崎山つばさ・立石俊樹らが歩む、本番
までの軌跡~音楽劇『キセキ -あの日
のソビト-』公開稽古レポート

2021年10月22日(金)より東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA、11月11日(木)より大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて上演される、音楽劇『キセキ -あの日のソビト-』。開幕を目前に控え、オンライン配信による公開稽古が行われた。
2017年に公開された映画「キセキ -あの日のソビト-」を、吉谷晃太朗による脚本・演出で舞台化。メンバー全員が歯科医師免許を持ち、医療との両立のため顔を伏せて活動している人気ボーカルグループ・GReeeeNのエピソードを元に描かれる。

取材日に公開されたのは、通し稽古。二階建ての立体的なステージに、バンドメンバーが待機している。“音楽劇”と冠している通り、生演奏によるサウンドに加え、劇中歌の生歌唱にもぜひ期待したい。

GReeeeNのプロデューサーとなるJIN(崎山つばさ)とリーダー・HIDE(立石俊樹)、メンバーのnavi(太田将熙)や92(岸本勇太)、SOH(里中将道)らそれぞれの人生にスポットが当てられるストーリー。JINとHIDEの母親・珠美(遠山景織子)、音楽活動に反対する厳格な外科医の父・誠一(羽場裕一)との家族にまつわるエピソード、心臓病を患う少女・結衣(朝倉ふゆな)の物語も交錯していく。
歯科大生となった4人が集まるシーンでは、舞台袖にあたる場所から崎山が静かに見守っている姿も。プロデューサーとしてJINが加わり、やがてGReeeeNとして形成されていくドラマティックさは、すでに臨場感であふれている。
俳優自身による歌唱シーンも多彩で盛りだくさん。音楽を楽しむ弾けるような笑顔、人生に迷う苦悩の表情が、マスク越しからもありありと伝わってくる。全身全霊をかけた芝居と歌、画面の向こう側から伝わってくる熱量の高さを、劇場で体感してみたくなった。

稽古終了後には崎山、立石、太田、岸本、里中による座談会が開かれた。
ーーGReeeeNの好きな楽曲は?
崎山:せーので言ってみる? 揃ったらすごくない?
全員:せーの!(異なる曲名が挙がる)
崎山:バラバラじゃん(笑)。
岸本:『遥か』は、上京するときに新幹線の中で聞いてました。エモエモです!
里中:前みんなにも言ったことけど、卒業式のとき、グラウンドのベンチで座ってたら『遥か』がたまたま流れてきて。祝ってもらってるみたいで、泣きそうになった。
立石:僕は『キセキ』です。通学中、送り迎えしてもらう車の中でずっとPVを見まくってました。学生生活の心と自分が重なってましたね。
崎山:僕は『歩み』。前奏のヴァイオリンがめちゃくちゃ好きで、そこだけずっと聞いてたこともある。
立石:たしかに、GReeeeNさんの曲としては珍しい雰囲気ですもんね。
崎山:ジャケットも好き。「行くぞ!」って感じの靴裏がめっちゃ印象的なんだよね。
太田:僕はガラケー時代に『愛唄』をダウンロードして聞いてました。
崎山:『愛唄』のMVもいいよね。
立石:いいですよね! あの、ガラス越しに隔たれてるシーンの。
崎山:なんか、今の時代を予見してるみたいなんだよね。
太田:そうなんです。稽古を通して『キセキ』も大好きになりました。
ーー稽古中の印象的なエピソードを教えてください。
岸本:いっぱいあるなー!
立石:毎日笑ってますね。
太田:JINさんどうですか? プロデューサー目線で見ると?
崎山:4人がすごく楽しそうで嬉しいし、同時に寂しい気持ちもある。4人でコンビニとか行ってるじゃん? 僕、あんまり誘われてない……。
立石:いやいや!
太田:誘いましたよ!
崎山:(笑)。そういうの、いいなって。稽古場を明るくしてくれるのはGReeeeNだから。
岸本:だって、めっちゃ仲いいもんね。
太田:昨日も深夜、グループLINEが動いていて。くだらない話をしてるだけなんですけど、きっとGReeeeNさんたちも学生時代に経験しているはず。関係値を作れていて、稽古にも自然と出てくるようになっています。
崎山:4人のシーンでアドリブしてるところあるでしょ? そういうところもいいんだよね。
太田:終盤のJINさんのシーンもすごく刺さりますよね。つばさくんが、僕たちのプロデューサーのような思いで言ってくれているのが伝わってきてグッと来ます。
岸本:いいよね。好き。
崎山:やめろ、やりづらくなるだろ(笑)。
太田:あのシーンへしっかり持っていくために、僕らがGReeeeNとして楽しそうにしている部分はたくさん見せていきたいですよね。
里中:まじでめっちゃ仲いいと思う。一般的に「うちら仲良いよね!」っていう雰囲気とは違う。そんなもんじゃない。
崎山:別件で稽古にいないと焦らされるもんね?
里中:そう! 稽古にいないと「演出全部変わったから」ってグループLINEに送られてくるんです。焦って確認したら、全然変わってなかった(笑)。
太田:揃って歌稽古の時間がなかなか取れないときは、勇太くんが「今空いてるからやっちゃおうか!」って声かけてくれて。
里中:自主的に4人でこの部屋に集まったんだよね。
太田:「今のハモリ、こっちのほうがよくない?」なんて言い合ったときはGReeeeNっぽかったですね。
立石:あのときに生まれたシーンもあります。
ーー開幕に向けて、意気込みをお願いします。
里中:もうちょっと、待ってください! 時間が欲しい(笑)。
立石:(笑)。頑張って間に合わせます!
太田:仲の良い男の子たちの日常生活を垣間見ながらも、音楽と歯科医の両立で苦悩していたGReeeeNさんの葛藤する一面が見えるはず。GReeeeNさんのファンの方にも、音楽を知っているけど本人たちをまだ知らない方にも楽しんでいただけたら。
岸本:いろんなことを挑戦しています。頑張って突き進む姿を見て「明日から頑張ろうかな」って思ってもらえるように、僕たちも楽しみたいと思います。
立石:いよいよ稽古も終盤になってきました。この作品が決まった時の最初の嬉しさ、大好きでたくさんお世話になった楽曲たち、物語を背負えるんだという気持ちを再確認して、ラストまで過ごしていきたい。改めて、GReeeeNが出来上がった軌跡も含め、奇跡的なものを感じてもらいたいです。
崎山:そうですね。9人で野球をやるっていう舞台なので……。
里中:いやいやいや!
太田:それは『ROOKIES』です!
崎山:(笑)。出演者の“声”を聴いて、僕らの作る“道”に皆さんを導いて。舞台として“キセキ”が起きればいいなと思っています。
終始なごやかで、笑い声の絶えない時間。5人が織りなす空気には、すでに絶対的な信頼感が宿っている。どんな風に舞台上で輝きに変えてくれるのか、ますます楽しみになった。
取材・文=潮田茗

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