読売テレビ 門上「イベント・テレビ・ネットが連動した音楽コンテンツを作りたい」[しゅかしゅんYUNA Urock! 第109回 2021年8月特別企画part4]

読売テレビ 門上「イベント・テレビ・ネットが連動した音楽コンテンツを作りたい」[しゅかしゅんYUNA Urock! 第109回 2021年8月特別企画part4]

読売テレビ 門上「イベント・テレビ
・ネットが連動した音楽コンテンツを
作りたい」[しゅかしゅんYUNA Urock
! 第109回 2021年8月特別企画part4
]

大阪☆春夏秋冬のYUNA(ユウナ)です。

Urock!109回目になりました。
今月は『フェス』というテーマを掲げ、イベント制作やフェス開催に携わってきた方々にインタビューするという対談企画をお届けしてきました。
未だイベント中止のニュースが続き、本当に苦しい状況かと思います。
しかし、音楽が持つ力をバネになんとか支え合い、音楽ファンを始めとした大変な世の中を乗り越えているみなさんにはきっとエンタメから伝えられているものが沢山あるはずです。
イベントに足を運びにくくなってしまったからこそ立ち上がり、‟テレビやネットを通して発信したい”そして‟未来のイベントや音楽コンテンツに繋げていきたい”と声をあげている方にお話を聞きたいと思い、今回はこんな方にお話をお聞きしました。
大阪☆春夏秋冬も出演させていただいた『御社のMVつくります』という番組を企画された読売テレビの 門上由佳(かどかみ ゆか)さんです!
※濃厚接触者の認定により自宅待機期間であるため、リモートでの取材になります(8月16日時点)。
YUNA:8月の対談企画、最終週は門上さんにお話伺いたいと思います。よろしくお願いします!
門上:よろしくお願いします!
YUNA:まずは簡単にプロフィールをお聞きしてもよろしいでしょうか?
門上:読売テレビ入社9年目、30歳になります門上由佳です。音楽番組や音楽コンテンツを作りたくて、2013年に読売テレビに入社して、制作局でディレクターとしてバラエティ番組や音楽番組に携わってきました。
いろんな特番や企画もさせてもらった中で、‟イベントやネットなどを巻き込んでいった方が音楽コンテンツを作りやすいんじゃないかな?”と思って、去年の7月に新しくできた‟ビジネスプロデュース局”に異動しました。イベントビジネスセンターでプロデューサーをしています。
YUNA:音楽に関わりたいと思い始めたのはいつ頃からだったんですか?
門上:音楽の仕事というかエンタメの仕事をしたいっていうのは学生時代からずっと思っていました。幼稚園の頃から音楽が好きで、ピアニストになりたいっていう夢を書いたり、劇団四季が好きだったり、中学からバンドを始めたり、音楽がずっと生活の中にあったので音楽やエンタメに関わる仕事がしたいなあって、漠然と思ってたんです。
YUNA:卒業されてからはすぐに読売テレビさんに行かれたんですか?
門上:そうです。大学生の時からテレビ局に行きたいなあとは思っていて。大学時代に軽音サークルに入ってたんですけど、そこにいた人たちが既にプロの方の作曲をしてたり、レコード会社に就職したことがあったり、先輩にはEGO-WRAPPIN'さんとかモーモールルギャバンさんがいたと伝え聞くサークルなんです。
「レーベルに行かないの?」「音楽系の方に進まないの?」ってよく言われてたんですけど、その方々って音楽を掘る力が凄かったんですよ。それと自分を比べた時に私は掘るっていうよりも、こういう文化があるっていうことを知って多くの人にこういう文化がありますよっていうのを届ける役目をしたいなと思って、そうなると無料で観れるテレビがいいかなあと思ったんです。
YUNA:今でも実感しますけど、テレビの伝播力ってやっぱりすごいですもんね。読売テレビに入ってからは、割とすぐに制作や企画に携わる事はできるものなんですか?
門上:最初は本当に下積みからですね。制作局に行きたいですっていうのをアピールしまくって、ADからスタート。企画できたりするまでは修行期間が結構長かったので・・・。
YUNA:その修行期間にはどんなことを?
