deadman 再結成の経緯と現在までの
想い「終わりはハッピーエンドがいい
。哀しいのだけは嫌ですから」

2019年に再結成を果たしたdeadmanが、再結成後初となる新曲を含むリテイクベストアルバム『I am here』を1月15日にリリース。さらに1月から2月にかけて久しぶりのワンマンツアー『deadman 2022 tour 「毒と薬と炉の鼠」』を開催することが決定している。再始動を拒否してきた眞呼(Vo)はなぜ今回の活動を受け入れたのか? 再結成の経緯から、現在に至るまでの想いを眞呼とaie(Gt)に聞いた。
――2019年に再始動が発表されたとき、シーンに衝撃と歓喜が走ったのは記憶に新しいところです。それだけ復活が熱望されていたdeadmanが、何故あのタイミングで復活することになったのかを、改めてお聞かせいただけますか?
aie:別に狙っていたわけではなく“たまたま”ですね。僕がdeadman以降の音楽活動をしていく中で、名古屋に行くと眞呼さんと会って飲んだりしていたんですよ。で、毎回「なんかやりましょうか」という話はしつつ、実現はしなくて。で、復活の前の年かな? メリーのテツさんに「また眞呼くんと何かやりたいね」っていう話をされたから、それを眞呼さんに伝えたら「いいよ、なんかやろうよ」って言ってくれたんです。で、テツさんとも「これは早めに具体的な話にしよう」って話して、このメンツだったらドラマーは誰かな? 全員名古屋だから……ということで浮かんだのがlynch.の晁直で。ただ、テツさんも晁直もそれぞれのバンドがあるし、マネジメントもあるから、deadmanという冠を一つ付けて、それをサポートするという形が一番やりやすいなってことになったんですよね。
――なるほど。メリーにしてもlynch.にしても、“deadmanなら参加OK”というところはあるでしょうしね。
aie:まぁ、そうですね。テツさんも晁直もdeadmanの曲を好きでいてくれたし。もちろん当時のメンバーだったToki(Dr)とKazuya(Ba)にも「こんなことになったんだけど、やる?」とは一応聞いたんです。でも、彼らは「いや、俺たちは応援する側に回るよ」ってことだったんで(笑)。それで4人で集まってリハーサルとかする中で、だんだんライブやワンマンが決まっていき、「じゃあ、当時は活動休止という形で終わったから、1年間みっちりやって解散しませんか?」ってことになったんです。
deadman/眞呼
deadmanの感覚が嫌というか、キツくなっちゃって。“また同じ辛い想いをしなきゃいけない”って思ったら、嫌だというか“できないな”って。
――それで1年限定のプロジェクトとして始動したのが2019年の9月ですが、それまで眞呼さんは再始動を拒否してきたのに、何故、首を縦に振ったんでしょう?
眞呼:単純に、嫌か嫌じゃないかって話ですね。それまでは嫌だったんですよ、結局。deadmanの感覚が嫌というか、キツくなっちゃって。
――それはdeadmanの世界観や歌詞が、相当にディープなものだから?
眞呼:うん、そうですね。消化されていなかったと言えばそうなんですけど、“また同じ辛い想いをしなきゃいけない”って思ったら、嫌だというか“できないな”って。だってdeadmanをやってた当時、友人に会う度に「痩せた?」って聞かれてましたら。そんなに合う度に痩せてたら、もう骨しかないですけど!ってくらい(笑)。
――あれだけ人間を深堀りした楽曲をやっていたら精神的にもダメージを受けるのは納得ですが、それでも当時そういった曲を生み出し続けていたのは何故だったんでしょうね。
眞呼:うーん……現実だからですね。みんなハッピーに暮らしてる中でも“今、こんなことが起こってる。他人事ではない事実。見過ごせない事柄。感情が怒りに変わって溢れた結果”です。
――要は、普通なら見えないこと、見ない振りをできることが、眞呼さんの視界には飛び込んできてしまうから歌わざるを得ない、と。
眞呼:そんな偉そうなもんじゃないですけどね。だけどaieさんに話をもらったとき、何故か楽しく思えちゃったんですよね。deadmanが。
――その理由は、もしかしてご自分でもわからない?
