勅使川原三郎がヴェネツィアのビエン
ナーレダンツァ2022にて金獅子賞を受
賞、コメントが到着

ダンサー・振付家・演出家の勅使川原三郎が、イタリア・ヴェネツィアのビエンナーレダンツァ2022にて金獅子賞を受賞した。(ヴェネツィアビエンナーレ公式ページ https://www.labiennale.org/en/news/2022-lion-awards-dance
同賞は生涯にわたる業績を称える顕彰で、これまでにマース・カニングハム(1995年)、カロリン・カールソン(2006年)、ピナ・バウシュ(2007年)、イリ・キリアン(2008年)、ウィリアム・フォーサイス(2010年)、シルヴィ・ギエム(2012年)、アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル(2015年)、マギー・マラン(2016年)といった名だたる振付家・舞踊家が受賞している。勅使川原は仏芸術文化勲章オフィシェ、ニューヨーク・ダンス・アンド・パフォーマンス・アワード(ベッシー賞)を始め数々の受章・受賞歴を誇るが、そこに新たな栄誉が加わった。
勅使川原はクラシック・バレエを学んだ後、1981年より独自の創作活動を開始。1985年にダンスカンパニーKARASを結成し、以後国際的に活躍している。振付・演出のみならず美術・照明・衣裳・選曲に至るまで独自の美意識あふれる創造を続ける稀有な存在。欧米を中心としたKARASのツアーのほか、3度にわたって新作を委嘱されたパリ・オペラ座バレエ団など世界トップレベルのバレエ団、ダンスカンパニーのために創作を行っている。
近年では、アーティスティックコラボレーターの佐東利穂子と共に濃密な創作活動を展開し、『トリスタンとイゾルデ』『白痴』などは海外でも好評を得ている。2020年より愛知県芸術劇場初代芸術監督に就任。また国内外でオペラの演出も委嘱され、2022年5月には新国立劇場オペラ『オルフェオとエウリディーチェ』(指揮:鈴木優人)の演出を控えている。
今年7月には、このたびの受賞記念公演として、ヴェネツィアでの16thInternational Festival of Contemporary Danceのオープニングを飾るストラヴィンスキー作曲『ペトルーシュカ』を上演予定。同作は2017年に本拠地である東京・荻窪のKARAS APPARATUS(カラス アパラタス)で続けるアップデイトダンスNo.46にて初演された。今夏のヨーロッパ初演を前に、3月25日(金)~4月3日(日)アップデイトダンスNo.92としてKARAS APPARATUSにて披露する。
勅使川原三郎 コメント
日々の空の変化の下で、私たちは自然の動き以上に確証のない人生を生きています。
それは矛盾と対立なしに成り立たないことは確かです。
人々が信頼し合うこと、そして尊敬し合うことによってしかその矛盾を受け入れることはできないでしょう。
喜びと共に矛盾し、他者との違いを受け入れる時、私たちは喜びを感じることができるのだと思います。
小さな小道に差し込む陽の光や、入り組んだ小さな水路から反射する月の光は思いもかけない贈り物になることがあります。
今私が知らせを受けた金獅子賞の眩しさは、私が今まで出会った全ての人々に注がれるべきものです。

文=高橋森彦

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