門上:もう本当に怒られまくって、恥をいっぱい掻きました。作業で言うと、許可取りとか下準備に関わること全てなんですけど、段取りを考えて準備していく仕事なので地味な作業が続くんですよ。でもそれがないと当日良い形で迎えられないから、何か抜けてたりするとめちゃくちゃ怒られたりします。
過去にはブラックマヨネーズさんの『マヨなか笑人』っていう深夜のバラエティ番組で、進行を仕切るフロアディレクターをやっていた事もあって。学生時代は仕切ったりするのが得意だと思ってたんですけど、やっぱりプロのテレビの世界って本当に仕切るのが難しかったです。
先の事を全部読んでいないと無理なので、上司とか先輩に「お前が仕切らないと誰が仕切るねん!」「お前それいらんねん。次いけー!」とかみんなの前でいっぱい怒られて、恥ずかしいと思いながらも、それのおかげで場を作っていく事を学んでこれました。
YUNA:実際に体験できるのって大きいですし、いくらイメージしてたとしても、現場に行かないと周りの状況を把握したりタイムスケジュールを管理してっていうのがわからないですもんね。
門上:そうですそうです。「当日は準備通りに、段取りをどれだけ正確にできるかが命や」っていうのを叩き込まれてきました。いっぱい泣いたりしたけど鍛えてもらったな〜って。
他にも『ベストヒット歌謡祭』とかもやってたんですけど、2時間の生放送の時がいちばんそれを感じましたね。沢山準備して当日は運んでいくだけ。生放送が始まる時にドーンッ!って音が鳴って始まる瞬間は毎年泣きます。
YUNA:テレビと音楽業界で、段取りに置いての違いは感じますか?
門上:音楽イベントの仕込み方っていうのは今勉強中なんですけど、イベンターさんたちの仕事を見てるとまた別の細やかさがあって、つまるところは同じような汗のかき方をしてるんじゃないかなあと思います。
YUNA:ディレクターになった立ち位置でも許可取りの段階から全て自分で?
門上:しますします。ディレクターの時にも大変だったことが色々あって。しゅかしゅんさんも出ていただいた『御社のMVつくります』っていう番組は、自分で企画書を出してエントリーをして、いろんな人にプレゼンして、企画選考に通ったからできた番組なんですけど、それが通った時に、「好きにやっていいよ。自由にやっていい。」って言われたんです。
ずっと素敵やと思ってた‟あっこゴリラ”さんと、『日経WOMAN』さんと一緒に、番組を作らせてもらったんですけど、自分が1つ1つ決めていく中で、決断をしていくのが難しくて。
「こんな番組出やんかったらよかった」って思われたらダメじゃないですか。「やってよかった」って思ってもらえる場を作らないといけない中で、どれだけいいものを作れるかっていうその責任が全て自分にのっかかってくるので、楽しいけどめちゃくちゃ大変でした。
YUNA:選択肢を誰かに預けるとかじゃなくて、自分の中で選んでいくっていう難しさはありますよね。でもその素敵やと思ってるアーティストと企業をコラボさせて1回目の放送が終わった時の達成感はどうでしたか?
門上:めちゃくちゃ嬉しかったです。数年前からあっこゴリラさんのライブを観に行ってたんですけど、丁度仕事で悩んでる時に、ライブで発信されてる‟性別とか年齢とかそういう呪縛から解き放たれたい、解き放つ”っていうメッセージに凄く背中を押されたんです。
テレビ局に女性が少なくてしんどい時代があって。あっこゴリラさんが発信されてるメッセージを同じように悩んでる人とか固定概念に縛られてる人たちに向けて、「そうじゃなくていいんだよ、もっと自由に自分をリスペクトしてやればいいんだよ。」っていうのを、メディアを通じて発信していかないといけないんじゃないかな? ってずっと思ってたんです。
その時に、「時間かかるかもしれないけど何か一緒にやりたいです。」と声をかけていて。『日経WOMAN』さんにも凄く背中を押されて、自分がADの時に‟ディレクターなれんのかな!?”とか‟向いてないんじゃないかな?でも、やりたくて来てるのに諦めたらあかんよな”って悩んでる時に、ロールモデルがいなかったから、『日経WOMAN』を読んで、‟あっ、この人こうやって乗り越えて来たんや〜”って思って支えられていました。
だからそうやって、勇気をくれてた人たちを掛け合わすっていうことでご一緒できたのは嬉しかったです。それに、企画が実現した時にはあっこゴリラさんが「諦めずに何度もトライしてくれて、頑張ってくれてありがとう。」って言ってくれて。