眞呼:うーん……わからない。
aie:ははは!(笑)
眞呼:ようやくdeadmanを客観視できたのかもしれないですけど、それは後付けになっちゃうんで。単純にテツくんが入ってきたことが一番の理由なのかもしれないですね。“あ、これはdeadmanじゃない”っていう。
――でも、やる曲はdeadmanですよ。
眞呼:そうなんですけど、なんか違う風に感じたんですよ。だから同じタイミングでも、元のメンバーだったら、きっとやれなかった。サポートメンバーっていう形だったからこそ、始められるって思えたんです。
deadman/aie
短期間で綺麗に終わろうぜ!っていうスタンスだったから、当時と比べて圧倒的にプレッシャーが無かったんです。すごく健康的にやれたというか。
――つまりdeadmanのファンにとって、テツさんは命の恩人に等しいですね。
眞呼:いや、僕も救われましたね。実際に始めてみて、楽しかったんですよ。みんなで話し合ったりするミーティングも楽しかった。当時のdeadmanって個人個人が努力していて、「バンド楽しいね」とかじゃなく「バンドこうしていかなきゃ」っていう感じだったんですね。だから、打ち込んでいるもの全てがリアルだったのに対して、今は「ま、いいじゃん。乾杯!」ってできるのが、僕にとってはすごく救いだったんです。
aie:たぶん1年限定だから集客を増やすことを目標としてないし、他のバンドと比べて劣っているとか、“勝負しよう”っていう感覚も無かったからでしょうね。俺らも観てる人も楽しんで、短期間で綺麗に終わろうぜ!っていうスタンスだったから、当時と比べて圧倒的にプレッシャーが無かったんです。すごく健康的にやれたというか。
――在るべき形で音楽をやれていたんですね。
aie:そうそう。1回も打ち上げとかで反省したことないですからね。「あそこマズかったな」みたいな話ないっすもん!
眞呼:ははは!(笑) 前に僕がすごい歌詞がブッ飛んだときも、aieさん笑ってましたからね。ライブ中なのに。
aie:終わってからも、普通なら「眞呼さん、あれやられると俺ら演奏できないっすよ!」って言ったりするのに、晁直もそのライブでベース弾いてくれたkazuくんも「いやぁ、楽しかったっすねぇ!」って(笑)。そこで俺とかkazuくんが、咄嗟に反応できなかった自分たちのスキルの無さに反省することはあっても、それによって今日のライブが悪かったとは思わないんで。
眞呼:シビアに考えると怒られることなんです。怒るのは当然ですし反省もするんですけど、間違えたのは自分でもわかってるし。“次、気をつけます”って(笑)。
deadman/眞呼
昔は僕、ファンのほうを見ていなかったので。だから、僕が変わったのかもしれない。
――当時に比べると、今のdeadmanは圧倒的に楽しそうにライブをしているという評判も聞いていたのですが、なるほど、その理由がわかってきました。
aie:当時は何となくバンドがカテゴライズされていて、“こうじゃなきゃいけない”という形があったし、今よりもカッコつけていたし。そういうのが今は無くて、より自由になったんですよね。嫌なら来なくていいし聴かなくていいっていうやり方は、商売としては間違ってるんですけど、まぁ、自分たちで1年って決めていたからやれたのかなって。
――必然的にお客さんサイドの反応も変わりますよね。
眞呼:変わったところ……昔は僕、ファンのほうを見ていなかったので、あんまりわからない。
――つまり今は見ている?
眞呼:今は見てます。だから、僕が変わったのかもしれない。まぁ、ちょっと見えるようになったってだけですけど。当時は全く見えてなかったので。
aie:コロナ禍でフロアとのコミュニケーションの仕方は変わったとはいえ、ステージの中で完結するショーではなく、フロア込みでのショーになった気はします。だからお客さんも当時より参加している感じがしてるだろうし、フロア込みのロックバンドになったなって思いますね。
眞呼:可哀想ですよね。コロナで声も出せず、手しか叩けないの。手叩くのも結構痛いですからね。
deadman/aie
ステージから離れて15年も経つと、まずライブハウスが怖くなる。怖い人たちが集まってる場所だと思うようになるから、観にも来てくれないんです。
――良い変化ですね。しかし、再始動から約半年でコロナ禍に突入してしまって、決めていた1年が全うできそうにないという状況になったとき、お二人の間ではどういう話になりました?
