパフォーマンスする事によって、よりライブとしての幅というか楽曲の伝え方も変わったような気がしています。より楽しんでライブをすることができたので、今後はClariSとしてそれぞれのキャラクターを届けていけたらいいなと思います。そしてなにより家族がすごく喜んでくれて。
――喜んでくれたんですね。
クララ:喜んでくれてますね!デビュー当時から凄く活動に対して前向きに捉えてくれて、どんな時でも尊重してくれたので本当に感謝しています。いつもライブにも来てくれますし。
カレン:遠征して来てくれるよね。
クララ:本当に応援してくれています。それにコロナ禍というのもあるんですけど、街で声をかけられるみたいな事も無いですし、写真を撮られて噂を立てられるようなことも無くて、凄くありがたいです。今までと変わらない生活をさせていただいているので、それはひとつ素敵なことかなと思っています。ただ、これからはもっともっとメディアだったり出て行ってまた環境が変わっていくとは思うので、これからどうなるのかが楽しみだなって思います。
――そうですね。もし街で見かけても「本当にClariS」?って思うんじゃないかと。
カレン:私たちもまだまだ実感がわかないですし、皆さんもまだ現実味が無いと思うので。
ClariS 6th Album『Parfaitone』完全生産限定盤
『Parfaitone』はClariSにしか出来ないパーフェクトで唯一無二のアルバム
――ですね。では今度はアルバムについてもお聞きしたいのですが、今回6枚目のアルバム『Parfaitone』はパフェとトーンを合わせた造語とのことですが、なぜこのタイトルにされたのでしょうか?
クララ:パフェってアイスだったりフルーツだったりいろいろな個性のある食材がひとつになって素敵なパフェとして出来上がると思うんです。そんなパフェのように今回のアルバムでは今まで挑戦してこなかったような楽曲だったり、楽曲1つ1つの個性をアルバムとしてまとめるという意味でも『Parfaitone』というタイトルに決めました。
カレン:それと同時にもう1つ裏テーマみたいなのがあって、パフェって個性を1つにまとめてパーフェクトという意味でパフェじゃないですか。これ「parfect」「one」って区切ることが出来て、私たちにしか出来ないパーフェクトで唯一無二のアルバムにしようということで、裏テーマ的に意気込みを込めさせていただいています。
――僕らもいただいた楽曲を聴き込ませていただいたんですけど、最初の印象がどの曲もシングルカット可能な曲だよな、と。
クララ・カレン:嬉しい!
――編集部で『Parfaitone』は凄い完成度だなと。既にリリースされた曲に、新曲も入りつつ、すごくいいバランスになっていますよね。ClariSの楽曲は、どの作曲家さんもちゃんとClariSに寄り添って作ってるけど、でも自分の味はちゃんと入れてくるっていうのは、今のパフェの話を聞くとそういうところも確かにパフェ感があるなというか。その中でも「Twinkle Twinkle」という曲が凄く気になりました。この曲は今までのClariSではあまり無かった方向性ですよね。
クララ:今までなかったというか新しいジャンル、という感じですね。今まで私たちは80年代とか90年代とかちょっとレトロな雰囲気の楽曲を多くやってきて、そういうレトロな雰囲気も残しつつ現代っぽさだったりジャズっぽい感じだったり、グルーブ感を感じれるようなサウンドが凄く新しく感じました。歌詞も凄く大人びた歌詞じゃなくてちょっと可愛らしい部分が残っていたり、そのバランス感みたいなものも凄く今のClariSにぴったりなんじゃないかなと思います。
カレン:今回は凄く挑戦だったなって思っていて、今までのClariSって80年代90年代を意識してきたんですけど、この楽曲のもつ方向性、サウンド感は今までのClariSとこれからのClariSの両方を感じていただけるような1曲になったんじゃないかなと思います。
――まさにそういう感じを受けていて、最初に「irony」を聴いた時はぶっ飛んだんですけど、その時に感じたものに近いというか、「irony」は凄くClariSのファンタジックなところと少女感とシティポップ感、しかも踊れるっていう、kz.ミュージックが混ざって凄く気持ちよかった。そういう流れから、ここでまたレトロフューチャーでありながら、ちょっと大人になった感をちゃんと感じられるところは、今回のアルバムの中ではキーポイントになる1曲なんじゃないかなと思ったんです。ちなみにレコーディングはいかがでしたか?
