【ライブレポート】=LOVEの世界へ誘い、魅了した4周年記念ライブをレポート!

【ライブレポート】=LOVEの世界へ誘い、魅了した4周年記念ライブをレポート!

【ライブレポート】=LOVEの世界へ誘
い、魅了した4周年記念ライブをレポ
ート!

パーティはこれから。ようこそ我が城へ

2017年9月に『=LOVE』でデビュー以来、恒例となった周年コンサート。今年は昼夜2公演、新型コロナウイルスの感染拡大対策を徹底した中で行われたオフラインライブに加え、オンライン生配信も実施する形で行われた。
本編はまず、招待状を手にした髙松瞳(以下、髙松)が「=LOVE 4th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT」へと向かうオープニング映像からスタート。
映像の中で、集まったメンバーたちは次々とどこかへと落ちていく。その先に現れたのはまるでワンダーランドのような世界だった。
そして流れるゴシッククラシカルなサウンド。ライブ幕開けの曲となる『祝祭』のイントロだ。
最新シングル『ウィークエンドシトロン』に収録されたこの曲は大場花菜(以下、大場)と野口衣織(以下、野口)がセンターを務め、怠惰さや狂気さえも漂わせる幻想的なナンバー。
MVで披露された世界観そのままに執事姿の大場と野口を中心とする妖しくも美しい輪舞を繰り広げるパフォーマンスは、大輪のバラが咲き誇るステージと相まって、「パーティーはこれから」という歌詞とともに見るものを現実の世界から引き剥がし、一気にイコラブ祝祭の世界へと惹き込んでいく。
祝祭 歌詞 「=LOVE」
https://utaten.com/lyric/ac21072908

曲終わりのブレイクで雷鳴に打たれ次々と倒れていくメンバーたち。モニターに白と黒がリンクするメンバーの姿が映し出される中、はじまった2曲目は『CAMEO』。
本当の自分を隠し、可愛い女の子を演じる女の子の裏側を描いた、『祝祭』とはまた違う意味で妖しくクールなナンバーだ。
夜の闇に現れたゾンビ姿のダンサーたちを従え、射抜くような視線とシニカルな笑みをたたえ歌うメンバーたち。リスキーな狂気をはらんだまま宴は続いていく。
3曲目は人に合わせず生きろと叫び「媚びる気ないよ」と歌う『いらない ツインテール』。
紙吹雪が舞い散り、大きな旗が振られるステージで「ついてこいよ!」と齊藤なぎさ(以下、なぎさ)が叫び、「ねぇ!ちゃんとペンライト振ってよー!(野口)」、「そんなんじゃ、しょぼいんだよ!(諸橋沙夏/以下、諸橋)」、「まだまだ全然足んねえぞ!(佐々木舞香/以下、佐々木)」と拳を突き上げ煽る。
強めな言葉が並ぶこのハードでカッコいいロックナンバーで会場のボルテージはさらにヒートアップしていく。
可愛さと可憐さ。イコラブちゃん全開!
『いらない ツインテール』から間をおかず突入した次曲『しゅきぴ』で空気は一変。可愛くポップなナンバーとともに花道へと躍り出て「We are “Sweetie pie”♡ イコラブちゃんです」と笑顔とハートを振りまく。
そして続く『僕らの制服クリスマス』ではお馴染みの「グレンチェックのマフラー」を巻き、大好きな人への愛と幸せを素直に語る男性目線の曲を可憐に爽やかに歌い上げる。
しゅきぴ 歌詞 「=LOVE」
https://utaten.com/lyric/un20112609