aie:当初は2020年9月のZepp Tokyoで終わることを考えていたのが、目の前のライブがどんどん無くなっていって。当然この流れじゃ決まっていたツアーもZeppもできそうにないとなったとき、眞呼さんに「最初の宣言とは違うけど、やりきるまでやりません?」って話したんです。何年後になっても、今回発表したスケジュールは必ずやろうと。
眞呼:中途半端なのは良くないですよね。行きたかった人たちがライブを観れないっていうのは、ちょっとどうかなって。
aie:スケジュールを発表しちゃってたから、“うわ、来てくれるんだ!”っていうハッピーな想いをした人もたくさんいたはずで。それがダメになってしまったショックを考えると胸が痛いし、一度喜んだことも悲しく思えちゃうじゃないですか。だからライブは減らさず、発表した場所には必ず行こうって。
眞呼:ぬか喜びが一番可哀想ですからね。
aie:それでスケジュールを練り直して、振替で持っていたZeppを次の年にlynch.との2マンで使ったりして。その流れで偶然deadmanが結成20周年を迎えたのもあり、再始動が決まってから交流が続いていたTokiとKazuyaに「ライブはできないとしてもレコーディングはどう?」って聞いたら「やりたいね」って言ってくれたんで、リテイクベストを作ろうってことになったんです。
――なるほど。しかし、ライブはダメでもレコーディングはOKって、どういうことなんでしょうね。
aie:いや、これがねぇ……わからんでもないのは、ステージから離れて15年も経つと、まずライブハウスというものが怖くなるんですよ。怖い人たちが集まってる場所だと思うようになるから、観にも来てくれないんです。あの人たち!
眞呼:ははは!(笑)
aie:もう、新宿が怖い! だからライブは嫌だけど、deadmanというバンドも楽器も好きだし、今のレコーディング技術の進歩も気にはなるから、ちょっとやってみたいってことかな。それで当時のFCの人から好きな曲を聞いたり、僕らの主観とサポートメンバーの客観的な意見も入れたりして(リテイクベスト盤『I am here』の)曲目を決めていったんです。
眞呼:ファン投票で3曲選んでもらったら、割とみんな被ったんですよ。なので、いろんな要素を入れつつの選曲になったから、“なんでこの曲があってこの曲はないの?”っていうのはあるだろうけど、仕方ない、堪えてくれ!って感じ(笑)。
aie:3曲しかないと、本当は聴きたいのに誰かが入れると思って自分で入れない曲とかも出てくるじゃないですか。完全にファン投票を活かすとバラードベストになりそうだったので、そのへんのバランスも取るようにはしました。そこでの一つの基準が、ベースがKazuyaになる前の曲っていうことで。deadmanって結構ベーシストが変わっていたから、最後のメンバーで録ってない音を残そうと。だから、この4人で15年前にレコーディングしたアルバムの曲は、敢て除いたりしましたね。
久しぶりにレコーディングスタジオで息ができなくなるくらい笑って、眞呼さんのジャッジの基準も、メンバーが笑ってるか笑ってないかなんですよ。
――久々に4人でレコーディングしてみて、いかがでした?
aie:いやね、それぞれの性格も含めて全く変わってない。ドラムのTokiくんとか、現役でずっとやってる僕から見ても全然変わってないんですけど、やっぱり昔の自分ってどんどん美化されてくじゃないですか。だからTokiくんとしては“全然あの頃の自分に勝ててない!”っていうストイックさがあって、僕らメンバーもエンジニアも誰が聴いてもOKテイクなのに、「許せない」って何回も録り直してましたね。ベースのKazuyaも全然弾けてるんだけど、アイツはもうパーティー野郎っていうか(笑)。オールOKな感じも変わってないし、見た目も変わってないので、密かに“いつでもライブやれるんじゃないか?”と。
眞呼:僕的には、もう、単なる同窓会でしたね(笑)。絶対的な信頼を持っていたので、当然できるんだろうなと思っていたし、当然TokiさんもKazuちゃんもできていたので、何も心配しなかった。
――特に個人的に思い入れの強い曲とかってあります?
