【ストロングスタイルプロレス12・9
】スーパー・タイガーと間下隼人がレ
ジェンド王座を懸け兄弟弟子対決クラ
イマックスへ!

12月2日(木)、ストロングスタイルプロレスが記者会見を開き、一週間後に迫った年内最終戦、12・9新宿FACE大会の全対戦カードを発表。ダブルメインイベントに登場する4選手が出席、意気込みを述べるととともに、初代タイガーマスク佐山サトル総監、新間寿会長もコメントを出した。
平井丈雅代表「新宿FACE大会、昨年の6月にコロナ禍におきまして無観客試合ということで初めて開催させていただきました。有観客としましては今回が初めての新宿FACE大会となります。今回、メインイベントに第15代(レジェンド)王者スーパー・タイガー、そして初代タイガーマスク佐山サトル総監の生え抜き弟子であります間下隼人が、スーパー・タイガーに挑戦することになりました。7月29日後楽園ホール大会。そして9月5日新木場大会におきまして、この2人がタッグで対決いたしました。そして10月21日後楽園ホール大会におきまして、3度目のタッグ対決で間下隼人が兄弟子でありますスーパー・タイガーを本人から直接取ることになり、今回どうしても一騎打ちをしたいという願い、2人の願いも込めて、佐山総監の許可もいただき、このメインイベント(レジェンド選手権試合スーパー・タイガーvs間下隼人)となりました」
ジャガー横田「女子の担当として今回3試合を組んでくださいとのことだったので、いろいろ考えて組んだのが、この3つの試合(第2試合、第3試合、ダブルメインイベント1)になります。そしてまず、私を交えたタッグマッチなんですけれども、こちら、いま力をつけてきているディアナの梅咲遥選手なんですが、それと組んでのタッグマッチになります。梅咲は人気先行と言われてはいけないということで、力もどんどんついてきてはいるんですが、近くで見てみようかなと思いまして今回は私が組むことを決めました。相手はやはり、近い選手ということでふだんからあたることの多いアクトレスガールズからの2人を抜擢しました。まず松井珠紗選手なんですが、彼女は芸能の方もやってまして、舞台の女優さんなんですね。彼女の試合を見るより先に舞台で見て、堂々とした演技を見たときに、この子はプロレスもそれなりにやれるんだろうなとイメージを持ってたものですから、今回どんな闘いをしてくれるか楽しみにしております。もうひとり三浦亜美選手なんですが、彼女はやはりすごい身長のある。デビューしたての頃にディアナに立ったときに身長を活かしてやったら楽しみな選手だなと思って見ていたんですが、やはりこの頃メキメキと力をつけてきたので、遥の相手にと抜擢いたしました。そして、シングルマッチですね。佐藤綾子と松本浩代のシングルなんですが、ご存じの通り、佐藤綾子はどこに出しても恥ずかしくない力のある選手だと思っております。そして相手の松本浩代選手なんですが、前回もストロングスタイルの大会に出てもらったときに、すごくみなさまからの評判がよくて、シングルで一個おもしろい試合を見てみたいと思って、このカードを組みました。そして、ダブルメインになりますタイガー・クイーンの相手なんですが、一戦一戦闘ってきて、一試合一試合がタイガー・クイーンの勉強になっていると思います。その中で今回、ライディーン鋼選手を組んだ理由の一つとしてですね、鋼選手が若手の頃によく当たっていて、体の大きい選手だなと。だけど気持ちがちょっと優しいな、なんて思って甘く見てたらですね、先日、井上京子のタイトル(WWWD世界シングル王座)に挑戦したときに見させてもらったときに、すごく力がついて、これはホントに体が大きいだけではなく飛べる選手なんです。やはり、体が大きいからとか遅いとか、飛べないとかのイメージがあったんですが、彼女は体もあるうえパワーもあって飛べるという、これはもうタイガー・クイーンの相手にいいんじゃないかということを京子とのシングルを見ながら頭に思ってたものですから、今回このカードを組ませてもらいました。これはとても楽しみな試合であります。以上が、私が考えたカードであります」