クララ:本当に今までやってきた楽曲とはちょっと違って、楽曲に対するリズムの乗り方や台詞っぽいラップのような部分の歌い方だったり、初挑戦する事柄が多く試行錯誤しながらのレコーディングでした。でも迷いながらもやっぱり楽しいという気持ちが大きいレコーディングで、新しい自分を見れたというか、ClariSってこういうのも歌えるんだなっていうのを実感がありました。
――ClariSとしての進化を自分たちでも実感ができたと。
クララ:そうですね。こういう楽曲って歌う側というよりは今までは聴いて知るというか、聴く方の楽曲だなと思っていて。それを自分が歌えるようになったんだな、挑戦できるようになったんだなっていうのが凄く嬉しかったですし、ClariSとしてもう1歩先に踏み込めるんだなって感じられた楽曲でした。
――今聴く音楽って出たのですが、お二人が普段聴いている音楽ってどんな楽曲なのでしょうか?
カレン:お父さんが中森明菜さんの大ファンだったので、CDを聴いてたりして、それ以外だと普段はLiSAさんがずっとずっと大好きで、本当にほとんど聴いているっていう感じです。いろいろな曲を聴くんですけどアニメソングが多いです。あと私の弟がレコードが好きで、レコードをずっと家でかけているので自然とそれが生活のBGMになっています。
――中森明菜さんというと80年代ポップス、それとアニソンが多いと。
カレン:そうですね。好きですね。
クララ:私は本当にミーハーという感じなんですけど、ずっと新しくランキングに入った楽曲だったりは、どういう人っていうのはそんなに考えずに色々な曲を聴くようにしています。男性アーティストの方も女性アーティストの方も、そして洋楽だったりも聴きますし、決まって絶対にこの人を聴くっていうのが今あまり無いですね。でもずっと好きなのはback numberさんとか好きですし、最近はオフィシャル髭男dismさんとか凄くハマっていて、凄くメロディが美しくて好きです。
――自分が歌うべき曲と聞いてる曲って乖離があっても、それがどんどん狭まっていくっていうのはアーティストとしての成長なんじゃないかなって感じます。もう1つ気になった曲が「瞳の中のローレライ」で、これも今までにないって言うと変な話なんですけど、新しいアプローチの感じの曲ですよね。
クララ:「瞳の中のローレライ」は私たちがこの楽曲歌うんだ……っていうのが最初の印象でした。GLAYTAKUROさんに曲を書いていただいて、まずTAKUROさんが書いていただけるっていうお話を聞いた時にどういう曲が来るんだろうって。
カレン:本当に想像できなかったんですよ。TAKUROさんが作るロックをClariSが歌うのか、ClariSっぽいものをTAKUROさんが作ってくださるのか本当に全く想像が出来なくて、いただいた時に「ロックだ…」って。これ私たち歌えるかなっていうちょっと不安みたいなものから入った部分もあるんですけど、こういうロックで強さだったり、それこそ声の出し方とかも歌い方とかも今までとは変えていかないと楽曲に負けてしまうっていう思いがあったので、そういう意味では一番体力も使いました。体力も気力も使って全て100%出し切って歌ったなって思います。
クララ:燃え尽きたよね。
――気を遣う部分はありますよね。やったことがないことですから。
クララ:正解が分からない状態から入っているので、今までも。
カレン:普段からロックを歌う訳ではないので、声の出し方とかどうやったらサウンドに負けないパンチのある発声が出来るんだろうっていうのを凄く模索しながら歌ったんですけど、TAKUROさんがファンの方目線で私たちをイメージした歌詞にしてくださったので、歌詞の意味的には凄く気持ちを込めて歌えたのかなって思います。
――今回のアルバムのコンセプトも含めて、幅の広がっている事をしなくちゃいけなくなってるじゃないですか。求められるものも増えてくるし、でも自分の中ではワクワクはあるんですか?
カレン:凄くあります!