aie:無いですけど、当時のレコーディング環境とか自分のスキル的に聴くに堪えない曲もあったので、そういうのは今の自分のギターで録り直したいと思いましたよね。やっぱり「体温」とか「向日葵」とかのバラードが多かったかな。当時はレコーディングの知識も無くて、ホントにスタジオ一発録りみたいなやり方だったから、作品としてやり直したいなと。
眞呼:aieさんはもう出来上がってるんで、完全にカッコいいですよ。なので、全体的にaieさんのギターの姿を見てほしいです。エンジニアの人からも、あんまりアドバイスとか無かったよね。
aie:何も言ってくれなかった(笑)。ただ、やっぱり眞呼さんのエキストラトラックというか、本メロ以外のボーカルがとんでもなくて! エンジニアの人も眞呼さんとは“初めまして”だから、「これどういうことなんですか!?」って言ってました。
眞呼:ははは!(笑) そうだよね、音楽じゃないもん。本当はタイミングもキッチリ合わせなきゃいけないんですけど、もう、そんなの関係なかったっていうか。まぁ、ちょっとイカレてしまいました。
aie:久しぶりにレコーディングスタジオで息ができなくなるくらい笑って、眞呼さんのジャッジの基準も、メンバーが笑ってるか笑ってないかなんですよ。それは昔からそう。
――わかります。個人的に「kafka」とか度肝抜かれました。
aie:そうそう!「kafka」ヤバいっすよね!
――でも、そこが“ザ・眞呼”でもあるんですよね。そうして完成した『I am here』は10曲入りの一般流通盤と、5曲入りの会場通販限定盤があって。被りは1曲もありませんが、どんな風に分けたんでしょう? 個人的には、会場通販限定盤の方が若干明るめに感じたりもしたんですが。
aie:ああ、確かに。いつからか10曲入りと5曲入りに分けようってことになって、セットリストを決めるような感覚で分けたんですけど。本当に好きな人は会場限定盤も買ってくれるだろうっていうビジネス的な考えもあり、割と人気投票上位の曲や実験的な曲をそっちに振ってたりもしますね。で、「こんな感じでどうですか?」って眞呼さんに伝えて。
眞呼:僕が決めると結構偏っちゃうんで。aieさんの仰ることを優先した方が良いんです。
deadman/眞呼
第三者からは幻覚や幻聴にしか思えないものだって、実際に感じている本人にとっては“現実”なんです。「空想だよ」って片づけてしまえることじゃない。
――一般流通盤には唯一の新曲「鐘は鳴る」も収録されていますが、やはり新曲は外せないだろうと?
aie:でも、決まったのは具体的にリリースのプランも決まってからですね。発表してから時間も経っちゃってたから、1曲くらいは新曲も欲しいかなと。そこで僕の中にあったのが“泣かせるのは嫌だな”ってことだったんです。なので“ザ・deadman”なバラードの良い曲っていうのはやめて、逆にシングルB面っぽい曲が我々っぽいだろうって。ビートに関しては、ここ10年くらい僕の中で流行っていて、かつdeadmanには無い四つ打ちビートにしました。
――四つ打ちのせいか微妙なカーニバル感があって、歌いだしが《カーニバル》なのも納得です。眞呼さんは久々にdeadmanの歌詞を書くにあたり、何か思うところはありました?
眞呼:当時と変わらないです。ただ、みんな住んでいるところもバラバラだったので、aieさんがラフのデモを持ってきたのが一番新鮮で。そのあとスタジオで合わせると、音の質感もタイム感もデモとは違ってくるんですよ。そこで“なるほど。俺たちってこういう風だったんだな”っていう再確認ができました。
――ラフからの変化で4人の生む空気が見えたと。
眞呼:そうそう。
aie:だから俺、デモテープ嫌いなんですよ。最初から4人で集まるのがいいんだけど、今回それを邪魔したのがコロナであり。普段そんな風に曲を作らないから、YouTubeで調べながらiPhoneでドラムを打ち込みました。
眞呼:本来やらなくていいもんね。そんなこと(笑)。
――歌詞にもコロナの影響ってあります?