ライディーン鋼「自分はストロングスタイルさん2回目で、ちょっとまだわかってないですけども、このカードを組んでいただいたジャガーさん、ありがとうございます。タイガー・クイーン選手とは、先日ディアナさんの道場でやらせていただいたときにタッグマッチで自分のチームが負けてしまいました。タイガー・クイーン選手との対戦はそんなに当たることもなくて、物足りなくて、ホントに物足りなくて、これをお願いしました。ありがとうございます。必ず私は、このデカさ、このパワー、そして飛べるという技で、全部で、タイガー・クイーン選手を潰して、ペランペランにしていきたいと思います」
間下隼人「(スーパー・タイガーとのシングルマッチには)とても感慨深いものがあります。ただ、そういった感情は一度置いておいて、15年分の喜怒哀楽をすべてぶつけて、フライヤーですか“全身全霊で挑ませていただきます”みたいなことを書いてあるんですけど、ボクは挑むつもりはないです。倒すつもりで、最後に必ず、勝ちたいと思います。それが、兄弟子に対する弟弟子、私のベルトを懸けた兄弟喧嘩だと思っているので、しっかりあと一週間、体も心も整えて当日を迎えたいと思います」
スーパー・タイガー「間下に対してよくここまできたな、なんて感慨深い思いなんてもうこれっぽっちもありません。先日、ディアナさんの大会では、道場での闘いでは勝つことができましたが、その前の後楽園で直接取られたので、その前から成長を感じてましたが、ここまできた以上、このプロレスリングのリングでしっかりとした喧嘩を、闘いとして見せていきたいと思います」
新間寿会長「先日、BSのNHKでアントニオ猪木の近況が放映されました。私も、長く生きすぎました。先日タイガー、それと藤波(辰爾)と久しぶりに会いました。もう私の時代というものは、昭和の新日本プロレス時代に終わっていたと。余った人生をアントニオ猪木とともにということで、私なりに頑張りましたが、神のお告げ、天の声によって、クビになったこともありました。私は長生きをしすぎたと、ここに思っております。もうそろそろ私はこの世界から遠く離れるべきだと、そういう思いに駆られました。その最中に、猪木さんのBSの放送を見させていただきました。懐かしさ、喜びと、そして本当にすごい人生を送ったなという、そういう思いがありました。タイガーマスクを作り、藤波とともにマジソンスクエアガーデンにいき、ヨーロッパからアフリカから、そしていかなかったのはオーストラリアだけだと。そういう思いでもって、私は今日を限りにプロレスには携わるということではなく、傍観者としてこれからの人生を生きていきたい。それには猪木さんが本当にみんなが声を上げてアントニオ猪木の、昭和の新日本プロレスを思い出しながら回顧にふけるという老人になりつつある私でございます。私がいておもしろくした昭和の新日本プロレス、私がいなかったら昭和の新日本プロレスというのは、ちっともおもしろくなかったと、そういう自負心を私は持っております。その思いを藤波に託し、そしてタイガーマスクに託し、いまジャガーとともにタイガー・クイーンが新しいプロレスを始めようとしている。それに私は参加するのではなく傍観者として、私がやった時代とは違ってこういうプロレスをやってくれてるんだなと、そういう思いを私はこれから味わっていきたい。私の孫娘をタイガーマスクマスコットガールとして選んでくれた。そういうように、まわりの人がこのプロレスで本当に真剣に闘う。そして多くの人を6メートル40(センチ四方)のリングの中で自分たちが真剣に闘うことをして、ファンの喜びを見て喜ぶという。平井にそういう人間になってもらいたくて、私はいままで自分なりに携わってきた喜びというものはあります。