Kバレエカンパニー『シンデレラ』東
京公演がまもなく開幕 10/8(金)に
はライブ配信も

Kバレエカンパニーの『シンデレラ』が、東京公演に先駆けて2021年10月2日(土)・3日(日)、札幌文化芸術劇場hitaruで上演された。東京公演は10月7日(木)~10月10日(日)Bunkamura オーチャードホールにて上演。8日(金)にはオンラインライブ配信も予定されている(13:00回/アーカイブ配信あり/出演:シンデレラ 成田紗弥、王子 栗山 廉)。札幌公演のオフィシャルレポートならびに舞台写真が到着した。

芸術監督・熊川哲也の故郷でありながら札幌でのカンパニーの公演は8年ぶり。9月末に緊急事態宣言も明けたとあって、会場は着飾ったファンらで連日ほぼ満席に。その熱気と期待を裏切らぬ、幸福感に満ちた舞台となった。
Daiwa House PRESENTS Kバレエ カンパニー Autumn Tour 2021 『シンデレラ』  (c)Izumi Sakurai
同作は2012年に熊川の演出・振付で初演。光をまとったようなシンデレラの衣裳、輝く銀の馬車、豪華な城などため息の連続で、魔法が解ける残酷な瞬間には、手に汗握る。だがそれ以上に、「苦しくても善い行いをしていれば、いつか幸せが訪れる」という物語そのものが、コロナ禍ゆえに心に染みた。義母(ルーク・ヘイドンが名演)ら悪役たちも愛すべき存在で、一点の曇りもないハッピーエンドにホッとする。
Daiwa House PRESENTS Kバレエ カンパニー Autumn Tour 2021 『シンデレラ』  (c)Izumi Sakurai
Daiwa House PRESENTS Kバレエ カンパニー Autumn Tour 2021 『シンデレラ』  (c)Izumi Sakurai
Daiwa House PRESENTS Kバレエ カンパニー Autumn Tour 2021 『シンデレラ』  (c)Izumi Sakurai
2日(土)のシンデレラは日髙世菜、王子は髙橋裕哉。終演後、舞台上で熊川から髙橋のプリンシパル昇格が告げられるなど、うれしい驚きがあった。3日(日)は成田紗弥と札幌出身の栗山廉。けなげな少女と絵本から抜け出たような王子に引き込まれた。両日とも、歓声は無い代わりに、万雷の拍手がしばしやまなかった。
札幌公演の熱気そのままに、今週からは東京・渋谷に凱旋し、全7公演が予定されている。
文=北海道新聞文化部長 赤木国香

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