松下洸平はどんなアーティストを目指
すのか? “2度目のデビュー”を前
に聞く、音楽への想い

NHK連続テレビ小説『スカーレット』(2019年)でヒロイン(戸田恵梨香)の夫・八郎を演じてブレイクした俳優・松下洸平が、8月25日に“美メロ”の旗手・松尾潔のプロデュースの下、アーティストとしてデビューする。実は彼にとって2度目のデビュー(1度目は2008年、洸平名義)。ソウル、R&Bを愛してやまない松下洸平は、どんなアーティストを目指すのか?
――2度目のデビューになりますが、改めて今のお気持ちを教えてください。
デビュー曲「つよがり」配信直後から、聴いた方が僕のSNSに書き込みをしてくださって。自分でも想像していなかったことなので、その反応を見てニヤニヤしながら、デビューの実感が湧いてきました。配信サイトに自分のコーナーがあるのもすごく嬉しかったし、もちろん、自分でもダウンロードしました(笑)。
――再デビューのきっかけは何だったのでしょう。
大きなきっかけは、やはり『スカーレット』だと思います。この作品で多くの人に知っていただけたのが、チャンスのひとつになったと思います。“またアーティスト活動をしたい”という想いは持っていましたが、今回、古巣のビクターさんともう一度ご一緒できることになって。「つよがり」のジャケットのスタイリストさんも最初のデビューの時と同じ方なんです。音楽ともスタッフの皆さんとも再会できた、感慨深い再出発になりました。
――俳優活動との“二足の草鞋”になると思いますが、どのような活動をする予定ですか?
やるからには本気で、シンガーとしても成長していきたいです。ただ自分の成長を楽しめるような、無理のないペースでやっていけたら。長く続けていきたいので、駆け足で息切れしてしまうより、自分のペースでやっていきたいですね。
――シンガーソングライターである松下さんが、自作曲ではない「つよがり」をデビュー曲にしたのは、意外だったのですが。
ずっと音楽を細々と続けてはいたのですが、自分の音楽性のストックの中からできる限界みたいなものもうすうす感じていて……。もちろん、自作をやめるわけではないのですが、自分とは違うベクトル、違う表現方法での曲作りというものも体験してみたくなって。誰かの力添えが今の自分には必要だと思っていたところに、音楽プロデューサーの松尾潔さんの名前が上がってきたんです。僕は松尾さんの曲を聴いて育ってきた人間なので、松尾さんに委ねて、新たな自分の一面を引き出して頂きたいという思いでお願いしました。
――松下さんの年代だと、CHEMISTRY世代ですね!
はい、めちゃくちゃ世代です! 平井堅さん、CHEMISTRYさん、本当に松尾さんの作る曲に何度も励まされたり、泣かされたりで。俳優としての松下洸平は、この数年である程度知っていただけるようになったけれど、シンガーとしてはゼロからのスタート。そんな僕の記念すべき第1作目に胸を張ってリリースできるものを作るために、松尾さんがお力を貸してくださいました。
――松尾潔さんのプロデュースが決まって、二人でどのようなことを話し合われましたか?
テーマは、決して結ばれることのない男女の恋愛です。今の僕の年齢が背伸びをせずに、ちょうどいいバランスで展開される世界観を松尾さんが提示してくださって。第一稿の歌詞ができて、やりとりが始まりましたが、僕からは具体的なワードではなく、“こういう切ない気持ちってどうですか?”とか、“こういうふうに思う主人公ってどうですか?”というニュアンスを相談させていただきました。“ため息とかつかれたら、切ないっすよねー”って話をしたら、2番のBメロの歌詞が上って来て、松尾さんは、僕のワガママみたいなものを受け止めて、美しい言葉にしてくださる。それを何度も繰り返してできたのが「つよがり」です。
――松下さんがこだわったニュアンスや世界観は?
主人公の男性が、幼い人であってほしくないということ。それなりに恋愛も人生経験も重ねてきた人間でいてほしいということですね。
――男女の別れという大テーマは、どちらの案ですか?