しかし、12月になってコロナのこういう思いとともに、私はコロナなんか怖くないと、なんとしてでもウチは試合をやるんだということで、平井もわかってくれ、そしてタイガーもわかってくれて、一日も休まずに予定通りスケジュール通りの試合をさせていただきました。途中からジャガーが私たちのグループに入ってくれました。ジャガーは私の息子が本当に尊敬し、そして彼女とともにまた思い出というものは、私の息子が心の中に持ち続けております。こういうレスラーを私は何と呼ぶか。6メートル40(センチ四方)のリングの中で真剣に闘うことによって、自分の身体をかけながらも多くの人たちに喜んでもらえる。そういうものを私たち新日本プロレス時代には味わわせていただきました。やってしまった後悔ではなく、やろうと思ってしなかった後悔の方がどれほど大きなものか。コロナの収束が目の前にきておりますけども、第3波がくるのかどうか。プロレスがいま一度本当に多くの人々に語られるような、多くの子どもたちが学校の廊下で4の字固めをかけたりコブラツイストをかけたりして、お互いに痛みを感じるような、やっぱりプロレスはすごいなという。猪木さんには本当に誰もやらない、誰もできないことを男の夢として実現したと。そして実現しようとした。これが男のロマンであるという、そういう一生を貫き通したアントニオ猪木。アントニオ猪木とともに6メートル40のリングの中で、命をかけながら一生懸命になって、自分の体の痛みはともかくとして、多くの人々に喜びを与えたという藤波辰爾とタイガーマスクには、私は本当に感謝しております。昨日は坂口(征二)会長とも話しました。『新間さん、そろそろいいんじゃないか』と。本当そうですねって。私も明日記者会見があるけれども、私は、私自身は、もう今年いっぱいでプロレスにかかわるのはこれでいいんじゃないかと、そういう思いをさせたのが、ついこないだのNHK BSでアントニオ猪木さんのことを見た思いでございました。アントニオ猪木こそ、多くの人々に多くの夢と希望とそして闘う素晴らしさというものを教えてくれた。それが私にとってのアントニオ猪木でございました。今日はその思いを私は平井に託してきたんですよ。平井も一生懸命になってやってます。しかし何か足りないものがあると。その足りないものを平井は自分で見つけて、私と同じように多くの人々に6メートル40のリングの中で闘う、命を懸けて闘うレスラーという人たちを自分の力でもって自分たちの力によって、多くの人々に喜びを与えるようなリングにしてもらいたい。今日は勝手に自分のことばかりしゃべりましたけども、私が新日本プロレスにいたときに一番仲間となり、そしてともに闘って、ともにプロレスを6メートル40の中のすばらしさを多くの人々に伝えようとしてくれたのが、プロレスマスコミの人たちでございました。桜井さんも逝き、竹内の坊やも逝き、多くの人たちがどんどんと爆竜の中に消えてしまって、いま残っている平井丈雅、本当に平井に後を託しながら、来年どういうプロレスになっていくのか、私が傍観するような状況になってしまったという、さみしさと、そしてよかったなという思いをタイガーと藤波にこないだ感謝をいたしました。本当にマスコミのみなさん、アナタたちとともに一生懸命になって6メートル40の中でおこなわれる真剣に闘うレスラーたちがこれからも一人でも多く育ってもらうように、そのための努力を私はプロレス界の外から、これから見守り、そして応援していきたい。それにはタイガーマスクが一日も早くリングに上がってエキシビションマッチをできるような状況になってもらいたい。そういう思いでもって私の話に代えさせてもらいます。佐山ちゃん、あとはお願いいたします」
初代タイガーマスク「10年前、後楽園ホールの売店で暴漢者に襲われた平井丈雅ですが、新間さんが言われる傍観者とは、我々が期待している傍観者とは、いつまでもいつまでも本当の傍観者になって喝を与えてもらいたい。平井社長自身では、まだ導けないものがまだたくさんあると思います。それにアドバイスをいただきたい。この経験、この人間の大きさ、この質の高さ、これを私たちに与えてもらいたい。私もお世話になりました、非常に。そのエネルギーを、その1%でももらいたい。これが新間さんに対する我々の熱い思いです。本当にありがとうございました。いや、これからもよろしくお願いします。本当にありがとうございました」
