シライシ紗トリ

シライシ紗トリ

【シライシ紗トリ インタビュー】
何の制約もなく、
やりたいことができる
唯一のアーティストが自分

ORANGE RANGE、岡崎体育、乃木坂46など、数多くのアーティストの作詞、作曲、編曲、プロデュースを手がけるシライシ紗トリがソロアーティストとして「GENTLE SMILE」と「BIRD」を配信リリースする。現代のヒットメーカーがハートウォーミングなアコースティックサウンドの2曲に込めた想いとは?

コロナ禍で時間ができたんだから、
ここから自分のこともやってみよう

8年振りにご自身の名義で楽曲をリリースしようと考えたのは、どんなきっかけからだったのですか?

特にこれと言ったきっかけがあったわけではないんですよね。いろいろなアーティストに曲を提供している中で、自分でやったほうがいいんだろうなという楽曲が溜まっていって、どこかのタイミングでリリースしたいと思っていたら8年くらい経ってしまったという。そしたらコロナ禍になって、仕事がちょっと落ち着いたりもして、いい機会と言ったら変なんですけど、せっかく時間ができたことを前向きにとらえて、ここから自分のこともやってみようと思ったんです。YouTubeをはじめ、誰もがひとりひとつずつ自分のコンテンツを持っているような時代じゃないですか。僕も必要だなって思ってはいたんですよね。

自分でやったほうがいいと思う楽曲が溜まったということは、普段の曲作りは、この曲は誰のためにとか、自分のソロのためとかは考えずに、ただ純粋に作っているということなのですか?

わりと多いと思います。時間があれば作っているんで、絶え間なく曲を作っているんですよね。そういう中からコンペに出してみることもあるし、オーダーを受けてゼロから書き下ろすこともあるし、いろいろな作り方があるんですけど、今回の楽曲は自分でリリースしないとな…というタイミングではありましたね。

そんなたくさんあるストックの中から「GENTLE SMILE」と「BIRD」を選んだのはなぜですか? 「GENTLE SMILE」は05年にリリースしたソロアルバム『Happydom』の収録曲のリアレンジバージョンですし。

『Happydome』は16年前なので、自分でもどんな意識だったか忘れているところがあるから、まずはその心境を思い出すことから始めようと思って「GENTLE SMILE」を選びました。マリエ・ディグビーっていうアメリカのポップスシンガーが09年にリリースした『Second Home』という全曲J-POPのカバーアルバムをプロデュースした時に、「GENTLE SMILE」もカバーしてくれたんですよ。そのおかげでYouTubeでカバーしてくれる子を見つけたりして。だったら、自分でもやってみようかなと。『Happydom』の時は弾き語りだったからリアレンジもしてみたかったんです。「BIRD」ももともとあった曲ですね。

いつ頃作った曲なのですか?

10年ぐらい前ですね。作ってからも気づいたらブラッシュアップしてきました。

この2曲は特に愛着があるということですか?

いやぁ、実はわりと曲に対してそんなに愛着がある人じゃないんですよ(笑)。作っちゃうと、わりとそれですっきりしちゃうんで、なかなかリリースしようってところまで辿り着かなくて。出来上がったら、すぐに次の曲に取りかかっちゃうんで、それはダメだなと自分でも思ったり、周りからも言われたりして。

多くのアーティストを手がけるヒットメーカーのシライシさんがご自身の楽曲をリリースするということで、どんなサウンドなんだろうかと興味を持つリスナーも少なくないと思うのですが、今回の2曲はどちらも音数を厳選したハートウォーミングなアコースティックナンバーで。ある意味、びっくりするリスナーもいるんじゃないかと思うのですが。

そうかもしれないですね。僕が手がける楽曲はわりとイケイケな曲が多いんで(笑)。でも、そういう曲も徐々に出していこうかなと思っているんですよ。

さっき自分のルーツを思い出すことから始めるとおっしゃっていましたが、ルーツはやはりこういうサウンドなのですか?

そうですね。ブルースだったり、ジャズだったりは、やっぱり入っていますね。そういう昔の音楽がもともと身についているとは思います。仕事で手がけるものに関しては、もはやジャンルは何でもありですけど、そういうのは自然と出ちゃうのかな? 『Happydom』はもっとロックステディ寄りでしたけど、それはガキの頃からスティングと彼がやっていたThe Policeが大好きだったからだと思うし。それで『Happydom』を作る時にスティングのバックでやっているミュージシャンたちとやりたいと思って。

なるほど! レイ・パーカー・ジュニアをはじめ、『Happydom』の参加ミュージシャンの豪華な顔ぶれは、そういうことだったのですね。

そうなんですよ。それでニューヨークで作ったんですけど、その時にブルースやジャズのテイストも自分の中にあったことに気づいて、そういうところを整理するというか、まずは新しいことを始める前に吐き出すかという感じですね。在庫整理って言ったら変だけど、表現ができていなかったものを先に出してから新しい曲に取り組もうっていう気持ちがあって、「BIRD」はその橋渡しになるんじゃないかと思います。

では、音数を厳選したアコースティックサウンドはどんなところから?

そもそも僕が作る曲は音数が少ないんですよ。そんなに意識しているわけではないですけど、必要な音さえ入っていればいいという考えなので。

“今の時代に出すのであれば、こういうサウンドだろう”ということではなく?

ええ。今の自分に必要なナチュラルな音がこれだったということですね。
シライシ紗トリ
配信シングル「GENTLE SMILE」
配信シングル「BIRD」

OKMusic編集部

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