L→R あやぺた(Vo&Gu)、moAi(Dr&Cho)

L→R あやぺた(Vo&Gu)、moAi(Dr&Cho)

【Dizzy Sunfist インタビュー】
いろいろなことに挑戦しても
ちゃんとDizzy節になっている

いやまの脱退はDizzyがさらに
最強になるためのチャンス

話が哀愁漂うメロディーに偏ってしまいましたが、もちろんそういう曲ばかりではなくて、楽しい曲も入っているし、Dizzyらしいファニーな曲やスカパンク、53秒のショートチューンも入っているので、そういう意味ではDizzyらしいアルバムのスタイルもしっかりと踏襲しているんですよね。ところで、ファニーな曲と言えば、やはり「N.i.n.j.a feat PETA&LARRY(GARLICBOYS)」で。メロディックハードコアのベテランバンド、GARLIC BOYSのPETAさん、LARRYさんとの共演はどんなふうに実現したのですか?

あやぺた
もともと“あやぺた”の“ぺた”はPETAさんからきているんですよ。

そうだったんですか!?

あやぺた
高校生の時から遠征も含め、メンバーに憶えてもらえるくらいGARLIC BOYSのライヴに行きまくっていたんです。それぐらい好きで、いつかPETAさんとLARRYさんを呼んで曲を出せたらいいなという話は前々からしていたんですよ。

その念願がついに叶ったわけですね。それにしても忍者を題材にするという発想はどこから⁉

moAi
曲作りに詰まった時、あやぺたに“どんな些細なアイデアでもいいから何か思いついたら送ってほしい”と言ったら、短い曲から長い曲までいっぱい送ってくれたんです。その中に仮タイトルで“にんじゃ”っていう曲があって、とりあえずそれから聴いていこうと思って聴いたら、テンテケテンテン、テンテケテンテンって10秒ぐらい入っていて(笑)。それが面白かったかったから“これをやろう!”ってほぼ悪ふざけみたいな感じで作っていったら思いの外、“これ、いいかもしれない”となったんです(笑)。“もう歌詞もいろは歌でいいんじゃない?”って、ほんとに《いろはにほへと》ってしたら、“この日本語の感じってGARLIC BOYSじゃない? だったら、PETAさんに歌ってもらったら面白いかも!”となり、それで声をかけさせてもらったんです。

あやぺたさんが曲の元ネタを作った時に“にんじゃ”って仮タイトルをつけたのは、忍者をイメージしていたということですよね?

あやぺた
完全にイメージしていました。子供と一緒にテレビの子供番組を観ていると、忍者モノって結構多いんですよ。それで何か忍者っぽい曲を作りたいと思って。PETAさんとLARRYさんには快諾していただけたんですけど、さすがに《いろはにほへと》という歌詞は怒られへんかなってちょっと心配でした(笑)。でも、レコーディングに来てくれたら完璧に歌ってくれて! この人らヤバいなと思いましたね。

では、全12曲中で一番のお気に入りの曲を挙げるとしたら?

あやぺた
「Never Again (Album Ver.)」ですね。こういう曲で勝負したことがなかったので、最初は戸惑いがあったんです。速い曲なんですけど、Dizzyの中ではちょっと遅めだから、みんな飽きたりしないかなって。でも、歌詞を書きながら、この曲は絶対に良くなると。だから、「ANDY」をリリースしたあとのツアーからやらせてもらっていたんです。

そしたらお客さんの反応も良かったわけですね。

あやぺた
そうです。それで6月に緊急配信リリースしたんです。

moAiさんは?

moAi
ギターで曲を作っている時に“キター!”となる瞬間があって、「Dinosaur」と「Little More」は自分の中で…その2曲のリフを思いついた時は“うわっ、脳汁が出た!”ってなりました(笑)。だいたいそういう曲はあやぺたに聴かせても“いい感じやん!”ってなるんですよ。曲として完成させてからはリフももちろんなんですけど、曲全体も気に入っていますね。

