KEN LLOYD

KEN LLOYD

【KEN LLOYD インタビュー】
ソロをやろうと思った時には
「Sweetness」が柱としてあった

人が本当に大好きだけど、
その真逆で人に怯えてもいる

ちょっと話は逸れますが、せっかくのソロのインタビューなのでうかがいたいなと。もともとはギタリストだったけど、オブリに入る時にヴォーカリストになったわけじゃないですか。ヴォーカルの魅力というのをどう感じていますか?

ドラムもそうだけど、ヴォーカルって”生”じゃないですか。バンドの中で一番心を見せないといけないパートというか。声って全てが出ちゃうからね。緊張していたらそれがあからさまに出るし、その人の性格…弱さも強さも出る。どのヴォーカリストもそうだと思うんだけど、そういう隠せないところがいいんじゃないかな? 声がその人の窓みたいな。

昔に取材した時にも、雰囲気を持っていて、その人の感情が伝わるヴォーカルが好きと言っていましたもんね。

うん。別に歌がうまい人が好きなわけではないんですよね。全てが完璧で、完全にエンターテインメントとして成り立っている…それはエンターテイナーであって、まず曲を作ったり歌詞を書いていなければアーティストではないと思うんですよ。僕の中ではアーティストとミュージシャンとエンターテイナーは違っていて、それで言うとアーティストに惹かれますね。人間っぽさが出ているヴォーカリストが好きというか。

それこそ20年くらい前、僕が昔にやっていた雑誌でBUCK-TICKの櫻井敦司さんと対談してもらったけど、その中でも櫻井さんのことを“動いていなくてもオーラが出ている”とか言っていたので、そういうところにヴォーカリストの魅力を感じているというか。

櫻井敦司という大魔王は別格だからね(笑)。彼は歌も上手だし、雰囲気も持っているし。あと、プライベートでよく飲みに行ってたんで、その時の自分とのギャップにも惹かれていた(笑)。すごく魅力的な人だと思います。

KENさんって結局は人が好きなんでしょうね。

あー…昔ね、友達に“KENは人が本当に大好きだけど、その真逆で人に怯えてもいるよね”と言われたことがあるんだけど、それは間違いないなって。人とコミュニケーションをとるのは好きなんだけど、どこかしら壁を作ってしまうんですよ。いろんなところを転々としてきたから仲間というものが分からないんです。それをバンドで少し感じられたくらい。

バンドも微妙な関係性ですよね。KENさんの場合は友達同士で組んだバンドをやってきているわけじゃないので。

理想を求めすぎたかもしれませんね。“バンドとはこういうものだ”っていうことに固執してしまっていた。でも、人間って誰でもそうだと思うんですよ。例えば美化した幻想を描いて“結婚ってこういうものだったんじゃないの?”って(笑)。バンドを始めた時は“こうなっていくんだろうな”と思っていたけど、喧嘩したり、お互いにストレスを感じたり、さまざまなドラマもあって…だから、本当に結婚と一緒ですよ。それでも長年続けていることは素晴らしいんじゃないかな? バンドを続けるためにもソロをやって新しい空気を入れたかったんです。集大成とか終わり的なことを言っているけど、それだけじゃないんで。先に進むために自分に新たなエネルギーを注入するみたいな。良いものを作るためにもね。

OKMusic編集部

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