クララ:今までは、それこそアルバムに収録する楽曲を選ぶ時、ClariSらしいねって思う楽曲を選ぶことが多かったんですけど、そういう意味ではもうほとんどClariSらしさがない楽曲にこのアルバムでは挑戦出来て、それをClariSとしてみなさんがどう反応してくださるかは分からないので…。
カレン:ドキドキする部分はあるんですけど、こういうClariSもいいね、アリだねって言ってもらえるように自信をもって歌いましたので届けばいいなと思います。
――それこそ他の楽曲もちょっとずつそういうところを感じるんですよね。それこそ今回入っている「Summer Delay」とかちょっとチャレンジしてきてるぞっていうのは感じてたんですけど。曲を聴いて、お!という感じなんですよね。
カレン:「ClariS」ってこうだよねっていう感じではなくて、「どんなClariSも私たちだね」って思ってもらえるように、二人とも本当に好奇心旺盛なのであれもこれもやってみたいっていうのが凄く強いのでどんな「らしくないもの」でも挑戦して「らしく」していきたいなっていう風に思います。
――今回のアルバムにも入っていますけど Pastel*Palettesとのコラボレーションもあるし、こういう形はあんまりやっていなかったですよね。
クララ:コラボっていうのはこれまでほとんど無くて、今回はそれこそアーティストさんとのコラボというよりは、ゲームの中のバンドさんとのコラボという事で、私たちもイラストでずっと活動してきたのでそういう意味ではより中に入り込んでクララ、カレンっていうキャラクターになりきって、そこに合わせられるようにキャラクターにクララになりきれるようにみたいな思いで歌いました。
カレン:バンドメンバーの一員になったつもりで歌いました。
――曲名も「もういちどルミナス」と、これもいいですよね。ClariSにちょっと寄り添ってるというか。ちょっとゲストでお邪魔しますという感じというか。そういうのも今までなかったじゃないですか。
クララ:無かったですし、私たちも「ヒトリゴト」とかもコラボさせていただいているんですが、それもいつもの「ヒトリゴト」とはまた違った「ヒトリゴト」になっていて。違う一面というか誰かに寄せるという言葉は違うのかもしれないですけど、寄り添って出来たというのは凄く意味のある1曲だったなと思います。
――さらにアルバムの目玉でもあるTrySailとのコラボレーション曲「オルゴール(ClariS✕TrySail)」(TVアニメ「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」Final SEASON –浅き夢の暁- 最終話エンディングテーマ)ですが、こちらはどのような楽曲になりましたか?
クララ:今回はTrySailさんとのコラボということで、5人でのハーモニーを聞くのがとても新鮮で、一人一人がみんな違う声なのに素敵な1つのメロディに仕上がっている所がお気に入りです。2人では感じられない厚みや、それぞれの表現も皆さんに楽しんでいただければ嬉しいです! 「オルゴール」というタイトルの通りオルゴールのネジを巻くようなサウンドが入っていたり、歌詞にも連想されるような言葉が入っているんです。「魔法少女まどか☆マギカ」から「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」までを振り返りながら、また新たな道へ進んでいくそれぞれのキャラクターが思い浮かぶような楽曲になっています。今までのTVアニメ「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」でTrySailさんが歌われてきた楽曲、そして私達ClariSが歌ってきた楽曲の行き着くエンド曲みたいなものにもなっていると思いますので、是非アニメと合わせて聞いてください。
カレン:まずは今回TrySailさんとコラボさせて頂けて、本当に嬉しいです。TrySailさんはアニメの声優もされているので、キャラクターの思いと共に歌を届けられているような気分になりました。「オルゴール」は自分と仲間を信じながら、目の前に降りかかる葛藤や迷いを乗り越え、その先に待っている明るい景色が浮かぶような歌詞になっています。キャラクター達が抱えている重たくて暗い感情がふわっと浄化されていくようなメロディもお気に入りで、少女から大人への心情の変化も感じて頂けると思います。アニメの終わりにぴったりな楽曲になっていますので、是非アニメと併せて沢山聴いて頂けたら嬉しいです。
ClariS 6th Album『Parfaitone』初回生産限定盤
先に進んで行く道が無くても、その先に道を作って行く
――それがアルバムに入って来るっていうことでその活動の広がり感を感じられるというか。そしてMVも撮り直しされていて「コネクト」「ルミナス」「カラフル」と代表作3曲ですが、改めて撮り直そう、と話来た時どう思われました?