「Dinosaur」のリフはこれまでなかった感じですね。

moAi
“ザ・ギター”みたいなリフが欲しいと思ったんですよ。思いついたリフをあやぺたに丸投げして、歌をつけてもらいました。

19年6月にリリースしたシングルのタイトルナンバー「STRONGER」も収録されているいますが、それについてもお願いします。

あやぺた
2年前に録った曲なんですけど、もっといいものにできると思ったんです。それで、歌を録り直して、歌詞も最後の《You’re stronger oh》というフレーズを《We’re stronger oh》に変えているんです。
moAi
「STRONGER」をリリースしたあとのツアーの途中であやぺたが産休に入ったから、そこで活動がいったん止まったんですよ。だから、曲をライヴで育てられなくて。でも、その後のツアーを経て曲を育てることができたという手応えがあったので、これは歌詞のメッセージ的にも録り直してアルバムに入れるべきだってなりました。

じゃあ、《You’re stronger oh》というフレーズを《We’re stronger oh》に変えたのは…

あやぺた
うちらも最強になったぞ!と思ったからです(笑)。

なるほど(笑)。“Dizzyland”というアルバムタイトルはどんなところから?

あやぺた
完全にディズニーランドからです。ディズニーランド、むっちゃ好きなんですよ! ほんまに夢の世界というか、ディズニーランドに入った瞬間にデイズニーのことだけしか考えられなくなる。だから、それと同じようにライヴハウスに来たら、みんなにライヴのことだけ考えて楽しいんでほしいし、そういう場所にしたいと思って“Dizzyland”とつけました。

ところで、この10月を最後に活動を長年ともにしてきたいやまさん(Ba&Vo)がバンドを卒業するわけですが。

あやぺた
やっぱり最初はショックでした。中学1年の頃からずっと友達だったし、高校時代にDizzyを組んでからずっと一緒にやってきたから“何を言ってんねん!”と思いました。
moAi
いやま的にはこれからの先ことを考えた時に、バンドをやっている自分は違うかもしれないということだったんです。もちろん引き止めはしたんですけど、彼女の意思は固かったんで。僕たちも人の人生の責任を取ることはできないので、最後は“分かった”と送り出すことにしたんです。
あやぺた
今は、これはDizzyがさらに最強になるためのチャンスだと考えるようになりました。今は前しか向いていません!

確かに『Dizzyland』の初回盤の特典DVD/Blu-rayに収録されているライヴ映像「No Audience & No Live Streaming Special Live -Dizzy Sunfist with Many favorite Bassists-」は、ピンチをチャンスに変えた好例ですね。Dizzy所縁のバンドから6人のベーシストを迎えていますが、どんなふうに選んだのですか?

あやぺた
私たちが通ってきた憧れのバンド、同世代のバンドから選びました。打首獄門同好会のJunkoさんは何歳になってもバンドは続けられるということを実践している憧れの人ですし。

収録の前にリハーサルはやったのですか?

あやぺた
dustboxのJOJIさんとJUNKOさんだけリハーサルしましたけど、他の人たちは時間がなく、ぶっつけ本番でした。その場で2回くらい合わせて即撮影(笑)。でも、それがめちゃめちゃ楽しかったんです。
moAi
楽しかったですね。みなさん、仕上がり方が見事ですごいと思いました。JOJIさんとJunkoさんもスタジオに入りましたけど、3回ほど合わせただけで“もう完璧です!”って。
あやぺた
スタジオを2時間押さえたんですけど、30分ぐらいで終わっちゃって(笑)。
moAi
セッティングのほうが長かった(笑)。みなさん、さすがでした。

そして、『Dizzyland』のリリース日の翌日からはアルバムを引っ提げて、全国を巡る『Dizzy Sunfist “Welcome to DIZZYLAND” TOUR 2021-22』が始まりますね。

あやぺた
年を跨いで、いっぱい回ります。

どんなツアーになりそうですか?

