アーティスト写真上から 晨(Ba&Cho)、みっちー(Vo&Gu)、ジョン=エブリバディ(Dr&Cho)

アーティスト写真上から 晨(Ba&Cho)、みっちー(Vo&Gu)、ジョン=エブリバディ(Dr&Cho)

【シンガロンパレード
インタビュー】
ひとりでライヴハウスに
来ている人を応援したい

京都出身・在住の3ピースバンド、シンガロンパレードが8月4日に3rdフルアルバム『ルーツ』をリリースした。今作でも独自のポップセンスはそのままに、提示すべきメッセージをしっかりと発信。結成10 年目を迎えたバンドの成長を示す一枚となっている。

3人の声が合わさる
気持ち良さを再確認できた

3rdアルバム『ルーツ』の制作にあたって、どんなことを考えて臨んだのか教えてください。

みっちー
まず、この時期にリリースするのは“結果的にこうなった”という感じが強くて。コロナ禍でツアーもアルバムのリリースも全部延期になって、一回の延期だったらまだ良かったんですけど、それを2回、3回と繰り返したんですよ。それでやっと発売できることになって、それがバンドの結成10年目の夏と被ったから“そう言えば、こんなアルバムになったな”という感想なんです。10年間バンドを続けてきて、作る曲もそうだし、曲の中で言っていることもちょっとずつ変わってきてはいて、“だんだん30代が言うてることになってきてるな”と思いますね。今までやってきたことを全否定するわけでもなければ、変わること自体にもあんまり怯えたくないというか。寛容でありたいし、だからこそ今までとこれからを全部引っくるめたようなアルバムになればいいなと思って、“ルーツ”というタイトルにしました。

タイトルの“ルーツ”は、TVゲームでよく使われるルート分岐の“ルーツ”と、音楽ルーツの“ルーツ”を併せ持ったものだとうかがいました。実際、歌詞にはTVゲームをモチーフにしているものも見受けられますし、音楽性もバラエティー豊かで、コンセプチャルなアルバムと言えると思うんですが、これも結果的にこうなった感じですか?

みっちー
全部をゲームっぽい世界観で作るというわけでもなかったので、核になる曲をゲームっぽいテーマから広げて作っていって、その中で喜怒哀楽、起承転結を作れたら、あとはその間をつなぐ曲を自由に作っていきました。前回『チュートリアル』(2020年10月発表)というEPを出して、そこからツアーへ出ることになった時に、各会場でやる新曲を9曲用意したんですよ。その9曲を『チュートリアル』に足して、そのままアルバムにしたようになっているので、自分たちの中ではわりと同じ時期にできた曲が全部そのままギュッと一枚になっているから、志向のベクトルも近いし、きっちりと粒が揃っているというか。そういう意味では、テーマを設けたところもありますけど、統一性のあるアルバムになった気はしています。

個人的には、よくできたコンセプトアルバムという印象はあります。で、まずメロディーとサウンドに関しておうかがいしたいのですが、自身のルーツが出た自覚はありますか?

これはツアーの話になっちゃうんですけど、全部の新曲をそれぞれ異なる会場で仕上げていくにあたって、時間的に追い詰められながら作ることが多くて(苦笑)。ベースは特に自分の手癖というか、素直に出てくるものをできるだけ出していくことが多かったので、今まで培ってきたもので勝負している感は出ましたね。

その意味ではライヴっぽさもありましたか?

そうですね。レコーディングでも毎回違うフレーズが出て来たりとか(苦笑)、その意味では生々しい感じというか。

ジョンさんはいかがですか? 

ジョン
僕らの根本的なところに近づけたと思うのは「standing by」。これは『チュートリアル』からガラッとアレンジを変えて、ギター一本にみっちーの歌で、僕たちがコーラスで入るというシンプルな構成だったんですけど、3人の声が合わさるところでの気持ち良さを、曲を録ってみてから改めて自分たちでも発見できて。“ここが自分たちの気持ち良いと思っていたところなんだ”と再認識できたのは、このアルバムの中で大きいポイントのひとつだと思っています。

なるほど。確かに今回のアルバムでハーモニーは相当に大事ですよね。「standing by」はもちろんのこと、アルバムのオープニングナンバーである「僕のチャリ」からきれいなメロディーを3人のハモりで聴かせているところではありますし、どの曲でもそのハーモニーが確認できると思います。

みっちー
他のバンドと比べた時に、恐らくですけど…これは僕が好きだからというのもあるんですけど、ハーモニーがあるとシンガロンパレードってまとまるんですよ。僕はオールディーズやグループサウンズの時代の、しっかりアンサンブルがあった上で全員がきっちり歌ってるサウンドをよく聴いていたので、あえてそこを少し不揃いにするというのではなく、しっかりと揃えて歌うのが好みで、その辺が僕のルーツだと思うんです。今までは“揃いすぎていると思われているのかな?”と思ってたんですけど。

ハーモニーがきれいすぎると思われているんじゃないかと?

みっちー
そうですね。不揃いのほうがロックバンドとしての尖りが出るのも分かりますし。レコーディングでも、今までは僕の声がうるさすぎるからって結構抑えていたんですよ。コンプレッサーをガンガンにかけて、聴きやすくするというか、もともと聴きやすく作っているものをさらに聴きやすくして音源にしていた部分があったんですけど、今回はそのリミッターを外してみたんです。
うるさいのはうるさいままに(笑)。
みっちー
そう(笑)。“一度、うるさいままにしてみましょう”となったら、音源自体にパンチが出て。僕はライヴでモニターから返ってくる声を聴いて、それが良いと思っていたし、そこにふたりの声が重なった三声をモニタースピーカーから聴いて“あぁ、このバンドいいな〜”と思っていたので、それがやっと音源で聴かせられるようになったと思っています。
アーティスト写真上から 晨(Ba&Cho)、みっちー(Vo&Gu)、ジョン=エブリバディ(Dr&Cho)
アルバム『ルーツ』

OKMusic編集部

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