南佳孝が主催、宇崎竜童、太田裕美、
杉山清貴がゲスト出演したフェス『I
WILL 69 YOU』レポート、アーカイブ
配信も決定

8月5日(木)、大阪のなんばHatchにて開催された『FM COCOLO 「NIGHT AND DAY」presents 南佳孝フェス「I WILL 69 YOU」』のオフィシャルレポートが到着した。
FM COCOLO 「NIGHT AND DAY」presents 南佳孝フェス「I WILL 69 YOU」 2021.8.5(THU)なんばHatch
8月5日、大阪・なんばHatchにて『FM COCOLO 「NIGHT AND DAY」presents 南佳孝フェス「I WILL 69 YOU」』が開催された。出演はシンガーに宇崎竜童太田裕美杉山清貴が。バンドメンバーには小原礼(Ba)、住友紀人(Sax)、西慎嗣(Gt)、松本圭司(Pf)、屋敷豪太(Dr)が登場。DJゲストにはFM COCOLOのDJマーキーと加美幸伸が。さらに、シークレットゲストに作詞家・松本隆が登場するなど、豪華ラインナップに。当初、本公演は昨年3月に開催予定だったが、新型コロナウィルス感染症対策の影響で3度の中止と延期を繰り返し、ついにこの日4度目の正直で開催が実現。貴重な一夜限りの饗宴の模様をお届けしたい。
開演前はFM COCOLOのDJ加美幸伸がステージにて前説を担当し、「GOOD MUSICを届ける彼の歌声を楽しもう」と観客に言葉を懸ける。
そして始まった本編、まずは南佳孝のステージから。「ここまで来るのは大変だった。素敵なメンバーとゆっくりとやっていきたい」と意気込みを語ると、さっそく「Desert Storm」からご機嫌なサウンドを届ける。バンドメンバーの卓越したプレイは言わずもがな、南の歌声の魅力を存分に後押ししていく。ムーディなメロで酔わす「Scotch And Rain」では、会場がオーセンティックなバーになったよう。続く「Chat Noir(黒猫)」でも、夜の匂いはそのままにしなやかなメロディを響かせていく。
『FM COCOLO 「NIGHT AND DAY」presents 南佳孝フェス「I WILL 69 YOU」』
ファーストゲストには杉山清貴が登場。シティポップスの代表格がさっそくのそろい踏みとあって、観客からは大きな拍手が沸き起こる。数年前に共作でアルバム制作をした2人、今年4月に新たにリリースした新曲「海へ行こうか」を披露。大人の余裕を醸し出す、爽やかな夏を思わせる楽曲はうだるような暑さだったこの日の気分を払拭してくれるよう。「希望を捨てないと、やっぱり(ライブは)できるんだ」と、ようやく実現したライブに感無量な2人。続く「Nostalgia」でも爽やかな涼を音で届けてくれる。
続いてのゲストは紅一点、太田裕美。彼女もまた近年の作品でゲストボーカルとして共作したばかり。甘酸っぱい恋を描いた「トキメイテ」でキュートな歌声を聴かせたあとは、もちろん「木綿のハンカチーフ」の披露も♪ マイクを両手で握って歌う姿は可憐で、リリース当時のまんま。あっという間に観客の心を掴んでいく(特に男性ファンはたまらない表情だ)。
「(南佳孝、太田裕美)2人の縁を繋ぐ松本隆も」と、ステージ脇から呼び込んだのはシークレットゲスト、今年で作詞活動50周年を迎える松本隆だ。ご存知の通り、南佳孝と松本隆はこれまで数えきれないほど多くの楽曲で共演してきた、同い年コンビだ。まさかのゲストの登場に会場からは大きな拍手が沸き起こる。ステージでは1973年のデビュー当時について、松本が作詞を担当した「スローなブギにしてくれ」、はっぴいえんどについての話など、他では聞けないレジェンドの名前が次々に出てくる制作秘話も! 「南佳孝の大ファンですから」と、松本は南を絶賛! 続くステージにさらに期待が募る。
ライブ中盤は再びの南佳孝のソロステージへ。松本隆が作詞を担当した「ソバカスのある少女(ティン・パン・アレー)」を繊細な歌声で聴かせる。その後も「これで準備OK」、「スタンダード・ナンバー」などを披露。松本隆、南佳孝と2人の異なる世界観の歌詞をじっくりと楽しめるナンバーが続く。
最後のゲストは宇崎竜童。1973年デビュー組の2人だが、実は宇崎は先にデビューした南のデビューアルバムを購入していたという。「垢抜けている感じがした」と語る宇崎に対し、当時のエピソードを初めて聞いた南は驚きの表情を見せる。
ライブではまずは宇崎竜童がダウン・タウン・ブギウギ・バンドの「サクセス」を弾き語りで披露。ブルージーな歌唱を響かせると、次曲は南がリクエストした「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」を2人で。渋みを効かせたブギに乗せ、お約束の語りを交互に歌い上げる。同じ時代に活躍した2人でも、この共演はかなり貴重だろう。
その後の南佳孝のソロステージも、「プールサイド」「日付変更線」「Midnight Love Call」「月夜の晩には」「モンロー・ウォーク」と、珠玉の名曲陣を次々に歌い上げていく彼。「あと2年で50周年。色々と曲を書いてきたけど、当時のことはちゃんと覚えている」と、自身の音楽生活を振り返るシーンには、観客も暖かい拍手で応える。
『FM COCOLO 「NIGHT AND DAY」presents 南佳孝フェス「I WILL 69 YOU」』
ライブも終盤、FM COCOLOのDJ、マーキーと加美幸伸が登場し、これまでのステージに改めて称賛の言葉を贈る。そしてアンコールでは、南佳孝の名曲中の名曲「スローなブギにしてくれ」、宇崎竜童が作曲を担当した「さよならの向こう側」(山口百恵)を出演者全員で歌唱。贅沢すぎるステージに観客は声の代わりに大きな拍手で応えていく。
ラスト曲は南佳孝が「冒険王」を、作詞を担当した松本隆を呼び込んでの歌唱に。前だって「南佳孝の大ファン」だと公言していた松本は「同い年、気をてらわない2人。等身大の自分を南が歌ってくれる。本当に君はダンディだよ」と、南が歌う姿にじっと魅入っている。これまでの互いの活躍を称賛するようなシーンに、会場からはこの日一番の拍手が贈られ、全21曲のステージが幕を閉じた。
なお本公演の模様は9月17日(金)20時~23日(祝)23時59分まで、配信プラットフォーム「Streaming+」にて配信される。配信チケットは現在販売中。豪華祝宴を体感しよう。
取材・文=黒田奈保子

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