松尾さんです。僕が松尾さんの曲が好きな理由って、恋愛の歌に切なさがしっかり入っているところ。 EXILEさんの「Ti Amo」なんて、あんな経験はしてないのに、なぜか共感してしまう。誰しも“切ないボタン”を押されてしまうんですよね。そんな普遍的な切なさを作り出せるプロフェッショナルな松尾さんの、“松尾イズムの全部乗せ”が、たぶん「つよがり」なんだと思います。
――男性からすると、相手の女性は“ちょっとずるい感じ”がしますよね。
はい、はい。
――でも女性から見ると、男性は逃げ道を残していて“ずるい”と思えるんですよね……。“さよならなんて言わない”という男の“つよがり”ってどう思われますか?
おーー! 男の僕に聞きますか? あはは(笑)。いや、男は強がる生き物だと思って僕は生きていますから。どうですか、逆に。イラッとします?
――ちょっと、しますね(笑)。
そうですよね(笑)。でもそれが盾であり、武器になっている不器用な生き物なんです、男は。なので、大目に見てあげてください。
――こういう風に、男女によって受け取り方が違ってきますよね(笑)。
そうですね。いろんな解釈ができるのも、この曲の面白いところだと思います。男は基本的にどこか見栄っ張りな部分があって、それが盾になっているけれど、女性にはかなわないんですよ(笑)。女性に他の大切な人がいたら、唇かみしめて去っていくしかない。そこで“もっと頑張って追いかけろよ!”って思うかどうかは聴く人によって、そしてその聴く人の状況や経験によって思い浮かぶ情景も違ってくるじゃないかな? だから僕自身も、いろいろなことを想像してもらえるように歌わなきゃいけないと思うんですよね。
――松尾さんの“切ないボタン”って、男性の方が押されちゃうんだろうなー(笑)。
そうでしょうね(笑)。
――最近、ちょっと強がったこと、ありますか?
何だろう? あ、雨のとき、面倒くさいというのもあるんですけど、少々の雨だったら傘をささない。僕なりの“つよがり”です(笑)。
――イギリス人っぽい感じ?
ほら、イギリス人だよ僕(笑いながらスタッフに同意を求める)。“シェークスピアの気持ちを感じるために傘をささない”ってことにしておきます(笑)。
――“松尾さんに違う面を引き出して欲しい”という願いがあったそうですが、どんな成果が?
絶対的なポップス性。日本のポップスでR&Bを作り上げてきた松尾さんだからこそのものですよね。僕では絶対に思いつくはずのないメロディライン。ストレートに、1回聴いたら忘れられないメロディと歌詞に仕上げてくださった。すごく刺激になりました。僕は、小さい頃からソウルやR&B……、ブラックミュージックばかり聴いてきたんですけど、時々、コブクロさんが聴きたくなったり、松山千春さんや、美空ひばりさんや、中島みゆきさんを聴きたくなったりするんですよ。
――日本人のDNAが!
