福士蒼汰&宮野真守の強力バディが伝
奇時代劇に挑む 劇団☆新感線の最新
作『神州無頼街』公演詳細が決定

2021年秋、 豪華キャストとアクション&アンサンブルチームと共に、満を持しての“フルスペック”新感線として再発進した、劇団☆新感線。42周年を迎える22年春は、昨年コロナ禍により公演が叶わなかった、いのうえ歌舞伎『神州無頼街』を満を持して上演する。
主宰・いのうえひでのりが、歌あり踊りあり立ち回りあり、そのすべてをショーアップさせて創り上げる、王道“いのうえ歌舞伎”最新作となる本作。劇団☆新感線のこれまでの作品とは一味違う魅力に満ちたストーリーで、“幕末”や“侠客”という、これまで中島がいのうえ歌舞伎では取り上げなかった題材を用いて、猥雑で妖しく、摩訶不思議な世界を見せる。
物語の主人公で博識の若き町医者、秋津永流<あきつながる>を演じるのは福士蒼汰。テレビドラマ初主演作品の『仮面ライダーフォーゼ』で中島かずき脚本と出会い、記念すべき初舞台が2017年の『髑髏城の七人』Season月〈上弦の月〉だった。そして陽気でお調子者の口出し屋、草臥<そうが>を演じるのは宮野真守。福士と同様『髑髏城の七人』Season月〈下弦の月〉が劇団☆新感線初参加だったが、今回は中島による彼のキャラクターに合わせた“当て書き”を得て、さらにそのチャーミングな魅力が表現されるはず。ふたりは、今作で初共演となる。お互い助け合い、時には足も引っ張り合うふたりの"バディ"にも注目だ。
さらに共演に、これが新感線5回目の出演となり、シリアスもコメディも自在な堂々たる“準劇団員”松雪泰子、その強烈な存在感と個性を活かしたクセの強い役を演じたら右に並ぶものはいない、劇団☆新感線初参加となる髙嶋政宏。加えて、新感線には3回目の出演、幅広い作品で個性を放つ木村了、新感線には2回目の出演、舞台を中心に活躍し、近年は映画・ドラマと映像でも活躍目覚ましい清水葉月。この4人が、富士の裾野に“無頼の宿(ぶらいのしゅく)”を開く、ワイルドかつ謎に満ちた侠客・“身堂蛇蝎<みどうだかつ>一家”を演じる。そしてもちろん粟根まことのほか、お馴染みの劇団員たちも勢揃いし物語世界をしっかりと支える。華やかな俳優の魅力にカタルシスたっぷりのストーリー。そしてスペクタクル満載の演出を総動員してお送りする劇団☆新感線による渾身の最新舞台。なお、物語の舞台となる富士の裾野、新感線初の静岡公演も決定した。
いのうえひでのり、中島かずき、福士蒼汰、宮野真守よりコメントが届いた。
劇団☆新感線主宰・演出:いのうえひでのり コメント
昨年の中止を受けて、これだけの短いスパンでほぼ同じキャスティングで改めて上演できるのは珍しいこと。絶対に上演する!という気持ちを、演劇の神様に「諦めずにやりなさい」と応援されたようで嬉しいです。
(福士)蒼汰とマモ(宮野真守)は、元々の『神州無頼街』の期間に上演した『浦島さん』と『カチカチ山』でそれぞれと徹底的に芝居が出来たことがプラスになりましたし、他の様々な仕事で経験を重ねて大きくもなった彼らと改めて関われるのは楽しみです。
松雪さんは今作では色っぽくもありつつ母性を感じさせる、大人の妖艶さを発揮してほしい。髙嶋さんは“元祖ロック役者”という印象が強く、実は映画「ZIPANGジパング」(90)で髙嶋さんが演じた地獄極楽丸は、『髑髏城の七人』の捨之介の造形に影響を与えていて、一方的にご縁を感じていたので、やっとご一緒出来るのが嬉しいです。(木村)了ちゃんは、作品を重ねるごとに結果を残して安定しているので、そこを改めて新感線でも証明してほしいですし、(清水)葉月は『髑髏城の七人』Season鳥(17)以来で、もっと早く一緒にやりたかったのですが、やっと実現します。
今年の『狐晴明九尾狩』が少年漫画とすると、『神州無頼街』は青年漫画。猥雑で色っぽく、日本の闇も関わるような内容も出てくる。といっても新感線らしい、劇画タッチのザッツ中島かずきワールドになると思います。
僕としては、音楽を多用したロックでお祭り騒ぎのような作品にしたい。この作品の上演の頃にはコロナが収束していて欲しいですね。そして打ち上げ花火になるような、思う存分みんなでワイワイ芝居を楽しめる公演に出来るよう、願いをこめて挑みたいと思っています。
作:中島かずき コメント
ようやく『神州無頼街』が再スタートです。
一年半、間を置いたことで、キャスト・スタッフそれぞれが想いを凝縮して再始動に向かうはず。
医者の永流を演じる福士蒼汰くん、口出し屋の草臥を演じる宮野真守くん、それぞれ、去年の『浦島さん』『カチカチ山』でいのうえ演出をみっちり味わった経験を踏まえて、より深く新感線ワールドを体現してくれると期待しています。
一旦は決定稿になった脚本も、改めて見直して大幅な改訂を加えました。『狐晴明九尾狩』同様、3時間上演をめざして、可能な限りシェイプアップしました。でも、その分、ギュッと濃縮になった気がします。
今回は、血煙と砂埃舞う富士の裾野を闊歩する無頼の輩の幕末伝奇時代劇。
永流と草臥の好漢二人が自分の過去と対峙する、活劇青春譚でもあります。『狐晴明』とはまた一味違う、でもこれもまた新しいいのうえ歌舞伎がお見せ出来ると思っています。ご期待下さい。
福士蒼汰 コメント
中止から2年越しの上演は、念願の!といった気持ちです。劇団☆新感線に参加させてもらうたびに新たな刺激があるので、思う存分吸収・解放できればと思います。
なんといっても宮野真守さんとの共演は、今から楽しみすぎて、飛んでいってしまいそうです!飛びすぎないように、いのうえさんに足を掴んでいていただきながら頑張りたいと思います。そして宮野さんからは学ぶことが本当にたくさんあるので、同じ時間を過ごせることを楽しみにしていますし、宮野ファンの一員としても、思いっきり楽しんじゃいます!
