【外国人のお悩み紹介コラム
】日本の幽霊に足がない理由

夏を迎えた日本で多くなるテレビ番組、それは心霊特集やホラーの企画ものである。涼を求める日本人は怖い話をして「ひやっ」として、暑さを乗り切ろうとするわけだ。そんな季節にふさわしい(?)外国人の悩みを発見した。

「日本の幽霊は『足が無い』と描写されることが多いですよね。どうして日本の幽霊には足がないのでしょうか? なぜそんなイメージが定着したのかとても不思議です」(カナダ)

確かに柳の木の下にいそうな幽霊には足がない。まるで空気と同化しているのか、足元付近が透明である。……貞子のような幽霊(?)にはバッチリ足があるのだが。果たして古式ゆかしい日本の幽霊にはなぜ足がないのか。オーストラリアの方が三つの説を紹介している。

●煙で見えない説

反魂香(はんごんこう)という、焚くとその煙の中に死んだ者の姿が現れるというお香の影響によると言われています。お香の煙によって、足が見えなくなったそうです。

●通行税の代わりに足を切り取られた説

「十王経」という仏教の経典では、地獄で死者が生前に犯した罪を裁かれる時、「業間」という関所を通らなければいけないと書かれています。この関所では鬼が通行税を徴収しており、払えない死者は通行税の代わりに手や足を切り取られます。また、地獄絵図では足を切り取られる死者の姿が多く描かれていることからも、幽霊には足がないという認識になったと言われています。

●人間ではないものには足がないから説

阿弥陀来迎図や北野天神縁起絵巻などに描かれた絵によると、神仏などのあの世の住人は、雲に乗って移動している描写が多いです。足が雲に隠れて見えないので、人間ではないものには足がないというイメージが広まったと考えられます。

どれも言われてみると「なるほど~」と思えるが、どれが本当なのか、そもそもとして幽霊が実在するのかも定かではないので、明確な答えは分からない。その一方で日本人の方はこんな回答をつけている。

「一説には、円山応挙の描いた絵が広まって、足が消えたと言われています」(日本)

さらに「この世に姿を現すには 条件が整わないと無理だと言われています。集中力がないと、身体が消えてしまう」ことから、「集中力が途切れがちの日本の幽霊は足がない」という説もあると紹介している。集中力という気合の問題で幽霊が消えそうになっており、足がある幽霊は気合入りまくりだというこの説、頑張る幽霊の姿を想像すると笑わずにはいられない。
皆さんはいかがであろうか?
ということで今回は「足がない日本の幽霊」に関する疑問をご紹介した。次回もお楽しみに!

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