そういう曲を聴いたり歌ったりすることで、どこか安心する自分もいるし、その歌詞の世界観に憧れを抱く自分もいる。それは俳優をしながらも捨てきれなかった夢なんですよね……。だからずっと音楽を続けていて。ソウルやR&Bと日本人のDNAを呼び起こす音楽の狭間を行ったり来たりしていて。“自分の音楽性って何だろう?”って考えていました。最初のデビューから10数年経って松尾さんと一緒に仕事をして、ようやく目指したいところが見えた気がします。“ちょうどまん中を目指したい”って。その“まん中”を真摯に作りながら、俳優としてテレビにも出て、舞台もやって、ミュージカルもやれたらすごくないですか? 今、そこに向かって走り出したところです。
音楽と向き合う時間がなくて、芝居に打ち込んでいると、もう1人の自分が“こっち(音楽)も忘れんなー”って声をかけてくる感じです(笑)。
――カップリングの2曲は自作曲ということで、カップリングのお話も聞きたいと思います。「STEP!」は、軽快なダンスミュージックですね。
この曲は、去年のライブに向けて作った曲です。みんなで楽しくハッピーになれる曲を目指していましたが、ライブがコロナで中止になってしまって……。いつも一緒に音楽を作っているNulbarichのカンノケンタロウとは“サウンドはできるだけ今のトレンドをしっかり入れて、ベーシックな部分は超シンプルに”と話して、みんなが口ずさめて楽しく踊れる曲、みんなが覚えやすくて楽しめる歌を作ろうと思いました。
――歌詞もポジティブで、“みんなが楽しめる”と共に、今の時代にも合っていますね。
コロナが落ち着いて、ライブでこの曲を一緒に歌ってくれるみんなの声を早く聴きたいですね。
――そしてもう1曲の「みんなが見てる空」は、アコースティック。3曲とも毛色が異なります。
ソウル、R&Bのベースは崩さずに、テイストの違う3曲が揃いました。でも、めちゃくちゃロックな曲が入ってるわけではないので、“同じパレットの上でたくさんの色を使って楽しんでもらう”という感じですね。「みんなが見てる空」は、アコースティックで、優しくて、歌いやすくて、でもしっかりR&Bのビートを刻みたいというのが僕のリクエストで。カンノケンタロウがアレンジしてくれました。
――楽曲の世界観に、松下さんの人柄が出てますね(笑)。
アハハ(笑)。ありがとうございます。コロナの緊急事態宣言の時に作ったんです。すごく閉塞的な毎日だったじゃないですか。外にも出られず、会いたい人にも会えず。だからそういう人たちの、心を少しでもほぐせる曲を作りたかった。1番だけアコースティックで作ってインスタグラムにアップしたら、すごくたくさんの反響を頂いて。それでフルで作って届けたいと思ったんです。ただ、コロナがこの世から消え去って日常が戻ったときも変わらずに歌い続けられるようにしたかったので、普遍的な感情に寄り添える曲にしました。
――ライブ配信の映像を拝見したのですが、「みんなが見てる空」のようなテイストの曲が多かった気がします。
多分そこが僕の心の中にあるポップス性なんですよね。あんまりゴリゴリしすぎてなくて、どこか懐かしさもしっかりと感じられる曲にしたいなー、と(笑)。
――2曲の自作曲を聴いて思ったのは、“34歳だから書ける曲なのかな?”ということでした。そういう意識はありますか?
あ、それはあるかもしれないです。あまり意識はしてないのですが……。でも年齢やこれまでの経験というのは、絶対に自作の場合は出てくるものだから。
――曲作りの方法を教えてください。
基本はピアノで作ります。その時によってだけど、メロディと歌詞は同時進行が多いですね。“こういう曲を作りたい”と思ったら、まずはキーボードの前に。勝手に弾いていると、なんとなくできて、メモして、それをパズルみたいにつなぎ合わせて作っていきます。地方に行っていたりして楽器のないときは、鼻歌で作ることもあります。ただ、なかなか音楽と向き合う時間がなくて、芝居に打ち込んでいると、もう1人の自分が“おーい、こっち(音楽)も忘れんなー”って声をかけてくる感じです(笑)。“とりあえず今、セリフ覚えなきゃいけないから黙ってて”って言い聞かせるけど、だんだんそのペースが早くなって、1日1回はノックしてくるようになって“しょうがないな……”って(笑)。
精一杯努力して役を生きると、嘘の世界だけど本当に存在しているかのように感じられる。嘘じゃなくなるくらい全うするのは、俳優の使命だと思います。
――ここからは、松下さんのルーツを辿っていきたいと思います。歌も楽器もダンスもできる松下さんですが、ダンスは中学生のころに始めたそうですね。きっかけはあったのでしょうか。
SMAPさんとTRFさんがテレビで歌って踊っているのを見て、“めちゃくちゃかっこいい!”と思ったんです。それで母親に“ダンスやりたい”と言ったら、“ヒップホップというダンスがあるらしいよ”と言われて始めたのが、中学1年生の時ですね。
――その頃はすでにR&Bを聴いていたんですか?