クララ:アルバムに3曲のミュージックビデオって…撮り直した新しいミュージックビデオを付けられるんですか? ってなりました…。
カレン:本当に嬉しかったですし、10周年を期に配信ライブで仮面を外して、もちろん他の曲のミュージックビデオで出演するっていう一案もあったんですけど、コロナ禍で撮影が出来なかったりとかそういうのもあって、今回やっと収録できるという事で本当にClariSの代名詞みたいな3曲なので、逆にこの3曲で初めてミュージックビデオをお届けできるからこそ結構インパクトが強いんじゃないかなって思います。
クララ:本当に愛されてる楽曲たちなので、またアルバムに楽曲としては収録されてないのに、こうして映像として収録されるというのにも凄く意味があると思いますし、この3曲でお届け出来たっていうのが本当に嬉しいです。

――先程スタッフさんにお話をうかがったんですが「コネクト」の撮影場所のシューパロ湖が凄かったとお聞きしたんですが。
クララ:凄かったです。普段は入れない場所なので、私たちも初めてだったんですけど、街が丸ごと湖に沈んでいるっていう非現実感というのがどこか私たちだったり、楽曲にマッチしていて、感慨深かったです。撮影というよりは自然とその非現実的な世界の中に入り込んで歌っている、っていうような感じで凄く楽しかったです。
――こういうロケでのMVは今までちゃんと撮ってないですもんね。
カレン:これまでのミュージックビデオはほとんどスタジオ撮影が多かったので、外に出て、かつ素顔でっていうのは初めてで。ここは本当に生きている自然と朽ちてしまった自然が共存していて時が止まったような場所でした。『まどマギ』のダークさとか、シリアスさというのもそういう景色が自然と演出してくれていたので、私たちは本当にその中で何かを演じるというよりも曲の世界に入り込めさえすれば、もうそれでミュージックビデオが完成されていくっていう感じでした。
クララ:仮面を外すっていうところから始まるっていうのも、今までのClariSから、これからのClariSに繋がるっていう部分だと思いますし、それこそ道路が湖の中に続いていく場所で走っていくシーンがあるんですけど、それがこれから先に進んで行く道が無くても、その先に道を作って行く、みたいなそんなイメージがあったので、それこそ楽曲もそうですけど今までのClariSとしてこれからのClariSを全て感じていただけるようなMVに仕上がっていると思います。
ClariS 6th Album『Parfaitone』通常盤
目の前の目標に向かって、私たちを更新して行きたい
――先ほどお話、にも出ましたが、今回いわゆる『まどマギ』、マギアレコード関連の楽曲が4曲アルバムに入っているんですけど、『魔法少女まどか☆マギカ』っていう作品は凄く大きな作品ですよね。他にも『ニセコイ』や『俺妹』もそうですし、お二人にとって自分の中で影響の大きい作品ってありますか?
クララ:私はやっぱり『まどマギ』シリーズがどうしても大きい部分でもあって、もちろんデビュー曲の「irony」も凄く思い入れがあるのですが、デビューしてすぐにオリコンのトップ10に入るようなアーティストになるなんて想像もしていなかったので、びっくり!みたいな感じで‥‥そこから2枚目のシングルで「コネクト」を出させていただいて、アニメと共に楽曲も話題になり、ClariSとしての活動が動いたっていう部分が大きいと思っています。そして「マギアレコード」で歌わせていただいている楽曲というのは私にとっては凄く大きなものだと思っています。
カレン:私は「月物語」っていう<物語>シリーズの楽曲で「border」っていう楽曲が、今までクララが作り上げてきてくれたClariSに加入して、初めて自分がアニメの主題歌を歌わせていただくということで、凄く不思議な気持ちでした。最初、テレビから声が流れてきた時に、クララも同様に感じていましたけど、自分のようで自分じゃないというか、「この曲知ってる!あ、私の曲だ!」っていうぐらいの不思議さがあって、でもやっぱり私のクララと二人のClariSはそこからスタートしたので「border」が思い出深いです。
――確かに「border」はカレンさんにとって始まりですもんね。どの曲も作品との結びつきが強いですし、でもClariSだしっていう。楽曲も歌唱もクオリティが凄く高くて、安心のClariSブランドじゃないですけど、そこを今回はある意味超えていこうとはしてるじゃないですか。そこに対する不安もあったりしたのでしょうか?
クララ:そんなになかったですね。
カレン:毎回ちょっとずつライブでもストーリー性のあるものから、ワンマンのライブ感を出すのをチャレンジさせていただいたりして、私たちが挑戦するごとにファンのみなさんが一緒になって喜んでくださっているので、今回も待っていてくださるみなさんに早くお届けして聴いていただきたいし、観ていただきたいという気持ちの方が強いですね。
ClariS Photo Book「コネクト」表紙

――新しい事を始める時って楽しさと不安と両方あると思うんですけど、楽しさが勝っているっていうのは強いですね。今回のアルバムがある意味第二章というか、このアルバムって新たな1歩のスタートの先駆けだと思うんです。こういう曲やってみたよ、こういう事をやってみたよっていう好奇心が詰まっている1枚だと思うんですけど、これから先何をしていきたいか、何でも企画出していいよって言われたら、こんなことをやってみたいっていうのはあるのでしょうか?