――今大会で将軍岡本はタッグ戦。前回、ケンドー・カシンを対戦相手に指名していたが。
平井「今回のこのタッグマッチのテーマは、将軍岡本の誰が見ても負けない強さ、このパワーの強さ、この強さを強い相手とぶつかることによって、このすごさを表してほしいという声が非常に多くありました。それはほかの選手の方からも、その言葉があります。その思いを関本大介選手、新間会長の前回の会見のお言葉にもありましたように、関本大介選手、ウチの大会にもう十数年、もう15年上がり続けていただいています。その肉体をもってこの将軍岡本、いまUWA(アジアパシフィックヘビー級)のチャンピオンでありますけども、この2人のぶつかり合いをどうしても見たいという声が内外に上がって、この闘いを実現させていただきました。そこに6月、7月連続参戦した、佐山総監の思いを込めて始めた道場マッチ、サポーターズマッチで初参戦となったTORU選手がその実力を認められ、7月29日の後楽園ホール大会にも見事参戦をされました。その意気を買って前回のサポーターズマッチにも快勝し、この試合に臨んでいただいてます。そして今回、初参戦である大和ヒロシ選手の実力はみなさんもご存じの通り、間違いのないファイト。これはストロングスタイルプロレスの佐山サトル総監、そして新間会長の求めるファイトのできる選手だと思っております。この2人を将軍岡本、関本大介のスーパーヘビー級のぶつかり合いに入っていただくことで、いままでにない新しいストロングスタイルがここで爆発すると思っております」
――鋼はサポーターズマッチでタイガー・クイーンとタッグで対戦。「物足りない」とのことだが、タイガー・クイーンと対戦してみての印象は?
鋼「なんですかね? もっとぶつかってきてほしいというくらい、ペランペラン。力がなさすぎる。そんな相手に私が、私たちのチームがなんで負けないといけないんだと思ったくらい本当に物足りなくて。ガンガンきてほしいし、全然ガンガンこないので。いくら出しても、いくら自分がやってもこないので、このシングルでもっとタイガー・クイーンのいいところも自分が出してあげて、そこから勝ちたいと思います、自分は。潰しにいきたいと思います」
――初代タイガーは、間下にフィッシャーマンズスープレックスを使ったらどうかと勧めたそうだが、完成度について、どう評価する?
初代タイガー「これ、間下が(レジェンド)タイトルに挑戦するの? タイトルマッチ? 初めて聞いたな。間下がそんなことができるのか、というくらい、この一年間の間下の成長ぶりはすごいと思います。間下が?という気分になってくると思いますが、それくらい成長がすごくなってます。その中でフィッシャーマンズスープレックスを使うということは、その精度がどれだけ強くなっているか測れる一戦になります。私が闘った小林邦明さんとの思いが非常に湧き出てくるような試合なんですけども、ここで間下がどれだけ出るか、それを受けるスーパー・タイガーがどれだけ成長していくか、この2人の切磋琢磨した闘いが、当時のタイガーマスクvs小林邦明にレベルを上げてくれたような試合でしたが、それを体現してもらいたい。それには見応えのあるフィッシャーマンズスープレックスが出てくるのを私は本当に期待しています。精度ではなくて、その根性を期待しています」
――新間の発言は大変な発言だと思う。これまでのストロングスタイルの部分でこの団体を強くしなければならないとの思いがあり、現在のプロレスには内心、忸怩たるものをいつも抱いていたようだが、今年いっぱいでプロレスからかかわるのをやめると聞いて驚いている。選手はどう受け止めている? タイトルマッチは団体の顔だが、スーパーと間下から決意を聞きたい。背筋が伸びる思いではないか?