眞呼:コロナは全く関係ないです。ないけど、事実を書きましたね。現実世界だなって思う。
――眞呼さんの歌詞って全部そうですよね。聖書等の非現実な世界がモチーフであっても、その中で描かれているのは全部この世の中で実際に起きていること。
眞呼:うん、そうですね。そこは気を付けているところで、自分が体験していないことを話したところで理解してくれるわけがないじゃないですか。なので感じたこと、自分が受け取ったことを書いたほうが、それを理解してくれる人や経験してくれた人が集まるので、僕はそれでいい。それに、例えば第三者からしたら幻覚や幻聴にしか思えないものだって、実際に感じている本人にとっては“現実”なんですよ。「空想だよ」って片づけてしまえることじゃない。例えばの話ですけど、そういった感覚ですね。
deadman/aie
終わりはハッピーエンドがいいな。そこは世界次第でもあるし、僕ら次第でもあるんだけど、必ずいい結末にはしたい。哀しいのだけは嫌ですから。
――結局、スタンスは当時と何も変わっていないと。それと同時に、時を経ての進化も確実に感じました。
aie:やっぱり、15年寝かせた良さってあるじゃないですか。俺は続けているバンドの方が偉大だとは思うけど、一回区切ったことによってファンそれぞれの中のdeadmanが勝手に成長していって、すごく特別はものになっているところがあるんですよね。そこで15年経ったときに、当時のお客さんが「ほら見て! やっぱりカッコいいでしょ!」って胸張って言えるようなものをやれて良かったなとは思います。当時より絶対カッコよくなっている自信が僕らにはあるし、単に当時を再現するんじゃなく、ちゃんとエイジングしてるっていうか。15年経った今のカッコよさがちゃんと出てるのがいいんじゃないですかね。若返りしようなんて思ってないですから。
眞呼:とりあえず聴きやすいよね(笑)。なんか前は硬かったもん。ちょっと自由感が出たというか、“こんなこと考えなくても良かったな”とか“もっとさらけ出してしまったほうが音楽って楽しいな”って、今回のレコーディングで感じました。音的にも広がりが出た気がする。
――ただ、その自由感も元はといえば、期間限定という条件から生まれたものじゃないですか。今は“やりきるまでやる”とのことですが、今後の活動はどのように考えてます?
aie:あんまり“これ!”って決めるのは難しい世の中ですからね。なんとなくフットワーク軽くいろんなプランを考えておいて、その場で一番良いものを選べるようにしておくのが最善かなとは思ってます。気軽に「ライブに行こう」って言える空気になるまで、あと何年かかるかわからないし、当時の仲間だった奴らが「もう一回deadmanとやりたい」って言ってきたら、それにもノリたいし。なんとなく新しいFCもできちゃったりしてますからね。だから“期間限定”っていうのは何となく薄めていって、“え、これってもしかして続くかも?”っていう期待もいいし、どうなっていくのかは僕もわかんないです。ただ、終わりはハッピーエンドがいいな。そこは世界次第でもあるし、僕ら次第でもあるんだけど、必ずいい結末にはしたい。哀しいのだけは嫌ですから。
眞呼:なんか集まったときに「あ、そこにマイクあるから歌ってみる?」とか「じゃ、1曲やってみる?」とかって感じ。
aie:即興性ですね。僕らの音楽自体は即興じゃないですけど、活動の仕方は即興性があるってこと。
温かい目で見てもらっても、冷めた目で見てもらっても、やれることは一緒なので。ま、楽しんでやりますよ。
――世界の状況的にもカッチリとは決められないですよね。では、1月22日から始まる東名阪ツアー『毒と薬と炉の鼠』に向けての心境は?
aie:ライブのステージでdeadmanが新曲を演奏するのが20年ぶりくらいなんで、復活以降では新しい緊張感がありますね。まぁ、リハーサルをやった結果、新曲がセットリストから外れるかもしれないですけど。
眞呼:ははは!(笑) 新たに新曲もできたので、それを踏まえた上での今、現状の僕たちだったり俺たちを出していくだけですね。
aie:問題なのが、リテイクベストの曲ってオリジナルと微妙にアレンジが違うんですよ。シンコペーションの場所が違ったり、サビのサイズが変わってたり。当然これまでライブでやっていたアレンジとも変わってくるから、一回それを抜いて新しいアレンジを入れる作業を、僕もkazuくんも晁直もしなきゃいけないんです。全員もう今までのアレンジに慣れちゃってるんで、そういう意味では全曲新しい気持ちですよね。
眞呼:それ、ちょっとサポートの方には厳しいんじゃ……苦行ですよね!?
aie:ま、そこも含めて楽しんで間違えられれば。ライブなんで(笑)。
――失敗しても楽しめるのが今のdeadmanの良いところですからね。温かく見守ってほしいと。
眞呼:温かい目で見てもらっても、冷めた目で見てもらっても、やれることは一緒なので。ま、楽しんでやりますよ。
取材・文=清水素子

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