YUNA:うわあ・・・それはめちゃくちゃ嬉しいですし、この上ないやりがいですね。そういう想いでやられた上にテレビっていう媒体を通すと、アーティストのファンだとか、雑誌の読者だけじゃなくて、きっとそれ以外の方にも届いてるかと思います。
どれだけライブをし続けても1回テレビで取り上げられるだけで、反響ってすごいですしそれは何度も実感させてもらいました。
門上:うわ〜嬉しいです。
YUNA:大阪☆春夏秋冬も、読売テレビさんには本当にお世話になっています。それに、毎回の収録現場が本当に楽しくて。優しい方達ばかりですし、『御社のMVつくります』で撮影してる時もずっと楽しかったです。
ただそれだけじゃなくて、MVの中でジャンプするワンシーンを20テイクくらい撮影したんですけど、ディレクターさんとカメラマンさんがこだわりを持たれていて、「これでいいか。」じゃなくて、そこで妥協無しに熱い思いを持ってくださったってたのは凄く嬉しかったですね。
門上:え〜、そうなんですね。その時にはもう私は違う部署に行ってしまってたので、しゅかしゅんさんたちがやる時は信頼できる後輩にバトンタッチしたんですよ。「僕やりたいです。」って言ってくれた音楽が大好きな後輩ディレクターがいて。
カメラマンさんも、音楽が好きで1回目のオンエアを観て「僕、あれやりたいです。」って連絡をくれた方がやってくれました。音楽大好きな人たちがやってくれてるから、愛情が込もりますよね。
YUNA:そのカメラマンさん実は、去年私たちがワンマンをした時にもカメラを回してくださってた方で、再会できて嬉しかったです。この『御社のMVつくります』の前後くらいの時期にClubhouseが流行ってたじゃないですか? その時に門上さんがいろんなところで話されてるのを実は聴いてました(笑) !
門上さんのプロフィールに飛んだら『御社のMVつくります』って書いてあったんで、‟もしかしたら今度お会いできるかも!?”と思って撮影当日、ディレクターさんに「今日って門上さんいらっしゃいますか?」って聞いてました(笑)。
門上:あー・・・。その時は、ちょうど部署異動した後やったから行けなかったんです。でもバッチリ動画は見ました。
YUNA:ありがとうございます! その異動された部署では、どういう活動がしやすくなったんですか?
門上:今は主に音楽イベント担当させてもらっていて、大きいものでいうと『RUSH BALL』って言う音楽フェスとか。ダイレクトに音楽の事を毎日考えられる部署なんです。
YUNA:先日『さすらいの前夜祭』っていうイベントもされてましたよね?
門上:そうなんです。『さすらいの前夜祭』っていうのが、初めて自分で企画して作らせてもらったイベントで。制作局にいる時に、自分は音楽の仕事がしたくてこの会社に入ったのに音楽に関われる機会が年に1回の『ベストヒット歌謡祭』だけしかないのはおかしいと思ったんです。
自分の思いと行動がズレてるのはダメやと思って、「勉強したいんで『RUSH BALL』の現場に行かせてください。」って上司にお願いしました。その時に初めてイベントの裏側を見たんです。本当しんどかったAD時代、唯一休みの日に『音泉魂~OTODAMA~』っていうフェスに行って音楽に救われてきたので、『RUSH BALL』をやってるGREENSさんと『音泉魂~OTODAMA~』をやってる清水音泉さんっていうイベンターさんが、お互い協力し合ってるっていう関係に余計感動しました。
他にも、FM802とかFM大阪とかいろんなラジオのDJさんとか、YUNAさんも仲の良い梅田Shangri-LaのキイさんとかJANUSの吉田さんとか、憧れを作ってきてくださった人たちのカルチャーを知って驚いたんです。
YUNA:いや、でもほんまにそうですよね。最近カメラマンとしても現場に入らせていただくことが増えたんすけど、その時は特に音楽イベントを制作してくださってる方々の動きをダイレクトに知れるし、どんな立ち位置の方でも事前準備から汗水垂らして走り回られてる姿には感動します。
門上:私も本当に同じです。
YUNA:今までのお話を聞いてて、やりたいと思ったことを行動に移すまでの速さとそれを実現させる門上さんのパワーって凄いなあと感じました。
門上:いやあ、、、ありがとうございます。去年新しい部署ができるってなった時に「音楽イベントを前のめりでやる若手が欲しい」っていう話があったらしいんですけど、読売テレビに入社してから、『ベストヒット歌謡祭』のアシスタントプロデューサーをやらせてもらったり、『RUSH BALL』の手伝いに行かせていただいたのを経て、いろんな人が「あいつ(門上)どうや?」って言ってくれたらしくて。この部署に来てまた視野が広がったんです。
