Survive Said The Prophet『somethi
ng BOLD tour』ドラマチックにムード
を思いのまま操った夜

『something BOLD tour』2021.11.12(FRI)Zepp Osaka Bayside
今年結成10周年を迎え、1月には自身初のベスト盤『To Redefine / To Be Defined』も発表したSurvive Said The Prophetが『something BOLD tour』を開催。全国6か所を巡る今ツアーは11月10日(水)にスタートを切り、翌々日の11月12日(金)、勢いそのままに2か所目となるZepp Osaka Baysideへ乗り込む!
大阪公演は新旧織り交ぜたサバプロらしいアグレッシブな選曲で出だしから攻め立てる。Yosh(Vo)の力強い歌声とShow(Dr)のスクリームとハーモニー、Tatsuya(Gt)とIvan(Gt)の息の揃ったリフの掛け合いで、観客をクラップさせバウンドさせヘドバンさせ、わずか数曲で会場は沸騰。もちろん彼ららしいキャッチーさや、アンセミックな響き、さらにメリハリをきかせたバラエティ豊かな展開も健在で、途中オーディエンスの手がそろって左右に振られる場面は一体感も抜群だ。

Survive Said The Prophet
また中盤にはバンドが持つ多面体の魅力を爆発させる曲を続々と披露。フロアがクラブの様相に一変する妖艶なエレクトロ要素のある楽曲から壮大なバラードまで、見どころ聴きどころがめじろ押し。「個人的な理由でやらなくなっていた曲ですが、大人げなかったので復活することにしました」とYosh がMCで語り、意外な編成で意外な選曲を持ってくるあたりもサバプロらしい。一変してアットホームな空間を作り、Yoshの自在なボーカルワークを見せ、ヨコノリ、センチメンタル、ドラマチック、荘厳と、ムードを思いのままに操る。

Survive Said The Prophet
クライマックスに向かっては、壮大なトランジションを経て、再びアッパーに攻撃開始。立て続けに演奏されるヒット曲に、待ってましたと言わんばかりに全力でレスポンスするオーディエンス。ラウドなだけでなく、ポップな一面も垣間見せてハッピーに人々をジャンプさせたり、エモーショナルなサウンドで心をつかむキラーチューンも持ち合わせているのがサバプロの魅力だ。たっぷりの高揚感が空間を満たし、すべての人が高々とピースサインを掲げてツアー2日目は終了した。
Survive Said The Prophet
ちなみに感染症対策のため歓声などはNGだったが、ファンはコールの代わりに手拍子などでバンドとコミュニケーション。またYoshも「楽しまなきゃ負け。アゲてこうぜ、大阪!」といったアジテーションや、「(みんなの声が聞こえないのは)寂しいですが、何より心の支えになるのは、音楽を大事にしてくれる人がいることをこの肌で目で耳で感じられることです」とMCで思いを伝えると、その暖かい空気は会場に広まり、狂暴なパフォーマンスからは程遠い笑顔にあふれるアットホームな時間も流れた。そんな全瞬間を楽しめる充実の今ツアーは今月末まで。お見逃しなく。
Survive Said The Prophet
取材・文=服田昌子 撮影=toya

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