クララ:今は3年弱ステージに立ててなくて、配信ライブをやったりはしたんですけど、その想いが強いのでとりあえずライブがしたいです。目標というよりかは目の前の、その時々にやりたいと思った事をやり、届けたいって思うタイプなので、これからもいつもやりたい事を見つけられるClariSでいたいなって思っています。それを実現出来るように、目の前の目標に向かって、私たちを更新して行きたいです。
カレン:二人共通でゴールっていうのを本当に決めていなくて、近い目標で例えばライブがしたいとか、写真集を出したいとかそういうのはあるんですけど、具体的にここまで行ったら満足というのがないんです。ライブで言うと私たちが行ったことがない場所が多いんです。だいたい関東圏だったりある程度決まった場所なので、行った事が無い場所に行って、今まで直接お会い出来なかった方にも会いたいですし、今までずっと住んでいる地元の北海道でライブをするのが近い夢ですね。
ClariS Photo Book「コネクト」イメージ
――確かに、お客さんを前にしてのライブは約3年立ってない。
クララ:そうなんですよ。途中で私は誰なのかなって。私何をしている人なのかなって。
カレン:見失いかけちゃうよね。
クララ:そういう期間を過ごしてきて、本当に辛いなって。いつになったら出来るんだろうって不安な時期も凄く多かったんですけど、その間にシングルをリリースさせていただいたり、ベストアルバムも10周年を迎えてたくさんの方にお祝いの言葉をいただいて、その間もずっと応援してくださったファンの方に、その気持ちをちゃんと返して行きたい、より大きなものとして返して行けたら嬉しいなって思います。
――お客さんの前で歌いたい、ということですが、改めてお二人にとって歌うってどういうことなのでしょうか。
クララ:私は元々自分の気持ちを言葉にして相手に伝えるのが凄く苦手で、歌の中だとその心情を伝えるっていう事が凄く自然に出来るなという風に感じていて。デビューした頃は、歌の中の出来事っていうのも経験が無かったのでどう伝えていいか分からなかったり、解釈しきれないまま歌っていたのですが、その時の私にしか歌えない歌だったので、それはそれで凄く未だに大切にしたいものではあるんです。どんどん成長していくにつれて色々な事を経験して、それをちゃんと歌に乗せて歌えるようになってきて、そんな歌を届けるというのが歌っていて楽しい理由の1つです。そして目の前でみなさんに伝わるように歌えるっていうのが凄く幸せだなと思っていて……一言では表せられないんですけど1つのコミュニケーションツールというか、喋るよりも歌う事の方が伝えられるかなと今の私は思うので、歌で想いを伝えられるようにこれからも頑張っていきたいと思います。
カレン:私は元々歌を本格的に始める前は女優になりたいっていう夢があって、演じることで人に感動してもらったり、色んな感情を受け取ってもらったりすることができるじゃないですか? そういう想いから女優になりたいなって思ってたんですけれど、歌を歌っていると、歌も凄く深いと思い始めて、楽曲を書いてくださる作家さんが思い描いている物語というものに入り込んで主人公になって歌える。私が普通に生きていたら、絶対歩まなかったであろう歌の中の人生を、歌うことで歩くことができる、っていうのが楽しくて。歌うことで、自分の中には無かった感情の引き出しが凄く増えた、感受性がより豊かになったなって。自分の人間性を高めてくれるじゃないですけど、自分ってこういう人なんだって、いろんな面も持ちつつこういった部分も持ち合わせているよ、って沢山の自分に出逢わせてくれた存在だなと思います。
――ありがとうございます。では最後に記事を見ているファンの方に一言メッセージをいただないでしょうか。
クララ:約3年半ぶりとなるオリジナルアルバム『Parfaitone』は、新しい私たちをお見せ出来る素敵な1枚に仕上がっていますので、是非たくさん聴いていただきたいなというのと、お会い出来るようになったら、これからもたくさん歌を届けて行きたいと思うので是非会いに来てください。
カレン:私たちにとっては挑戦となるアルバムなんですけど、今までのClariS、そしてこれからのClariSという、ClariSの歴史を1つ感じてもらえるようなアルバムに仕上がったと思います。是非たくさん聴いていただきたいですし、私たちも会いに行った際は今までのClariSとは違うな、と感じいただけるようにこれからもステップアップして行きますので、みなさま楽しみに待っていてください。
取材:加東岳史 構成:林信行

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