こっちの部署に来てから、まず現場を知らないと何もできないなあと思って3日に1回くらいのペースで音楽イベントライブハウスに通いまくったんです。そこで、大阪には9社ぐらいイベンターさんがいてそれぞれのイベンターさんがアーティストのことを考えて動いてるんだ、ラジオってこういうふうに回ってるんだ、ライブハウスってこんなふうに動いてるんだ、サーキットイベントってレコード屋さんとか個人でやってるものがあるんだ、こうやって文化が生まれてきたんだみたいなところを学べました。
憧れを作ってきてくださった人とこれから一緒に仕事をやるんやって思うと、テレビとイベントの違いって、テレビは中の人と仕事をすることが多くて、イベント現場は会社外の人と仕事をすることが多いなあって思いました。
YUNA:違う会社の方でも、フェスとかライブ現場に行くと本当皆さん仲良いですもんね。
門上:そう。それが大阪の面白いところなんじゃないかな? って。
YUNA:いずれはこんなイベントを作りたいっていう理想はありますか?
門上:いちばんやりたいことは、イベント・テレビ・ネットが連動してる音楽コンテンツを作ることです。まずはテレビで観られる情報の幅を広げたいんですよ。ライブハウスから生まれてきた、まだ知られてないけど本当に良いって言われてる音楽とかカルチャーを、テレビを通して知ってもらって、若い人たちにドキドキしてもらいたい。
YUNA:アンダーグラウンドだとか若手の段階で良い音楽を知れると誰にとっても特別感があるじゃないですか。その中でも、音楽ファンの人たちってそれが大好きだと思うし、きっと共感し合えますよね。
門上:そうですよね。本当に良いと思ってるとか、本当に好きっていうのは、観てる人に伝わっていくと思うので、信頼感にも変わっていくと思います。読売テレビって、昔そういう番組が結構多かったんです。
『11PM』とか『鶴瓶上岡パペポTV』とか『怒涛のくるくるシアター』っていう、関西の『劇団☆新感線』とか『劇団そとばこまち』っていう小劇団の人と一緒に作る番組みたいなのがあって。映画『全裸監督』のワンシーンで『鶴瓶上岡パペポTV』が出てきたり、村上龍さんの小説『69 sixty nine』の中に『11PM』が出てきたり、当時のカルチャーと結びつけて作ってるっていうのがテレビの役割としてひとつあってもいいんじゃないかな? と思っています。それの音楽番組版をやりたくて。
YUNA:いろんなジャンルが深堀りできるものが1つのコンテンツにあると良いですよね。ライブやったらその人の生き様、WEBやったらその人の言葉、テレビやったらその人が多くの人に訴えたいものが知れたり、全部に需要がある。
門上:アーティストがまだ大きくなっていない段階から一緒にやりたいですね。未来があって夢がある。大阪のサイズ感だと、有名になった人や文化を後から追いかけるよりも、‟これええでっせ”っていう初段階から一緒にやっていく方が向いてるんじゃないかな? って思うんです。
YUNA:そうやっていろんな意欲を声にされてる方々で、私と同世代の方もいらっしゃるんですか?
門上:いますいます。パッと思いつく中で、いいなあと思ってる人が3人いて、1人目は学生時代にBiSHのマネージャーをやってた後輩。文化を育てたいっていう想いがあるしマネージャー時代の経験を持って来てくれてるから視点も良いし、一緒に何かやりたいなって思います。
2人目はお寺のアイドルをプロデュースしたり、MVを作ったりしてた、美術デザイナーの後輩。彼女は「読売テレビをもっとかっこいいテレビ局にしたい」って言ってビジュアルブランディングをしてくれていて、『御社のMVつくります』も一緒にアートワークをやってくれたんです。
3人目は留学経験の際に、ジェンダー問題とか差別の問題に対して、海外では自分たちで考える若者が多いっていうのを目の当たりにしたから、テレビを通じて問題提起をしていきたいっていう後輩。私もコンテンツを作りたいっていう大枠の最終目標で言うと、ちゃんと社会意義を果たしたいっていうのがあるんです。多様性を認められる世の中になって欲しいだとかもっと自分が好きなものを好きって言える世の中になって欲しいです。
YUNA: 『さすらいの前夜祭』はどんなきっかけがあって企画されたんですか?