そのメンバーたちの姿はまさに“ザ・アイドル”そのものだ。冒頭3曲の流れを見た後で聴くとその笑顔に若干の疑いじみた棘を感じてしまうが、彼女たちのはちきれんばかりの笑顔とパフォーマンスを見ていると、そんな穿った考えはどこかに吹き飛んでしまう。
イコラブの笑顔は、それほどの破壊力と魅力を持っている。
青春ポップなメロディで「愛が勝つ夢が勝つんだ」と歌う軽やかなメッセージソング『アイカツハッピーエンド』から、メンバーそれぞれの挨拶代わりのリレー・ソロパフォーマンスを挟み、別れた相手へ「幸せにはならないで」と語るちょっと重ため切ない失恋ラブソング『ズルいよ ズルいね』へ。訴えかけるような切ない表情に惹き込まれる。
赤い月のもとで警告無用のガッツリ重い破滅の愛を歌ったハードでヘビーなナンバー『手遅れcaution』では会場全体をも紅く染め、別れた相手への複雑な思いを綴る大人色のナンバー『記憶のどこかで』ではパワフルなダンスブレイクで魅せた。
愛らしさ全開の曲から切なさセクシーさ狂気を秘めた曲まで、目まぐるしく変わる展開の中、メンバーたちの表現もステージもその度に表情を変えていく。楽曲の多彩さはもちろんだが、何よりもそれをしっかり受け止めてパフォーマンスするメンバーたちの表現の幅広さに驚かされる。
艶やかにキュートに愛情マシマシで♡
間にブレイクを挟みながらも9曲を一気に駆け抜けたあとは、ここで初めてのMCへ。先日、待望の初出演を果たした“ミュージックステーション”の話などで盛り上がりつつVTRへと移っていく。
映像では4周年ライブへの想いを野口や齋藤樹愛羅(以下、樹愛羅)が語り、箱に入れられた“運命が書かれた紙”をもとにトークを展開。
“画家(大場)”、“ディーバ(諸橋)”と続いた後、音嶋莉沙(以下、音嶋)が“女優”を引いたところで映像は終了。スポットライトに照らされた花道に一人、音嶋が現れる。
花道を歩きながら髪を下ろし、ぺったんこ靴から3cmヒールに履き替え、衣装を着替え、真っ赤なリップをまとう。
NYのシアターのような背景のステージには撮影隊やディレクターズチェア。「音嶋さん、入られます!」からの「アクション!」の掛け声で始まったのは、キュートで初々しい恋を歌う『cinema』。音嶋の初センター曲だ。
“Mステ”でも披露した華やかなシフォンのイエロードレスに全員が身を包み披露する次の曲は、『cinema』からさらにキュン度の増した『Want you!Want you!』。=LOVEがあふれた軽快なメロディに乗せ、世界の言葉で大きなハートとともに愛を放った。
ステージではそのままアイドル全開キュートで爽やか、青春ポップな楽曲が続いていく。
初恋相手への接し方にとまどう男の子の心情を綴った『「部活中に目が合うなって思ってたんだ」』の曲中では音嶋の誘導により客席に大きなウェーブを巻き起こし、元HKT48IZ*ONEの宮脇咲良とHKT48の村重杏奈が共同で作詞を手がけた『ズッ友案件』では、大切な仲間たちとの楽しくも強い絆を笑顔全開でパフォーマンス。
フワちゃんがラップ詞を作詞したことでも話題となった最新シングルの表題曲『ウィークエンドシトロン』では「甘さ たっぷり(わがまま ちょっと)」な愛で会場中にイコラブの魔法をかける。
そういえばこの曲の取材をさせてもらったときに、“歌詞にもあるように、私たちもたっぷり愛情マシマシでパフォーマンスしていけたら“と野口が語っていたが、その言葉通り愛情も可愛さもマシマシな彼女たちの想いは、会場にいた者はもちろん、配信でみているファンの元までもきっと届いたことだろう。
ウィークエンドシトロン 歌詞 「=LOVE」
https://utaten.com/lyric/qk21080051
夢見た“大きなステージ”でイコラブも花も踊り出す!
軽やかな曲が続く後半戦は本編ラストに向け次第に盛り上がりも大きくなり、続く15曲目『Oh!Darling』では、花道そして後方のサブステージまでメンバーが移動。タオルを振り回しながら客席を煽るメンバーに、ファンもペンライトを振って応える。
弾ける笑顔で「世界一のラブしちゃいましょう」と歌いかける彼女たちに見ている全員がうなずき、続く『「君と私の歌」』では「大きいステージに 連れて行ってね」の言葉通り、=LOVEをここまで連れてきてくれたファンに投げた愛と感謝をファンが全力で受け止める。
17曲目『探せ ダイヤモンドリリー』では大好きな人と離れなくてはいけない寂しさを切なくも軽やかに歌い上げながら、陽の光を受けて輝くダイヤモンドリリーのようにライトとファンからの心の声援を受けたメンバーたちがよりいっそうキラキラと輝き、本編ラスト前の『青春”サブリミナル”』では「君がいい」とまっすぐな恋心を投げる。
そこにあったのは、メンバーとファンが創り上げるただただハッピーなだけの空間。熱気と会場中に満ちる幸せな空気に、思わずステージの花たちも踊り出したほどだ。
