【水樹奈々 インタビュー】
意表を突いた展開に心を掴まれて、
この曲を選んだ
この曲の面白さは
フルサイズを聴くことで体感できる
中盤のキラキラとした展開は、そこだけ急にピュアな感じになりますね。
急にメルヘンやファンタジーの世界へトリップするような、心の中の天使と悪魔がいたとしたら、天使の世界にフワァ〜っと迷い込む感じですね。自分が思い描いていた夢や自身の在り方について問いかけ、本来の自分を呼び起こしているゾーンです。この部分はアニメでは流れないので、ぜひフルサイズを聴いてほしいです。どの曲もそうですが、この曲の面白さはフルサイズを聴くことで体感できるので。
ピアノがメインにあってリズムとガットギターが印象的なサウンドですが、こういうサウンド感はいかがですか？
大好きな世界観です。最初に作家のみなさんにオファーをかける時、トリッキーな楽曲ということだけでなく、ピアノをメインに使ってほしいということもオーダーをしていたんです。自分自身も小さい頃にピアノを習っていたこともあってピアノの音色が大好きで。なので、私の楽曲はピアノのイントロで始まる曲がすごく多いです。
確かにそうですね。
だから、キーボーディストのみなさんが、みんな手に汗握ると言っていました。ピアノで弾くのが難しいイントロが多いので（笑）。
歌声もちょっと大人っぽい雰囲気なのかなと。
もしかしたら中音域の音が多く使われているからかもしれません。いつもより全体的に低めなので、大人っぽい響きに聴こえるのかもしれないです。中低音域が増えると大人感がグッと増しますよね。
こういう曲もどんどん増えていったら嬉しいです。
ありがとうございます。今アルバムを作っているんですけど、相変わらずパワフルな曲もありつつ、アルバムだからこその新しいチャレンジもたくさん取り入れています。3年振りのアルバムなので、その間に成長した水樹を見てもらえるような…それこそ大人っぽい曲もありますし、私らしい前向きな応援ソングもあったり、こういうご時世だからこそ、みなさんの心に寄り添えるような温かい曲も入っているので、楽しみにしていただければと思います。
夏のツアーは“NANA MIZUKI LIVE HOME 2022”とタイトルですが、これは“家”を意味する“HOME”ですか？
これは“ホームグラウンド”という意味です。今年の頭にさいたまスーパーアリーナで『NANA MIZUKI LIVE RUNNER 2020 → 2022』を開催した時に、自分のホームグラウンドはイヴなんだと改めて感じて。また、今回は47都道府県ライヴ制覇最後の県、茨城県にも行けるので、ついに日本一周を達成することになるんです。野球のダイアモンドを一周してホームベースに帰るという意味ともかけています。茨城県のみなさん、本当にお待たせしました！ スペシャルなステージにしたいと思っていますので楽しみにしていてくださいね。
水樹さんのツアーは毎回大型の乗り物が登場して話題ですが、『LIVE RUNNER』は歌に比重が置かれていて、それもすごく良かったです。それだけに『LIVE HOME』に期待が高まります。
ありがとうございます。『LIVE RUNNER』は節目のライヴだからこそ、あえて大きな乗り物には乗らず、音楽で魅せる潔いライヴにしたいと、2020年の時点から話していたんです。これまでてんこ盛りの演出をやってきたからこそ、逆に削ぎ落とすことの良さも知ることができました。もちろんド派手なステージの良さも知っているので、今後はツアーのテーマによって盛り盛りになったり、超シンプルになったりするかもしれないです。選択肢が広がったことで、また違ったアプローチもできるなとワクワクしていますので、今回のツアーはどんなステージになるのかぜひ楽しみにしていてください！
取材：榑林史章
「ダブルシャッフル」
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