門上:もの作りって、勉強よりも学べることが多かったりするじゃないですか? 私自身、高校の時に文化祭にめちゃくちゃ力を入れる学校やったんです。そういう経験って、自分はこれが得意であの人はあれが得意なのかって感じられる。だから、そういうもの作りを若い世代の高校生たちと一緒にやりたいと思って、作った企画が『さすらいの前夜祭』なんです。
YUNA:学生の時ってあんまり、人に任されることがないじゃないですか。意欲がある子は進んで前に出てまとめたり、ダンスとか演劇に積極的やけど、そうじゃないと中々難しい。だから任されるっていう事で気付くこともあるしやりたい事も見つかる人もいると思うので、そういう場所を作ってくださるのって凄い影響があると思います。
門上:それにコロナ禍なので、学生の皆さんはいろんな行事ができなかったじゃないですか。文化祭・学園祭・運動会・修学旅行全部諦めなくちゃいけなかったり、中には成人式もできなかった子達がいる。
そうやって、‟世はさすらってる状況ですけど明るい未来は来るっていう意味を込めて前夜祭をやりませんか?” っていう企画やったんです。『ch FILES』っていう高校生参加型のフリーマガジンがあって、そこの編集部に所属してる高校生のみんなと一緒に企画とか取材とかそういうのをやっていったんですけど、逆に私が高校生から学んだことが多くて。
SNSプロモーションもしてたんですけどライブの帰り道に、「見て〜。この内容でイベントの投稿をしようと思うねんけどどう思う?」って高校生スタッフに聞いたら、「もうちょっとこれをこうしたら良いと思いますよ! ・・・もしかして門上さん全部自分でやられてるんですか? それ手回らないですよね?」って言ってくれて。「そやねん。手回ってないねんけどな〜」って言ったら、「じゃあ私たちが下書きするからそれをテェックしてください。」って言ってくれたんです。
それを提案できるって凄くないですか? それにお願いした後に、あがってきた動画がすごくて。スマホ1つでテロップを付けたり加工もできるから、高校生に任せた方が今の時代にあった事ができる。テレビってどうしても内向きになっちゃうところがあると思うんですけど、若い人に観て欲しいと思ったら、どんどん若い人たちから学ぶ事が必要だし、逆にテレビにしかできないプロとしての事を、学生の皆さんお伝えしていける良い機会になりました。
YUNA:なるほど。私たちも自分で作るところで言うと、中止にはなっちゃったんですけど今月の15日に主催のフェスをやる予定だったんです。でもやっぱり私たちの周りにはいろんな方がいてくださるから、主催する立場になったとしても直接お話に行ったり交渉を自分たちでするっていう訳ではなかったんです。
だからそれができる経験があるのは羨ましいです。もし、また主催フェスをやるってなった時に、どこまで足を突っ込んで、どこまで手を加えて良いんかな? っていうのがわからない状態で。でも、今のお話を聞いた上で、言ってみないとわからないこととか、やってみないとわからないことってめっちゃ多いなあと思いました。
門上:しゅかしゅんさんはそれを自分たちでなんでもやってみようって言って、やってるところがすごいなあと思ってて、面白い。
YUNA:そう思ってもらえてたら嬉しいです。何でもかんでも、好きでやろうとか、やってて喜んでもらえてたら嬉しいなあみたいなところが大きいので。
門上:学生さんにも、どこまで足を突っ込んで良いんやろう? っていう話があると思うんですけど、削ったり整えたりするのはプロが最終できると思うんですよ。それを生業にしてる人たち。
これ無理かも知らんけどやってみるとかトライしてみるって言うのは、普段やったことない人にしかできない発想があるなあと思っていて。イベントが近づくにつれて、主催者の私は楽しみたいけど作業しないといけないことが沢山あったので、キャパシティがパンパンになってる時があったんですけど、そういうときにも高校生スタッフは「こんなんやったらどうですか!?」みたいなアイデアを教えてくれていました。
世代に合った発想とかはその年の人たちにしかわからないし、やりたい衝動は本当に思ってる人にしかできない。でもそういうところをしゅかしゅんさんはやられてるんやろうなって思います。
YUNA:いやあ、まだまだがんばります。
門上:カメラマンの渡邉一生さんからもめっちゃ話を聞いていて、「凄い好きやねん、春夏秋冬。」って言ってました。梅田Shangri-Laのキイさんも「この間、YUNAちゃんに来てもらってん〜。」とか、avexの山﨑さんからも「面白いんだよ。クリエイターなんだよ、彼女たちは。」って。
YUNA:えー!! 嬉しいです!(笑) 裏方さんとか音楽が好きな方からお話を聞くのが好きで、凄い積極的にお会いしには行ってます。
門上:この間、動画編集だとか写真撮影だとか、結局自分は何をやってるんやろう? っていうのをストーリーにあげられてたじゃないですか?
