すとぷり “すとぷりすなー”の胸に
灯された希望の光ーー自身最大規模の
ツアーも発表した2度目のバーチャル
ライブをレポート

すとろべりーめもりー in バーチャル! Vol.2

2021.8.28
毎日動画投稿、リレー生放送、個人活動とこの夏を全力で盛り上げた、6人組エンターテインメントユニットのすとぷり。8月28日に、全員そろって二度目の挑戦となるバーチャルライブ『すとろべりーめもりー in バーチャル! Vol.2』を全世界同時配信した。
本来であれば、8月21日・22日の2日間、約2年ぶりのメットライフドームでリアルライブ『すとろべりーめもりー Vol.Next!! in メットライフドーム』を開催予定だったが、コロナ禍にあって中止に。ほかにも、ナゴヤドームや東京ドーム、日本武道館など、この1年半、涙をのんで数々の公演を見送ってきた。しかし、いつだってすとぷりすなー(すとぷりファンの呼称)を楽しませる術を考え、行動に移すのがすとぷりである。今回のバーチャルライブでは、新衣装お披露目、嬉しいお知らせまで飛び出して、夏の最後をとことん楽しく、賑やかに彩ってくれた。
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向日葵、金魚、水風船、海……夏を思わせるオープニングムービーがあけると、巨大なお城のセットがそびえるステージで手を振る6人の姿が! 幕開けは、るぅとが作曲に、ななもり。が作詞に携わった「Streamer」だ。VR(バーチャルリアリティ)やAR(拡張現実)のテクノロジーを駆使したバーチャルのライブ空間は圧巻。メンバーの動作や表情を見事に表現した3Dモデルにしろ、メンバーカラーの6色のサイリウムが揺れる客席にしろリアルで、6人の個性が重なる生の歌声は、コロナ禍で<クサクサで憂鬱>な気分を吹き飛ばしてくれる。
すとぷり

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「今日はるぅとくんにラップバトルを仕掛けたいと思います!」と莉犬がラップバトルの先陣を切ったのは、6月に配信した「STAY PROUD」。どうしてもかわいらしさが滲み出てしまうるぅとvs莉犬。息ぴったりすぎるさとみvsころん。余裕たっぷりに挑発し合うななもり。vsジェル。それぞれのバトルを見守るときの4人の姿も見逃せない。
3Dモデルの動きがトリッキーなアクションに対応しきれない弱みを活かして(?)、しばし無言でステージを奔放に動き回ったのち、楽しいMCタイムへ。「Streamer」では緊張気味だったという6人も、「STAY PROUD」をきっかけにすっかり力みが取れたようだ。
ころんの猿キャラいじりをした末に、空気を読まない莉犬以外の5人でモンキーポーズをきめたあとは、夏曲メドレーゾーンへ。ステージ周りに花火が盛大に打ち上がった、夏といえば!な「苺色夏花火」。ジャレ合いながら歌う姿にも高まった「チェキラ☆」。広いステージを右に左に躍動しながら威勢よく歌った「よさこいディスコParty」。ダイナミックなカメラワークが、隣り合ったり、肩を組んだり、微笑み合ったりするメンバーの姿を、しっかりとらえてくれている。すとぷりがいてくれるなら、おうちで過ごす夏も全く悪くない。
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わちゃわちゃとトークを始めたのは、莉犬、ころん、るぅとからなる“信号機組”。視聴者からコメントを寄せてもらいながらコール&レスポンスを楽しめば、ライブ気分がますます盛り上がる。カメラに向かって手を差し伸べる3人それぞれの姿に、胸キュン必至の「咲かせて恋の 1・2・3!」。3rdフルアルバム『Strawberry Prince』に収録、生で歌うのは初めての「じゃむじゃむシグナル」。立体ハートマークが次々ステージに浮かぶ中、6人ではなく3人で歌う新鮮さがあった「スキスキ星人」。仲睦まじい3人の姿は癒しだ。
次のターンは、ななもり。、ジェル、さとみによる“大人組”。コメントが届くまでのラグタイムも考慮するコール&レスポンスから、バーチャル空間にいることを活かした指スマ対決へ。敗者のジェルによる“ひとりすとぷり”は、デフォルメしつつも5人それぞれの特徴を見事にとらえているではないか。一転、「僕らだけのシャングリラ」では急に艶っぽい歌声を響かせる3人。『Strawberry Prince』に収録、ダークな雰囲気に3人の歌声が映える「ドラマチックのアンチ」。<君>への断ち切れない想いが痛くて切ない、愁い色をたたえた「脳内ピエロ」。さすがは大人組である。
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再び全員集合して、事前に告知していた新衣装をどう披露するのかと思えば、莉犬のかけ声でおなじみの制服衣装から瞬く間に変身。ステージにそびえる城に、ブラックプリンス衣装がよく似合う。また、思い思いのポージングをしてお互いにツッコみ続けるスクショタイムには、止めどない遊び心とすとぷりすなーへの愛も満ち満ちていた。
「シンドロームラブ」は、7月に配信したナンバーだ。目まぐるしい曲展開が際立たせる、切れ味鋭すぎる歌に華麗なダンス! 椅子を使ったパフォーマンスでも魅せた「Very」にしても然り、かっこいいにもほどがある。
ななもり。の「せっせっせーのよいよいよい」コールからなだれ込んだのは、“信号機組”と“大人組”に分かれての“花いちもんめ”。順繰り魔法の呪文を唱えると(なぜかジェルだけ呪文が効かないという事件発生→2回目に無事成功)……あにまるのカチューシャをつけた姿に変身。反則級にキュートなアップデートではないか。
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その上で、それぞれにリフトでステージに降り立ち、<生まれ変わったって 離れないから>と歌う「Prince」から、結成5周年という節目を迎えた6月に公開された、すとぷりすなーへの永遠の愛を誓う「プロポーズ」への流れは、心を動かすものだった。すとぷりすなーにとって、6人はずっと輝く<プリンス>だ。
毎日動画投稿やリレー生放送、バーチャルライブに向けての準備、個人活動が重なるなど限界を感じるような忙しさも、すとぷりすなーの応援があったから乗り越えられた、という感謝。今度こそ!と願った有観客ライブがまたもやできなかった、悔しさや切なさ。バーチャルライブでよりいっそうつのった、すとぷりすなーに直接会いたい気持ち。待ってくれている人のためなら何度でも力強く立ち上がる6人の言葉もまた、すとぷりすなーの胸に深く刻まれたことだろう。
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そして。2022年に、すとぷり史上最大規模となるライブツアーを関東・関西・東海・九州にて開催することを発表。先の読めない情勢でも、6人は決断を下した。会いたいと思うみんなが、希望の光を胸に灯せるように。
全員でタイトルコールをしたラストナンバーは、すとぷり初のオリジナル曲「Strawberry Prince Forever」だ。大きく腕を振りながら歌い、「ありがとう」「大好き」「愛してるよ」「これからもすとぷりは止まらないぜ!」と、画面の前にいるひとりひとりに笑顔で呼びかけた6人。なかなか気の晴れない夏の終わりに、ひとときの幸せをもたらしてくれた王子たちである。
先のことは、わからないけれど。すとぷりは、いつだってすとぷりすなーと共にある。2022年、無事にツアーが開催されることを願って、続報を待とう。

文=杉江優花

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