あやぺた
サポートのベースの子と初めて回るツアーになるんで、サポートの子も交えてリハーサルしているんですけど、もう楽しくてしかたなくて。怖いものは何もないです。
moAi
今、スタジオがめっちゃ楽しいんですよ。モチベーショはガンガン上がってます!
あやぺた
サポートだって分からないくらい、いいツアーになりそうな気がしています。

取材:山口智男

アルバム『DIZZYLAND -To Infinity & Beyond-』2021年10月27日発売 日本コロムビア
    • 【初回盤】(CD+Blu-ray)
    • COZP-1810~1
    • ¥3,999(税込)
    • 【初回盤】(CD+DVD)
    • COZP-1808~9
    • ¥3,300(税込)
    • 【通常盤】(CD)
    • COCP-41563
    • ¥2,750(税込)

ライヴ情報

『Dizzy Sunfist “Welcome to DIZZYLAND” TOUR 2021-22』
[2021年]
10/28(木) 茨城・水戸LIGHT HOUSE
10/30(土) 青森・八戸FOR ME
10/31(日) 秋田・秋田Club SWINDLE
11/03(水) 神奈川・横浜F.A.D
11/06(土) 千葉・千葉LOOK
11/12(金) 岐阜・岐阜Ants
11/13(土) 石川・金沢 EIGHT HALL
11/19(金) 栃木・HEAVEN’S ROCK宇都宮 VJ-2
11/20(土) 山形・山形Session
11/27(土) 鳥取・米子AZTiC laughs
11/28(日) 島根・出雲APOLLO
12/04(土) 滋賀・滋賀U★STONE
12/05(日) 和歌山・和歌山CLUB GATE
12/09(木) 福岡・小倉FUSE
12/11(土) 香川・高松MONSTER
12/12(日) 広島・広島ALMIGHTY
12/15(水) 北海道・札幌BESSIE HALL
12/16(木) 北海道・函館club COCOA
12/24(金) 愛知・名古屋BOTTOM LINE
[2022年]
1/08(土) 大阪・堺FANDANGO
1/09(日) 三重・鈴鹿Answer
1/15(土) 宮城・カウンターアクション宮古
1/16(日) 岩手・石巻BLUE RESISTANCE
1/22(土) 熊本・熊本B.9 V2
1/23(日) 鹿児島・鹿児島SR HALL
1/29(土) 高知・高知X-pt.
1/30(日) 愛媛・松山WstudioRED
2/03(木) 埼玉・HEAVEN’S ROCK 熊谷VJ-1
2/05(土) 山梨・甲府KAZOO HALL
2/06(日) 長野・長野JUNK BOX
2/12(土) 長崎・長崎DRUM Be-7
2/13(日) 大分・大分DRUM Be-0
2/19(土) 群馬・高崎Club FLEEZ
2/20(日) 静岡・浜松窓枠
2/23(水) 京都・京都MUSE
2/24(木) 兵庫・神戸太陽と虎
2/26(土) 岡山・岡山IMAGE
2/27(日) 山口・RISING HALL
and more..

Dizzy Sunfist プロフィール

ディジー サンフィスト:大阪生まれ、ハイスタ育ち。1990年にあやぺたといやまは大阪に、moAiは広島にて誕生。09年にあやぺたといやまが高校生時代に結成し、12年にmoAiが新メンバーとして加入。13年9月に初の全国流通となる1stミニアルバム『FIST BUMP』をリリース。14年7月にリリースした2ndミニアルバム『SUPER DELICIOUS』がオリコンインディーズチャート5位を獲得し、16年3月に待望の1stフルアルバム『Dizzy Beats』を発表すると47都道府県を回る大規模ツアー敢行。19年3月にはバンド結成10周年を記念して大阪・なんばHATCHと東京・新木場Studio Coastにてワンマン公演を実施。21年10月15日のSHIBUYA CLUB QUATTROにて、いやま卒業。22年4月29日のZepp Osaka Bayside公演にてメイ子が加入し、同年5月にミニアルバム『PUNK ROCK PRINCESS』をリリース。Dizzy Sunfist オフィシャルHP

「So Beautiful」MV

「Never Again (Album Ver.)」MV

「Andy」MV

『DIZZYLAND -To Infinity & Beyond-』
初回特典DVD/Blu-ray 映像
Official Teaser

『DIZZYLAND -To Infinity & Beyond-』
全曲試聴ティザー

OKMusic編集部

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