それ、私も感じてるんですけど、やってる時って、‟私これやっててほんまに自分が思い描いてるところに行けるのかな?”って思ったりするんですけど、『御社のMVつくります』に出てくれたしゅかしゅんのYUNAさんに、今私は話を聞いてもらってる訳じゃないですか!? そんなことある!? みたいな。24時間ある中でのたった5分の番組やけど魂を込めて作ったものが線になった。点と点が線になって全部繋がっていくんやって、今回お話をいただいた時に感じました。
 
YUNA:いやいや、こちらこそ嬉しいです。後、読売テレビの山本さん?
門上:いるいる! 仲良し!
YUNA:山本さんが誕生日の時にInstagramで「しゅかしゅんさんのMVを観た時からずっと曲も聴いてます! 先日『御社のMVつくります』で先輩ディレクターが関わられてたので、羨ましいです!」っていうメッセージをくださって。このコラムも読んでくださってるみたいです。
門上:えー! そんなこと私には言わないです! 山本が「今度の『御社のMVつくります』って、しゅかしゅんさんですよね!? 僕めっちゃ好きです!」って言ってきてくれたんです。
その子は芸人さんが好きで劇場にめっちゃ通ってるんですけど、「将来こんなことやりたいよなあ〜。イベント・ネット・テレビを連動させてみんなが持ってる個性をみんなで生かし合いたい!」っていう事を夜に喋る会にいる1人でもあります。
YUNA:うわ〜みなさん熱いですね!
門上:‟裏方は表に出ない”っていう美学とかもあったりするんですけど、こういう文化が好きで、こういう事をやりたいって発信する事で、同じ感性の人とか面白そうやなって思ってもらえた事から、イベントに興味を持ってもらうことに繋がったら嬉しいと思っています。
それに、大阪って街から学ぶ事って結構多いんです。そこで雑誌『meets』とか『カジカジ』の人にも出会ったし、飲み屋さんから教えてもらう事、古着屋さんから教えてもらう事が多いからこそ、大阪の街からもらったものをちゃんとコンテンツとして出していけるようにしたいです。
YUNA:人の興味があるのも知りたいし、そういうSNSはめっちゃ見たいと思います。アーティストでも裏方さんのSNS見てる人、凄い多いと思いますよ。
門上:危険性もあるから発信って難しいけど、やればやるほど勉強にもなるし、繋がっていくから面白いですよね。
YUNA:では最後に、門上さんが思う音楽の力・言葉の力って何ですか? 普段から音楽に生かされてる事っていっぱいあると思うんですけど。
門上:めっちゃあります。歌詞とか言葉で救われた事は凄いありますね。『CINRA.NET』って言うWEB媒体の中で、‟女王蜂”のアヴちゃんとMIKIKO先生が対談してる記事があるんですけど、それは仕事がしんどい時にめっちゃくちゃ支えになっていました。‟音楽とかエンターテインメントっていうのは、訳もわからないけど涙が出る。
そんな瞬間を作りたいから私たちはこれを仕事に続けてる”っていうことを、2人は仰ってたんです。歌詞の力とか音楽の力ってそれが1番で、グルーヴやと思うんです。こんな私みたいな音楽の素人が言って良いのかな? って感じますけど、グルーヴやと思うんです。
歌詞って、魂というかその人がほんまに思ってその人の熱量で届けてくれて、なんでかわからんけど泣いてしまってるっていうそれに魅了される。だからこそ、音楽をもっと多くの人に伝えたいとか、自分の人生には音楽がないと無理やって思えています。
YUNA:いろんなお話聞かせていただいて、ありがとうございました。めちゃくちゃ勉強になりました。また一緒にお仕事したいです!