昨年残念ながら延期となってしまった分、今ステージではその無念を晴らしたいと思っています。たくさんの想いをぶつけられればと思いますので、ぜひお楽しみに!
宮野真守 コメント
劇団☆新感線への2度目の出演で、まさか当て書きに近い形で新作を書き下ろしていただけるなんて、夢のような出来事で光栄の至りでした。その作品が上演できなかった事は本当に本当に悔しくて。でも我々は希望を持って前を向き進み続け、上演にたどり着いたこと……感謝や感激では言い表せないほどの熱い想いが込み上げ、滾っています。当時、台本をもらった時から、「これは宮野の全力以上の全てを出さないといかんぞ…!」と、思うほどの役柄だったので、ドキドキしてる場合じゃないくらい気合が入っていました!今、2歳おじさんになって…(笑)むしろ、さらにパワーアップした宮野で臨めるよう、しっかり準備して、宮野の全てを捧げます(笑)
そしてついに、福士くんと舞台に立てます。福士くん、大好きです。その僕の熱い想いも乗ってしまうかもしれない(笑)
間違いなく最高に面白い作品です!そこに僕らの2年越しの熱い想いが乗っています…。絶対に、とんでもないエンターテインメントになるので、楽しみに待っていてください!
ものがたり
時は幕末、ところは駿河国の清水湊(しみずみなと)。
清水湊にその人在りと噂された侠客・清水次郎長<しみずのじろちょう>の快気祝いのため、ある料亭に甲州駿河の名だたる博徒の親分衆が集まっていた。
続々訪れる親分方を調子よく迎える男がいた。他人の事情に勝手に口を出しては銭にする“口出し屋“の草臥<そうが>(宮野真守)である。さっそく次郎長一家からも銭をせしめようと、幹部の小政の人探しを手伝うことに。次郎長が出入りで受けたひどい傷を直したという、評判の町医者・秋津永流<あきつながる>(福士蒼汰)だ。次郎長復帰の立役者を宴席に誘うため、探しにいく草臥と大政、小政。
座敷では次郎長の快気を祝い、親分衆が膳を囲んでいた。そこへ、今売り出し中の侠客・身堂蛇蝎<みどうだかつ>(髙嶋政宏)が現れる。妻・麗波<うるは>(松雪泰子)、息子・凶介<きょうすけ>(木村了)、娘・揚羽<あげは>(清水葉月)を引き連れ、己の顔見せのために次郎長の宴席へと乗り込んだのだ。無作法な挨拶にいきり立つ親分衆だったが、突然もがき苦しみはじめた。首に痛みを感じた次郎長が掴んだのはなんと蠍(さそり)。当時のこの国では見かけない毒蟲を使い、親分衆を皆殺しにし、彼らのシマを貰うとうそぶくと姿を消す。そこに駆けつける永流。瀕死の次郎長だったが、永流は持っていた毒消しでかろうじて彼の命を救う。
一方、辺りを調べに走った草臥は凶介に出会う。その顔は、昔なじみと瓜二つだった。だが、凶介は覚えがない。不審に思う草臥。
日の本にはいない毒蟲を使う侠客。昔なじみにそっくりの男−−−。
謎に満ちた身堂一家を探るため、永流と草臥は彼らの根城である富士の裾野の無頼(ぶらい)の宿(しゅく)を訪れる。
蛇蝎と麗波が築き上げたその街は、喧騒と猥雑と絢爛と頽廃に満ちていた。
豪胆にして無慈悲な蛇蝎が仕掛ける、人の命を金で買う大博打。その妖しき美貌と奇怪な術で人を惑わす麗波。草臥に刃を向ける凶介の正体は。揚羽と側近の風天千之介<ふうてんせんのすけ>(粟根まこと)らに秘められた過去とは。
身堂一家が巻き起こす無頼の風に巻き込まれる永流と草臥。その果てに己自身の宿命と因縁が明らかになり、やがて、日の本の命運すら揺るがす策謀と立ち向かうことになることを彼らはまだ知らない。

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