はい。母がスティーヴィー・ワンダーやBoyz II Menが好きで、家の中でいつも音楽が流れていました。アメリカンな母親だったので、物心ついた頃から生活の中心に音楽があって、ソウルやR&Bは身近な存在でしたね。ダンスのレッスンでは、流行のR&Bで踊るので、ますます楽しくなって。
――“この音楽が好きだ!”と自覚したアーティストは?
最初はBoyz II Menですね。明確な理由はなくて、無条件に身体が反応していました。小学生のころ、横浜アリーナのBoyz II Menのコンサートに行って、小さくしか見えなかったけれど、あの時の曲は忘れられないです。リスナーとしては恵まれましたよね、母に感謝です。
――ピアノもギターもできますが、楽器も子どものころからやっていたのですか?
いいえ、21歳で最初のデビューをしたときは、何も弾けなかったんです。最初に覚えたのがギターで、24歳くらい。楽器も弾けないくせに、それまでよく歌を作っていましたよね(笑)。
――え? じゃあ、最初のデビューのときは鼻歌で?
はい、鼻歌でした。ピアノに至っては、始めたのは28~29歳ごろ。最近です。舞台でピアノを弾かなきゃいけない役がきて、そこで初めて勉強したら楽しくなっちゃって(笑)。
――2008年11月に、洸平として「STAND UP!」でデビュー。2009年に『BROADWAY MUSICAL「GLORY DAYS」』で初舞台を経験し、お芝居に専念するように。なぜそれほどお芝居が大きな存在になったのでしょう。
最初はミュージカルでしたが、ミュージカルがというより、お芝居が楽しくなっちゃって。みんなでワイワイ楽しく過ごせたことが大きかったかもしれません。
――ひとりで音楽を作っているよりも。
そうです。デビュー直後は、ライブにも人がなかなか集まらないし、ファンがいなかったですから。はじめて舞台に立ったとき、僕を見に来た人じゃなくても、満席のお客様がいるってことが嬉しかったんですよね。
――アーティストから俳優にシフトしても、ライブは定期的に開催していましたが、忘れられないものではあったんですよね、音楽は。
18歳から音楽を始めて、気付いたら詞曲を作ることが習慣になっていました。CDとして残さなくても、自分の思いを吐き出して成仏させるという作業は、どうしても僕の中には必要だったんです。成仏させるためにも、一旦誰かに聴かせたい。そういう想いでやっていた年に一回のライブです。そこには野望とかはなくて、純粋に楽しみたいだけで。みなさんには、僕の歌の成仏にお付き合いしていただいてる……という感じでしたね(笑)。種だけ植えて、細々と水をあげていた感じです。小さな花が咲いたら、100人くらいに見てもらえれば良くて……。
――これからは、その小さな花が大きく育つ可能性もありますね!
そうですね。一度は成仏した曲たちに、もう一度、命を吹き込みたいですね。
――冒頭で、再デビューのきっかけに『スカーレット』を挙げてくださいましたが、『スカーレット』への出演は、俳優としてのターニングポイントになったのではないでしょうか。
はい。ある日突然、世界が変わりました。一番変わったのは、インスタのフォロワー数です(笑)。3,000人だったのが、『スカーレット』最終回で27万人くらいになって。
――いい役でしたよね。ヒロイン・喜美子(戸田恵梨香)の夫・八郎さん。松下さんとちょっと似ている気がするのですが。
ものづくりをする人はだいたい頑固ですし、自分の世界を持っている方が多い気がします。それは陶芸家も音楽家も俳優も、一緒なのかな。現実的なところも。八郎さんは野心家だったと思うけれど、それ以上に家庭的な存在で。模索しながら自分の居場所を探した人だから……、気持ちは痛いほど分かります。
――俳優としてのポリシーって?
