カネヨリマサル×リュックと添い寝ご
はん、無限の可能性を示した『ビクタ
ーロック祭り~アタラシイチカラ~』
1日目レポート
カネヨリマサル。知らない人はいないと思うが念のため書いておくと、個人名ではなく女子3人のバンド名。「精一杯届けますよろしく!」と、1曲目「恋人」から爆音と感情が溢れ出し、「ガールズユースとディサポイントメント」へとシンプルなギターリフ一発のロックビートで疾走する。前のめりすぎて姿勢は正しくないかもしれないけどめっちゃ足が速くてかっこいい、という例えが頭に浮かぶ。リズムキープの鬼、ドラムのもりもとさな、やたらとにこにこ笑顔がいい。ベースのいしはらめい、凛とした立ち姿がかっこいい。「どんな形であっても人の心を動かせるのがロック。自分たちの心も動かして帰りたいと思います」。ギターボーカルのちとせみな、気合いは十分。明るい「今日の歌」、せつない「春」、熱い「はしる、夜」と、感情が一直線だからこそ伝わるロックに、フロアを埋めたオーディエンスが一斉に拳を上げる。言葉がちゃんと届いてる。
リュックと添い寝ごはん。知らない人はいないと思うが念のため書いておくと、商品名とかではなく男女3人のバンド名。1曲目「青春日記」のさわやかパワフルなバンドサウンドに合わせて、早速フロアから拳が上がる。全員ハタチぐらいのはずだが、一人だけ70年代にいそうなノスタルジーオーラを醸し出すボーカルギター、松本ユウの存在感に自然と目が行く。「スペースあいてますんで、踊ったり、自由に使っちゃってください」。しゃべりは朴訥、ソングライティングもフォーキーだったりギターポップだったり、どこか懐かしく耳を打つ。骨太ニコニコドラムの宮澤あかり、堅実クールベースの堂免英敬、サポートギターを加えた4人で、「くだらないまま」「あたらしい朝」へと、明るく大きくリズムが跳ねる。初見のリスナーを巻き込むパワーがある。
アンコールの代わりに大抽選会をやったり、ライブの終わりは全員が素顔に戻ってにぎやかに。次の目標は?と問われて、今年は3月19日に幕張メッセで開催される『ビクターロック祭り』のほうにいつか出たいと、どのバンドも口を揃えた、その意気や良し。夢は続くよどこまでも。物語は始まったばかりだ。
文=宮本英夫 撮影=中山優瞳
アーティスト
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