間下「おっしゃる通りです。背筋がかなり伸びました。ただ、いつまでも愛というか、そういう部分をずっと見守ってもらう状態もよくないと思うので。ただ、やはりボクがずっと続けられたのも新間会長がいたからだと思うので、難しいですね。ただ、ボクは試合で見せるしかないと思うので、いっそう気合が入りました。当日、新間会長もいらっしゃると思うので、心を揺さぶるような、それこそ昭和の新間会長が作ってきたすばらしい新日本プロレス時代の試合を超えるような熱い戦いをしたいじゃなくて、します」
スーパー「いま間下からも話が出ましたが、いまの環境、ここまでくるまで新間会長、初代タイガーマスク佐山総監、平井代表のおかげであって、我々がリングに立ち、そして覚悟をもってこれまでも闘ってはきましたが、安心して見ていただける、そしてまた新たな世界へと自分たちが道を切り拓いていくためには安心して見守っていただける、そういった闘いに覚悟を持って挑みたいと思います」
――スーパーは前回の川崎で新技を出したが、12・9新宿に向けての完成度は?
スーパー「しっかりといまの時点で仕上げてあります。そして試す機会がストロングスタイルのひとつ手前の大会でもあるので、そこでもしっかり身体を慣らして、ちょうど一週間後(12・9)、一番のピークに持っていきたいと思ってます」
――新間会長がまだまだ元気なうちにプロレス界から身を引くのはどうかと思う。なにか恩返しできることを団体、業界の一人ひとりが考えて出す結果がプロレス界全体の底上げにもつながるのではないか。ストロングスタイルプロレスがその発信源になればいい。新間会長には傍観者でもいいが、生涯、プロレス界にモノ申してほしい。
新間「私が(新日本を)やめるときは東京スポーツさんが特別功労賞を出していただいた。レスラー以外で初めて。それからWWEの方からも一昨年、殿堂入りを表彰されまして、その後、殿堂入りの会とか作って表彰するとかって話、後楽園ホールでやったとかやらないとかの話を聞いたんですけども、私が一番思い出に残るのは、後楽園ホールでマスコミの人たちが賞金10万円をかけてパトルロイヤルをやった。これも私のアイデアで、あの頃はマスコミも、新日本プロレス、全日本プロレス、国際プロレスも、マスコミと一体になって何かをやった。私はIWGPの成功というのは、マスコミの人たちを役員として入れて、その人たちの意見を聞いて、みんなIWGPを書いてくれた。だからプロレス界というのは、ひとつまとまればすごいものができる。私はそういうふうに思います。平井の力がどうだこうだというより、平井ちゃんにはいまここにきている人だけでもいいから、マスコミの人と一体となって何か参加できるようなものをやってもらいたいなと思っておりました。ただ、私のことをレスラー以外でビンス・マクマホン・ジュニアが、シニアとの友情が残ってるにもかかわらず、モハメド・アリ、IWGP、そしてマジソンスクエアガーデンシリーズ。藤波をタイガーマスクを、そして坂口さんを(ウィリアム・)ルスカをストロング小林をニューヨークのリングに上げたということは誰もできない誰もやらないことを私ができたということで、WWEが私を表彰してくれたんだと思います。しかし、私が手がけて藤波辰爾をWWFのジュニアヘビーのチャンピオンシップにした。それからタイガーマスク、覆面を被ったりした人間というのは、マジソンスクエアガーデンには上がれない。最初タイガーマスクがあのリングに上がったときはどういうことだったか? ブーイングでした。『オマエ、何、変なもの被ってリングに上がってるんだ?』『オマエ、引っ込め!』。そういうヤジが飛び交いました。私はビンス・マクマホン・シニアの奥さん、マイク・ラベールの奥さんとかフランク・タニーの奥さんとか、そういうゴリラ・モンスーンの奥さんたちと一緒に席にいました。そしたらビンスの奥さんが言いました。『シンマ、WAIT FOR。3MINUTES』。こんなヤジを飛ばしてる人間が、3分経ったらそれがため息に変わった。タイガーは(ゴングが)カーンと鳴ったとたんにステップを踏みながらダイナマイト・キッドのまわりをステップで回っておりました。そうしたらみんな、ヤジでしたね。『何をやってんだ?』『いい加減にしろ!』