曲が終わり本編2回目のMCでリーダーの山本杏奈(以下、山本)が語ったのはこの4年間への想いと苦悩、そしてファンへの感謝。いろいろなことがあったけれど諦めずに駆け抜け乗り越えた今は、その時のことを“笑っちゃえるくらい昔”に感じることができる、と山本。誰よりも苦悩し誰よりも涙したであろうメンバー思いの彼女だからこそ響く言葉でもある。
そんな中、モニターに映し出されたのは「特報! 10th Single 12月15日発売」の文字。しんみりした空気に包まれていた会場の空気が一転、ファンの暖かい拍手に満ちていく。
そんな幸せな雰囲気のままライブは本編ラストの曲『夏祭り恋慕う』に突入していく。
『夏祭り恋慕う』は最新シングル『ウィークエンドシトロン』のカップリング曲で、佐々木がセンターを務める初々しい恋愛ソング。
モニターにメンバーそれぞれの浴衣ショットが映し出され、佐々木と野口が唇を重ねる振りで互いに笑い合い、花火のように舞い降る紙吹雪の中、音嶋が“莉沙ウォーク”の感想を語り、髙松の「5年目もよろしくお願いしまーす!」の声とともに本編は幕を閉じた。
夏祭り恋慕う 歌詞 「=LOVE」
https://utaten.com/lyric/ac21072907
“毎日が楽しいし幸せだし、これからもずっとみなさんとそんな生活を過ごしたい”
手拍子でのアンコールに応え、4周年記念Tシャツとデニムに着替えたメンバーを迎えて奏でられた一曲目はメンバーたち自身も“大切な曲”という『866』。
結成から2周年記念コンサート当日までの日数をタイトルに据え、同公演のために書き下ろし初披露された曲だ。
思い出の場面がモニターに映し出される中、結成からの彼女たちの道のりや絆を描いた曲でもあるこのナンバーを、ステージの大輪の花を手にしたメンバーたちが想いを込めて歌い上げる。
曲が終わり、4年間の想いがメンバー一人ひとりから語られていく。歩んできた道のり、苦悩した日々に思いを馳せる者、メンバーやファンへの想いを伝える者、力強く5年目の決意を伝える者、支え支えられてきた仲間たちへの感謝を綴る者。2周年コンサート後に休養に入り、昨年の周年公演で復帰した髙松は、“毎日が楽しいし幸せだし、これからもずっとみなさんとそんな生活を過ごしたい”と5年目の=LOVEへの変わらぬ応援をファンに呼びかけた。
続いての『桜の咲く音がした』は記念すべき1stアルバム一曲目の歌曲(『Overture』を含めトラック的に厳密にいうと2曲目となる)。
メインステージから花道、サブステージまで、桜色に染まる会場いっぱいに散らばったメンバーたちが語りかけ好きを咲かせたあとは、それぞれがフリーに動きながらデビューシングルのカップリングであり、文字通りスタートの決意と想いを示した曲『スタート!』を披露。
思い思いにファンに手を振り笑顔で応えながら曲終盤ではメインステージに集まり、全員での円陣で締めた。
ライブのオーラス曲はグループの大切なデビューシングルの表題曲であり、グループの名を冠した『=LOVE』。野口の“イコラブのことが、大好きー♡”の言葉そのままに互いに笑顔を交わし、幸せな雰囲気のままライブは幕を下ろした。
全23曲、公演時間2時間半。薔薇が咲き誇る華やかなステージでときに妖しく、ときにクールに、ときにセクシーに、そして全編に可愛さと爽やかさを織り込みつつパフォーマンスした=LOVEのメンバーたち。
全席着席、声出し禁止という規制の中にあって、ペンライトを振りつつ応えるファンにまたメンバーも全力で応え、制限があろうとも以前と何も変わらないイコラブとファンの絆が感じられたライブともなった。
オープニングで誘われ迷い込んだ不思議な世界からの離脱を表す演出は見られなかったように思うが、それはつまりこれからも=LOVEの物語が続いていくということへの示唆なのかもしれない。さまざまな出来事を経て5年目を迎え、まだまだ進化していくであろう=LOVEをファンとともにこれからも見守っていきたい。
セットリスト
=LOVE 4th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT
9/20(日・祝) @幕張メッセ イベントホール
  
1. 祝祭   
2. CAMEO
3. いらない ツインテール
4. しゅきぴ
5. 僕らの制服クリスマス
6. アイカツハッピーエンド
7. ズルいよ ズルいね
8. 手遅れcaution
9. 記憶のどこかで
MC(1)
10. cinema
11. Want you ! Want you !
12. 「部活中に目が合うなって思ってたんだ」
13. ズッ友案件
14. ウィークエンドシトロン
15. Oh!Darling
16. 「君と私の歌」
17. 探せ ダイヤモンドリリー
18. 青春"サブリミナル"
MC(2)
19. 夏祭り恋慕う
EN1.866
MC(3)
EN2.桜の咲く音がした
EN3.スタート!
MC(4)
EN4.=LOVE
このライブの様子はdTVにて9月28日23:59まで見逃し配信中。

TEXT 川畑貴美代(マイリブズ)

UtaTen

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