小林柊矢

小林柊矢

【小林柊矢 インタビュー】
初EPで初CD作品ということで、
ここがひとつの出発点

ネットで公開した歌唱動画が話題となり、TikTokが17万4,300人、YouTubeも10万人超えと、フォロワーが急増中のシンガーソングライター・小林柊矢の1stEP『あの頃の自分に会えるなら』が完成! 昨年11月に配信シングル「君のいない初めての冬」でメジャーデビューし、今年の1月23日の自身の誕生日にも「レンズ」を配信リリース。そして、今回、ボーナストラックを含めた全7曲入りのEPを初めてCDでリリースする。そんな彼にこれまでのこと、そして今作への想いを語ってもらった。

これを聴いたら初心に帰れる
一枚になったんじゃないかな

初登場ということで、プロフィール的なことから伺わせてもらいますが、小さい頃から音楽が好きだったんですか?

そうですね。歌うことがすごく好きで、2歳の時に叔父の結婚式の披露宴で「世界で一つだけの花」を歌ったんですよ。それが僕の初舞台だったんですけど(笑)、その時に人前に立つ喜びというか、気持ち良さを知ったんだと思います。それまでは家族の前では歌っていましたけど、大勢の前で歌ったことは初めてですし、2歳児なりに興奮したんだと思います(笑)。

ずっと野球をやっていたということですが。

はい。少年野球をやっていて、高校でも野球をやっていたんですけど、高一の半ばぐらいに肘を痛めてしまったんです。それで野球を諦めて音楽をやろうと。

歌うことが小さい頃から好きだったというのもあると思いますけど、いろんな楽器がある中でギターをセレクトした理由は?

なぜだか分からないんですけど、高校の入学祝いとして祖母がギターを買ってくれたんです。僕が小さい頃から歌が好きなのを知ってくれていたので、趣味として弾いてくれればいいという感じだと思うんですけど、僕は野球をやっていたので、全然触れずに埃を被った状態でした。でも、肘を怪我して見学の日々が続いて、これを機にギターをやってみようと思って、バットをギターに持ち替えて弾き始めたんです。祖母からのプレゼントがなかったらギターを弾いてなかったかもしれないですし、音楽の道に進むという決断もしてなかったでしょうね。そういう意味では、自分にとって大きなターニングポイントだったと思います。

何もない状況だと選ばなかったかもしれないけど、“そこにギターがあったから”ギターを始めたと。

はい! カッコ良い言い方になりますけど、本当にそうなんですよ(笑)。だから、おばあちゃんが一番親身になって応援してくれていて、『musicるTV』で3月のマンスリーアーティストとして特集していただいてるんですけど、おばあちゃんの写真も出させてもらいました(笑)。すごく喜んでくれたので良かったです。

プレゼントがきっかけになって音楽の道に進んで、さらにテレビで特集もされて。

音楽の道に進むことを決めて活動をしてきていますが、不安定な道というか…売れないと食べていけない世界じゃないですか。全然まだまだですけど、メジャーデビューしたあとにEPをリリースするタイミングでテレビに出させていただいたことでちょっとは安心してもらえたかなって。僕自身の成長を見せることもできて嬉しいです!

注目されるきっかけとなったのは歌唱動画ということですが、やっていくうちに反響の大きさとかを実感するようになっていった感じですか?

そうですね。ギターを持ち始めて直ぐぐらいにSNSに動画をアップし始めたんですけど、やっぱり最初は再生数も全然伸びなくて、学校の友達とか近い人から“いいね”が20ぐらいもらえるくらいでした。でも、ある時、友達に撮ってもらった動画をアップしたら再生数が伸びていったんです。それは公園で歌っている動画だったんですよ。もともと公園でよく歌っていて、自分が歌っていた曲もそういう雰囲気に合う曲だったりしたので、うまくシチュエーションにハマって…バズるという言い方がありますけど、本当そういう感じになりました。で、そこから自分なりに声を生かせる曲というか、どういう曲を求められているのかを研究したりしましたね。

ひとつきっかけがあれば、それを分析することで今後に生かせることがあったと。

そうですね。YouTubeとかに歌唱動画をアップしている人はたくさんいますし、そこで目立たなければいけないと思いました。自宅の部屋で歌っている動画をアップしている人が多い中、公園で歌ってる動画をアップしている人は見かけなかったので、ブランディングとして、それを続けるのはありなのかなと思いましたし、景色が見えていたほうが歌が入ってきやすかったりするんじゃないかって思ったんです。

動画によって聴いてくれる人の数が増えて、インディーズでも曲を配信で発表していますけど、昨年11月に配信シングル「君のいない初めての冬」でメジャーデビューし、今回は7曲入りのEPをCDでリリースという。

まず、CDというかたちでリリースできることに対する嬉しさがありましたね。デジタル配信ですぐに届けられるというのも嬉しいんですけど、やっぱり手に取ることができるというのは大きい。ちょうどこの取材前に出来上がったCDを手にしたので、それで実感できたところもありますから。それと、おばあちゃんは普段CDで音楽を聴いているので、CDでリリースすることもすごく喜んでくれています。早速予約してくれたみたいです(笑)。

ジャケットも子供の頃の写真と組み合わせたアートワークになっていますし。

そうですね。これ、僕のアイデアなんですよ。“これだけ成長してきたんだよ”っていうのを家族に伝えたいというのもありましたし、小学生だった自分に宛てて書いた曲もあるので、“二十歳までの小林柊矢”を表現するために子供の頃と今の自分を合わせました。

タイトルの“あの頃の自分に会えるなら”も、そこに通じるものがありそうですね。

これは3曲目の「プレイボール」という曲のサビの一部なんですよ。この曲はさっき言ったように小学生の自分…少年野球をやっていた頃の僕に宛てて書いた曲なんです。全国大会に出るような強いチームだったので、全然試合に出られなくて“辞めたい”と思ったりしていたんですね。《「まだやめるな」って言ってやろう》というフレーズがあるんですが、今の自分からその時の自分へのメッセージを込めた曲になっていて、そのサビの歌詞が初EPという作品のタイトルに相応しいかなって。デジタル配信した曲はありますけど、初EPで初CD作品ということで、ここがひとつの出発点になります。今後、いろいろ曲を出していっても、これを聴いたら初心に帰れる一枚になったんじゃないかなって。等身大の自分を詰め込んでいるので、あとから“この時の小林柊矢はこんなことを考えていたんだな”って考えられるように、成長の一部としてつけました。
小林柊矢
EP『あの頃の⾃分に会えるなら』【初回限定盤】(CD+DVD)
EP『あの頃の⾃分に会えるなら』【通常盤】(CD)

アーティスト

OKMusic編集部

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