。それから始まりました。タイガーが組んで、投げる。ダイナマイト・キッドが投げる。ロープに飛ばされもしない。そのリングの中での闘いが約30秒から1分くらい続いただけで、2万何千名の観客が『ウォー!』『ウォー!』『ウォー?』というような歓声になりました。ああ、自分はタイガーをリングに上げてよかった、藤波をリングに上げてよかった。ファンが喜ぶところを見て喜ぶのは、私の喜びでありました。いまそういう人間がいますか? 私に代わるべき人間がなんで現れてこないのかって。それには、タイガーマスクに代わるべきスターが、藤波に代わるべきスターというものを生み出さなかった、このプロレス界じゃないですか。新日本プロレスの金曜日8時、チャンネルを私はBSにまわして、なんとしてでも見ようと思って見ても、2、3分見ただけでチャンネルを変えてしまいます。どうしてこういうことになってしまったのか? 私はもう東京スポーツの特別功労賞とWWEの殿堂入りのこの2つを、私はあの世に持っていこうと、そういう思いでおります。タイガーの体が、いまこういう状況になっております。しかし彼は、不屈の精神でもって、まっすぐ歩けないと言いながらも、10メートル、20メートル歩くときは私より早く歩く。まだまだ彼が隠している才能はあるんだと思う。そろそろ覆面を取って私以上にもって、アナタのアイデアでもって、このプロレス界を活性化する。そういう気持ちはありませんか?タイガーさん」
初代タイガー「新間に代わるものをもった人間はいません。新間の前に新間なし、新間のあとにも新間なし。こういう人間は出てこないでしょう。いままで新間さんの言葉、新間さんが何をおこなったか、レスラーの人に考えてもらいたいのは、我々も考えなくてはならないのは、新間さんがテクニックを教えてくれるか、プロレスの。そうではないはずです。新間さんがやってきたことは、プロレスの魂を作ってきた。その魂を我々が表さなくてはならない。テクニックではなくて、テクニックも非常に大切なことですが、魂なんだということを植え付けなくてはならない。それには、これは言っていいかはわかりませんが、だったら言わないようにしよう。いまそういう状況にプロレス界はありません。タイガー・クイーン選手は、テクニックはすばらしいです。初代タイガーマスクをある意味では抜いているところもいっぱいあります。すばらしい才能の持ち主です。彼女は勉強するところは、あるいはスーパー・タイガーや間下や鋼さんが勉強してもらいたいことは“新間の魂”。いかにリング上に新間寿が夢を込めて作ってきたプロレス界が魂なんだということがわかるように、そちらが体現できるプロレスをやってみないでしょうか。それをやらない限りプロレスの復活というのは絶対にありえません。そのことを私は断言したいと思います。新間の功績というのは、魂であるということ。これをみなさんに、何が新間寿なのかということを伝えたいと思います。新間さんの真似は、誰もできません」
【対戦カード】
▼ダブルメインイベント2 レジェンド選手権試合60分1本勝負
〈王者〉スーパー・タイガー(ストロングスタイルプロレス)vs〈挑戦者〉間下隼人(ストロングスタイルプロレス)
▼ダブルメインイベント1 シングルマッチ60分1本勝負
タイガー・クイーン(一般社団法人初代タイガーマスク後援会)vsライディーン鋼(PURE―J女子プロレス)
▼第4試合タッグマッチ30分1本勝負
将軍岡本(フリー)&TORU(TTTプロレスリング)vs関本大介(大日本プロレス)&大和ヒロシ(フリー)
▼第3試合シングルマッチ20分1本勝負
松本浩代(フリー)vs佐藤綾子(ワールド女子プロレス・ディアナ)
▼第2試合タッグマッチ20分1本勝負
ジャガー横田(ワールド女子プロレス・ディアナ)&梅咲遥(ワールド女子プロレス・ディアナ)vs松井珠紗(アクトレスガールズ)&三浦亜美(アクトレスガールズ)
▼第1試合タッグマッチ20分1本勝負
佐野直(フリー)&阿部史典(プロレスリングBASARA)vsロッキー川村2(パンクラスイズム横浜)&櫻井匠(プロレスリングA―TEAM)

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