アジカン後藤設立の『APPLE VINEGAR
』、2022年は4s4ki、Kabanagu、BREI
MEN、(sic)boyらがノミネート

ASIAN KUNG-FU GENERATION・後藤正文が主宰する『APPLE VINEGAR -Music Award-』の2022年のノミネート作品12アルバムが発表された。

今年で5回目の開催となる同アワードは、後藤正文が2018年に立ち上げた新進気鋭のミュージシャンが発表したアルバムに贈られる作品賞。文学界での芥川賞を参考に、1stアルバムに限らず、ミュージシャンがそのキャリア初期に発表した作品を評価する仕組みを作り、今後の作品制作をサポートする賞金を贈呈することで若手ミュージシャンを応援できれば、という思いを持ってスタートした。また、同時にリスナーが新しい音楽と出会うきっかけとなれば、という思いも込められている。

今回のノミネート作品は下記12作品。

第5回APPLE VINEGAR –Music Award-ノミネーション 12作品
『Castle in Madness』 4s4ki
『dimen』 NOT WONK
『DOOM』 家主
『Ex․LIFE』 網守将平
『兆し』 SPARTA
『ms』 鈴木真海子
No Buses』 No Buses
『Orca』 NTsKi
『泳ぐ真似』 Kabanagu
『Play time isn’t over』 BREIMEN
『RIGHT TIME』 butaji
『vanitas』  (sic)boy


※アルバム・タイトル アルファベット順

■ 第5回 APPLE VINEGAR -Music Award-特設サイト(http://www.applevinegarmusicaward.com/)

今後は後藤がセレクトした12作品から、3月の選考会を経て大賞を決定する。今年の選考委員は後日発表とのこと。選考会と授賞式の模様は、前回同様『APPLE VINEGAR -Music Award-』のサイトで詳細にレポートされる。

さらに、『APPLE VINEGAR -Music Award-では』今年もアワードの趣旨に賛同する企業からの協賛を募集している。

【後藤正文 コメント】

アップルヴィネガー賞は5回目を迎えることができました。

毎年、年が明けてからノミネート作品を発表するまで、胸が苦しいです。賞を企画した自分を、選ばれなかった作品の側から呪います。権力に批判的でありながら、ある種の権威の側に立ってしまうことを嫌悪します。それでも、この賞に意義や意味を感じたり、こうして懲りずに同じ場所に立っていられるのは、支えてくれる仲間や皆さんの励ましがあるからです。
そして、今年も素晴らしい作品と出会うことができました。それぞれの作品のそれぞれの音楽的な達成に触れられることは、自分にとってこの時代を生きる喜びのひとつです。

偶然手に取ったアルフォンソ・リンギスの『何も共有していない者たちの共同体』という本には、こう記されてしました。
「肯定的な評価は確認である。私たちが誰かに「なんて君は美しいのだ!」と言うとき、この発言は、そう言われる人に対して、その人がすでにそうである単なる認識、その人が既に承知していることの再認識として働くのではない。それは人の力を呼び覚まし、駆り立てるのである」と。感銘を受けました。そして、文章を締めくくる「評価とは、ものが有している力に対して与えられる力の贈り物である」という言葉の力強さの前で、改めて自分の姿勢を正します。賞をきっかけとして、それぞれの作品に様々な角度から、無数の力が贈られることを願って止みません。

賞についての様々な思いは、何度か文章にしています。こちらをお読みください。

https://note.com/gotch_akg/n/nf75fade35357

また、APPLE VINEGAR -music award-では、賞金を拠出してくださる法人や団体を募集しています。お力添えいただけましたら幸いです。ご連絡の際は問い合わせフォームよりお願いします。

後藤正文


■ 『APPLE VINEGAR -Music Award-』 オフィシャル・サイト(http://www.applevinegaraward.com)

Spincoaster

『心が震える音楽との出逢いを』独自に厳選した国内外の新鋭MUSICを紹介。音楽ニュース、ここでしか読めないミュージシャンの音楽的ルーツやインタビュー、イベントのレポートも掲載。

新着