門上:是非よろしくお願いします! ありがとうございました。
どうでしたでしょうか?
本当に熱い思いを持たれてる方だなあと感じました。
行動力の後押しと、今後の可能性を感じさせてもらえるだけでなく、具体的に何をしていきたいかっていうのが見えてきた気がします。
ご一緒させていただくだけでなく、一緒に何かを作っていきたいと思った取材でした。
改めて4週分を読み返してみると、凄い文字数ですね(笑)。これだけの思いを聞けたと思うと感謝の気持ちでいっぱいです。
あとは、自分たちが届けていくものを追求するだけ。
何をしていても最終自分たちのグループと照らし合わせて考えてしまったり、何か繋がらないかな? と思いながら行動しているのは私なりのグループへ愛と精一杯の恩返しなのかもしれません。
まだまだな私たちですが、いつかは自分たち主催のフェスに出たいと思ってくださる方々や一緒に制作したいと思ってくださる方々が増えたり、そして何よりそこに足を運んでくださる方々が居続けてくれることが今の目標であり願いなのかもしれません。
どうか! 一緒に乗り越えていきましょう!
最後に『フェス』をテーマとして‟今の世の中に届けてくれる希望”のPLAYLISTを。
『フェス』
1. サンボマスター「人はそれを情熱と呼ぶ」
2. エレファントカシマシ「悲しみの果て」
3. ウルフルズ「ええねん」
4. Hump Back「ティーンエイジサンセット」
5. SUPER BEAVER「突破口」
6. LAMP IN TERRENDreams」
7. 10- FEET「その向こうへ」
8. WANIMA「いつかきっと」
ではまた。
You rock!!
[しゅかしゅんINFO]
【リリース】
■最新アルバム『BRAVE SOULS』 CD発売中&配信中
【イベント】
※国及び各都道府県からの要請に基づき変更となる場合もございますので、イベントの実施に関しましては各所ホームぺージ、SNS等でご確認の上、ご参加下さい。
■『@JAM EXPO 2020-2021』
[日程] 2021年8月27日(金)・28日(土)・29日(日)開催
[会場] 横浜アリーナ
※大阪☆春夏秋冬は27日(金)・28日(土)に出演。
▷詳細はこちら
■『MAINA TOUR 2021「Love always directs towards the ocean」』愛知公演
[日程] 2021年9月3日(金)
[会場] 名古屋・RAD HALL
[時間] 18:30開場 19:00開演
▷詳細はこちら
■『MAINA TOUR 2021「Love always directs towards the ocean」』東京公演
[日程] 2021年9月8日(水)
[会場] 新宿MARZ
[時間] 18:30開場 19:00開演
▷詳細はこちら
【TV】
■サンテレビ『#Nuts Porker』
※EON準レギュラー出演中!
毎週土曜日深夜24時00分~
※放送時間は週により変更になる場合がございます。
▷詳細はこちら
【BOOK】
■『IDOL FILE Vol.22 WEDDING DRESS』発売中
※MANA掲載
■『Kyoto & Shiga Creative Life Magazine Leaf』8・9月発売中
※MANA連載コラム掲載
■『おとめ失格』コミックス第1巻(2021年5月14日発売)の帯にYUNA、RUNAが登場!!
【関連リンク】
▷MAGKAN
▷公式Twitter
▷『おとめ失格』HP
【WEB】
■YouTube『しゅかしゅんのバラエtv』
▷YouTube Channel
■「Let you fly」ダンス・プラクティス動画YouTubes公開中
大阪☆春夏秋冬 / 「Let you fly」 Dance Practice Video @LIVE HOUSE
▷視聴はこちら
■MAINA作詞・作曲「春風」Music Video、YouTubeにて公開中
2021年2月27日に放送された読売テレビ「御社のMVつくります」で制作された、MAINA作詞・作曲「春風」のコラボMusic VideoがYouTubeにて公開中!
【大阪☆春夏秋冬 / 春風 -Collaboration MV-】
▷視聴はこちら
■WEB【SPICE】インタビュー掲載中
▷インタビューはこちら
■2020年6月に実施したオンライン単独ライブ『MABU~From LIVEHOUSE~』ライブ映像YouTube公開中
▷動画はこちらから
この記事を書いた人
YUNA(ユウナ)
1999年5月26日生まれ(双子座 /A型/一人っ子)
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