L→R Sui(Vo)、Ren(Key)

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【SUIREN インタビュー】
コラボする人に引っ張れられて
出てくるものがある

2020年7月より“水彩画のように淡く儚い音を描くユニット”としてネットを中心に活動を展開しているSUIRENが、初のコラボ作品となる「月に咲く花 (feat. 成田あより)」を配信リリースした。同作の制作背景や過程などを語ってもらうのはもちろん、SUIRENの成り立ちであり、各メンバーのこだわりにも肉迫した。

自分で曲をクリエイトして、
それを届けたいと感じるようになった

まずは結成の経緯を教えていただけますか?

Ren
キャリアとしては僕もSuiもある程度、音楽業界で活動してきていて、僕はキーボディストとしていろいろなアーティストをサポートしたり、作曲や編曲の仕事などのクリエーターとして活動し、Suiはシンガーソングライターとして活動をしていて、それぞれ紆余曲折もありながら、昨年、ふたりでユニットとして本格的に活動をしていくことになりました。Suiとは前から知り合いで、“声がいいな”とか“一緒にやってみたいな”と当時から思っていました。僕はキーボディストとしてや、クリエーターとして活動をしてきた中で、僕自身が裏方に近い音楽へのかかわり方よりも、いちアーティストとして、自分で曲をクリエイトして、それを届けたいと強く感じるようになり…あと、コロナ禍も影響して、彼に声をかけてSUIRENを立ち上げることになったんです。

コロナ禍になったことで自分と向き合った?

Ren
それが一番大きいですね。“これだけ一生懸命に音楽をやっているのに、自分が作っているものってどれだけ残っているんだ?”って考えると、そろそろ勝負しないとなって。Suiも活動がうまくいってないのは見ていて分かっていたから、まずは“最近どうですか?”と声をかけて。
Sui
Renくんに誘ってもらいました。僕もコロナ禍になって全てのことが止まってしまっていたんですね。そうなるとやっぱりこれまでの自分の活動や状況を考えるし、正直言って“もう音楽は辞めよう”という気持ちになってしまっていて。でも、その時にRenくんに声をかけてもらい、“自分を必要としてくれる人がいるんだったら、もう一回やってみよう”と思ったのが、SUIRENをやることになったきっかけですね。

もしもRenくんからの誘いが数カ月遅かったら、もう音楽から足を洗っていた?

Sui
辞めていましたね。当時、身の回りの方々にはそういうことを話していたところだったんで。だから、一回死んで、また蘇った感覚がありますね(笑)。

Renくんは理想としていたヴォーカリストと一緒にできるようなったということですね。

Ren
はい。ただ、さほど彼には期待していなくて。

えっ!

Ren
もちろん悪い意味ではないんですよ(笑)。僕はアーティスト活動していく上で一番重要なのは音源だと思っているんですね。音がカッコ良くなければ話にならないって。今っていろんなジャンルの音楽があふれていますが、まずは音だろうと。本物じゃないといけない…“本物”の基準は人によって違うと思うんですけど、僕は自分たちが妥協せず、自信を持って出せるものじゃないといけないと思っているんです。それには声がいいことが絶対条件だと思ったんです。歌唱力は努力次第でついていくものだと思うけど、声は変えらえないものなんで。言ってしまえば、僕の好きな声だったり、“この声だったらものすごいものが作れるかもしれない!?”と思えたら、そこに自信を持って音楽を生み出せるはずだと。そういう意味では、Suiはすごくいい声を持っている。だからきっと、SUIRENをやっていく中で大きく化ける可能性を秘めていると思ったんです。

なるほど。Suiくんの今というよりも、これからに期待しているわけですね。SUIRENとしてはどんな音楽性を目指そうと?

Ren
いつも“10年後でも聴ける音源”と言っていて、5年後や10年後に聴いて“うわっ、俺、こんな音楽をやっていたのか”と思うようなものは作りたくないんですよ。だから、今、カッコ良いものよりも、ちょっと俯瞰で見ている…それで言うと、SUIRENの曲ってちょっと古臭いと思うんです。
Sui
今の時代っぽくはないよね。

それ、思っていました! J-POP全盛の頃の雰囲気を感じるというか。

Ren
そう思いますよね。それはなぜかと言うと、僕が一番影響を受けた頃の音楽…それこそ子供の頃に聴いていたものをベースにして、今の時代のアレンジだったり、最新の機材でカッコ良く作るっていうのがテーマになっているんです。当時聴いていた音楽って、今でもすごくカッコ良いと思うし…10年前のものでも、20年前のものでも、今聴いても新鮮で、全然カッコ良い。そういう部分は考えていますね。
Sui
最初に“曲を作ろう”となった時、まずピアノでのデモがRenくんから送られてきたんですけど、それを聴いて“美しいな”と思ったんですよ。まさに“水彩画のように淡く儚い音を描く”というキャッチフレーズのとおりで。僕が歌のメロディーをつけるんですけど、それに寄り添うように紡いでいくから“今っぽい”とかじゃないんですよね。だから、Renくんは普遍的なものを、僕はただただ美しいものを意識しているというか。

ちなみにふたりのルーツというのは?

Sui
僕、合唱なんですよ。ずっと劣等生で…何をやっても平均以下だったし、兄も優秀だったから常に劣等感を持っていたんですけど、合唱の時に初めて先生から“誰よりも素敵な歌声だ。天才だと思う”と言われたことがきっかけで歌うことに興味を持ち始め、J-POPを聴くようになったんです。というのも、毎月、ヒットチャートのトップ30までを全部レンタルして、それをCDにまとめて焼いて聴かせてくれるような親だったんですよ。だから、小学生の頃から歌う人になると思っていました。
Ren
僕のルーツはSUIRENの音楽を聴いていただければ分かると思うんですけど、ジャズフュージョンなどのインストゥルメンタルの楽曲や、邦ロックなんですよ。

まんまですね(笑)。ジャズは絶対にあると思っていました。

Ren
小さい頃からピアノやエレクトーンなどの鍵盤楽器に触れていたこともあり、ピアノなどの鍵盤がたっぷり聴こえてくる音楽に反応し易くて…例えば、映画やドラマなどを観ていて聴こえてくるピアノの音だったり、美しい音色。それとジャズなどのテクニカルな旋律。でも、面白いことに歌のある音楽を聴くきっかけになったのは、GLAYさんとかL'Arc〜en〜Cielさんなどのいわゆるヴィジュアル系のロックバンドだったり、ELLEGARDENさんとかRADWIMPSさんとか邦ロックの部類に位置するアーティストさんでした。全然鍵盤やピアノ関係ないアーティストさんも混ざってますが。もちろん入っている楽曲もたくさんありますが。何となく自分なりにルーツを解釈していくとこうなるかなって思ってます。

むちゃくちゃ分かりますよ。Suiくんが“劣等感を持っていた”と言ってましたが、それは歌声に出ていて、清涼感があるのに陰を背負っているし、歌詞にもどこかそれを感じさせるし、毎月聴いていたというヒットチャートと“10年後でも聴ける音源”はつながるものもあるし、サウンド面ではリズム隊がジャズしているし、ヴィジュアル系的な音像の美しさあるし、邦ロック的なロック感もある…っていう。

Sui
そうやって言語化してもらって納得できました(笑)。
L→R Sui(Vo)、Ren(Key)
配信シングル「月に咲く花 (feat. 成田あより)」

OKMusic編集部

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