ゆいにしお

ゆいにしお

【ゆいにしお インタビュー】
生きづらさを感じる時に、
寄り添える作品を

ルーツとしてきた音楽の中に
堂々と居られる自分で在りたい

今作の「pool mood」や「リアルディスタンス」では、現在のリアルな状況とリンクするフレーズも見受けられます。その背景があるからこそ、フィクションでありつつも実感が湧くといいますか。

時代が変わっても歌われ続けたいという理由で、時事ネタや流行り言葉を使わないという人もいると思うのですが、私はそういう歌詞が好きだし、使っていきたいんですよね。なので、コロナ禍という今の状況をきちんと記しておきたいと思ったんです。

状況が同じであれば、主人公とリスナーの目線が近くなりますしね。前回のインタビューの中でも“共感”を大事にしているとのお話がありましたが、共感を得るためにされていることはありますか?

今ってサブスクを使えばすぐにたくんさんの曲を聴けるじゃないですか。その中で自分の曲に引っかかってもらいたいので、同世代の女性に分かってもらえるような言葉を歌詞に組み込むことは意識しています。なるべく20代の人が使っているようなコンテンツは自分でも使うようにしていて、Tik Tokだったり、韓国コスメの通販アプリだったり…韓国コスメはノータッチだったんですけど、今はもうどハマりしてます(笑)。

あははは! みんなが使う理由を思い知らされたんですね(笑)。でも、そういう市場調査的なことを、しっかりとされているんですね。

あとは、友達の影響も大きいですね。会話の中から歌詞が生まれることも多いですし、まさに「tasty tasks」は友達と東京で遊んだ時のことを書いています。一緒に上京してきた友達との話なんですけど、ふたりしてすっかり東京に染まってますよね。

愛知県出身のゆいにしおさんにとって、東京という街はどういう場所だと思いますか?

音楽だったり、ダンスだったり、普段の生活にプラスアルファで夢を持っている人が本当に多い街だと思います。“みんな音楽をやっているんじゃないか!?”っていうくらい、ミュージシャンに会う頻度が高いですし。頑張っている人が多いからこそ、刺激を受けることも多いですね。

そういうエネルギーって伝染するものですよね。ゆいにしおさんが音楽を作る上で大事にしているものって何ですか? 個人的には歌詞の中で時折入るギミック的な要素に心地良さを感じます。「cheek&lip」の中には、「DAITAI」や「帰路」(どちらも2019年5月発表のミニアルバム『角部屋シティ』収録曲)を彷彿させる描写が織り込まれているようにも思いますし。

この曲は「マスカラ」(2019年5月発表のミニアルバム『角部屋シティ』収録曲)という曲の続編として書いた曲なんですけど、このアルバム自体が3部作の完結編だからこそ、主人公がこれまでの出来事を思い返しつつ、今となってはいい思い出になったと感じられるようにしています。ゆいにしおの楽曲を聴いてきてくれた人にとっても、“おっ!”と思ってもらえるような仕掛けになっているんじゃないかな?

曲を作る時にはそういった仕掛けや遊び心も重要視されているのでしょうか?

そうですね。個人的には歌詞をとても大事にしていますし、面白くありたいと思っているんです。あとは、日本語のイントネーションに近いメロディーをつけるようには意識していますね。喋り言葉に近いメロディーになっていると思いますし、先ほどの共感の話とつながりますけど、みんなが歌いやすい曲でありたいと思っているので。

なるほど。そして今作は、TVアニメ『真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました』のオープニングテーマとして配信リリースしていた「息を吸う ここで吸う 生きてく」で締め括られます。

もちろんアニメの曲として聴いてくださる方もいらっしゃる中、YouTubeのコメントを見ると“日本のシティポップ”として認識してくださっている海外のリスナーが多いんです。だからこそ、これからもシティポップを作り続けていきたいと思いましたし、モチベーションのひとつになりました。

ゆいにしおさんがシティポップを歌い続けたいと思う理由は?

一番の理由としては、自分が今までルーツとしてきた音楽の系譜の中に自分も在りたいという想いがあるからですね。自分を育ててくれた流れの中に自分の名前を連ねたいという気持ちが、活動の源になっていると思います。

そういう目標を持って活動をしている中で、日本のシティポップアーティストとして認識されているというのは嬉しいことですよね。12月には東名阪ワンマンツアー『Life is Beautiful』もありますし、今後もまだまだ進んでいけそうですね。

はい! ワンマンツアーは私もとても楽しみにしています。特に大阪に関してはバンドセットでワンマンライヴを行なうのが初めてなんです。なので、弾き語りとはまた違う雰囲気のステージを楽しんでもらえたらと思います。

取材:峯岸利恵

ミニアルバム『うつくしい日々』2021年11月24日発売 日本コロムビア
    • GUPC-0005
    • ¥3,000(税込)
    • ※DVD付

『ゆいにしお 3rd Mini Album『うつくしい日々』 Release Oneman Tour “Life is Beautiful”』

12/10(金) 大阪・心斎橋Music Club JANUS
12/12(日) 愛知・名古屋SPADE BOX
12/23(木) 東京・渋谷SPACE ODD
※全公演フルバンドセット

ゆいにしお プロフィール

ゆいにしお:透明感の中にも深みのある声と、心地良いメロディーが持ち味のシンガーソングライター。2016年から愛知県にて弾き語りで活動をスタート。18年に開催された日本コロムビア主催『半熟オーディション supported by Eggs』でグランプリを獲得。19年5月に自身初の全国流通盤である1st ミニアルバム『角部屋シティ』をリリースし、20年9月には2ndミニアルバム『She is Feelin’ Good』の発表で活動の幅を全国に広げた。ゆいにしお オフィシャルHP

「pool mood」MV

OKMusic編集部

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