できるだけ嘘をつかないことですね。役を生きる上での永遠のテーマです。演じることは嘘かもしれないけれど、精一杯努力して役を生きると、嘘の世界だけど本当に存在しているかのように感じられる。嘘じゃなくなるくらい全うするのは、俳優の使命だと思います。
――曲作りにも通じるところがありますね。
そうですね、「つよがり」を歌っている自分は、その主人公になりきって、嘘ではなく歌いたい。うん、確かに似ているかもしれない。
――表現という点でも似ているところが多いですよね。歌と演技って。
そうですね。「つよがり」のレコーディングのとき、“こういう風に歌うと、こういう気持ちが伝わる”、“ここをちょっと伸ばすと、こう切なくなる”というディレクションを受けたんですが、これは未知の経験でした。言われた通りにトライすると、確かにそう聞こえる。それって、技術の問題なんですよね。お芝居の“この間をちょっと短くすると、すごく腹が立つ”、“2間空けてセリフを言うと、悲しくなる”みたいなものと同じなんです。そういった意味では、しゃべるのと歌うのとで方法が違うだけで、やる作業は一緒なんだなと思いました。俳優は、この10年間の蓄積があるので、体の一部という感覚が自分の中にはあるのですが、音楽は始めたばかりなので、まだ、未知の存在なんです。だからこそ楽しみ! 自分の中の可能性はまだまだいっぱいあると、夢を見放題なので(笑)。かといって若い頃のように、がむしゃらに突っ走るのではなくて、もっともっと聴く人のことを思いながら作ったり、“自分の音楽って何だろう?”ということをもっと深く考えながら作っていくことを忘れちゃいけないなと思います。
――ところで、音楽においてロールモデルにしたい存在はいますか?
僕にとって、常に刺激と目標と高いところを目指そうと思える勇気をくれるのは、星野源さん。僕は源さんみたいになれないからこそ、憧れてしまいますよね。
――星野源さんはご自身の憧れである細野晴臣さんと共演されていますが、松下さんが今後、音楽を一緒にやってみたい人は?
玉置浩二さんかな。言い続けたらいつかご本人の耳に届くんじゃないかと思って、ずっと言ってるんですけれど(笑)。玉置さんは僕のレジェンド。ボーカリストとしても、作家としても、とにかくミュージシャンとして憧れています。
1ミリの妥協もないものを届けたい。胸を張って“良いものができたので、どうぞ!”って渡せる自分でいるのが大きな目標です。
――松下洸平とはどんな人間なのか。自己分析してください。
難しい質問! のんびり屋に見えるみたいですが、実は『スカーレット』の八郎さんじゃないけれど、心の中では常にメラメラと燃えたぎる炎がありますね。目標はいつも、自分の2~3歩先。だから意外と、役者同士で飲みに行くと、お芝居の熱い話をするのが好きです(笑)。
――おー。今、メラメラしていることは?
すごい分かりやすく言うと、僕のことを知らない人に知ってもらいたいっていうことかな。
――仕事以外の趣味はありますか?
うーん、ほんと無いんですよね。でも、料理は好きです。最近作ったたこの炊き込みご飯はすごく美味しかったです。仕事が早く終わった日はウキウキしながらスーパーに行って、1人で黙々と台所で料理している時間が癒しかもしれない。スーパーの鮮魚コーナーに大きなイカがあったら、いかめしを作ったり。そういうのが楽しくて(笑)。
――“作る”ということが好きなんですね。
そうですね。食べるより、作る方が好き。
――“アーティストとしては、マイペースにやっていきたい”ということですが、どういうアーティストを目指しているのでしょう。
それがまだ未知な部分。自分でも楽しみであり、不安なところです。でも自分で自分の作ったものに満足できるアーティストでいたいなと思います。
――わー、それって難しいことですよね。
なかなかできないからこそ、みなさんに1ミリの妥協もないものを届けたいんです。それが良いかどうかは、僕が決めることではなくて、聴き手のみなさんが決めることなので。ただ、胸を張って“良いものができたので、どうぞ!”って渡せる自分でいるのが、今言える大きな目標です。

取材・文=坂本ゆかり 撮影=森好弘

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