空白ごっこに訊く“過去・現在・未来
” ユニットの始まりから最新曲「ハ
ウる」、そして初ライブ『全下北沢ツ
アー』について

下北沢を拠点としインターネットシーンを中⼼に活動する⾳楽ユニット・空白ごっこの新曲「ハウる」が、2021年7月21日(水)にデジタルリリースされる。今回SPICE初登場となる空白ごっこに、ユニットの始まりから、新曲「ハウる」について。そして、7月22日(木 祝)下北沢ERAを皮切りに全10公演ゲストを迎え実施される『全下北沢ツアー』に向けて話を訊いた。
──空白ごっこはどういった経緯で始まったんですか?
針原:元々、僕とkoyoriくんはボーカロイドを使った楽曲を作っていたんですけど、ボーカリストをプロデュースしたり、ユニットとしてやってみたりしたいよねという話を前からしていたんですよ。それが2015〜2016年の頃だったかな。
koyori:うん。そうだね。
針原:で、セツコさんと出会ったのが2018年の9月とか10月頃でした。僕らの曲を歌った映像をSNSに上げてくれていて。“すごい人がいる! 絶対にやばい!”と思った歌声の持ち主だったので、すぐに声をかけました。
──セツコさんとしては突然連絡が来た感じになると思うんですが、どう思いました?
セツコ:スパム(メール)だと思いました。
一同:あははははは(笑)。
セツコ:でも、クリックしたら変なところに飛ぶリンクもなかったので、ちゃんとお答えしようと思って。それで一旦保留にしてもらったんです。
──そうだったんですね。でも、なぜ保留に?
セツコ:親がインターネットをやっていることにあまりいい顔をしていなかったし、歌のことも内緒にしていたので、本格的にやるとなると、話を通さないといけないと思って。そこから説得をして、一度お話を聞きに行きましょうって。
針原:セツコさんはやや遠方に住んでいたので、もしそういう話をするのであれば、お母さんも一緒に来てもらおうと思ったんです。それで、「大丈夫です、変な奴ではないので!」という話をして(笑)、認めてもらって。
──セツコさん的には、お話が来たときに絶対にやりたいという気持ちがあった?
セツコ:「絶対に」というわけでもなかったです。歌手になりたいから歌を投稿していたわけじゃなかったので。そういう非日常的なおもしろいことができるんだったらという程度の好奇心のような感じでした。
──ご自身の歌をネットに上げ始めたキッカケみたいなものはあったんですか?
セツコ:ネットのお友達がいて、本当に暇つぶしでSNSにあげたものを見て、褒めてくれる子が結構多かったんですよ。
針原:そりゃうまいもんね(笑)。
セツコ:そこで自分は歌える方なんだなと思って。周りの子のひとりに“歌ってみた”に興味があって、機材を買った子がいたので、私も興味を持ったので、おだてられて始めた感じです。
──koyoriさんは最初にセツコさんの歌を聴いたときにどんな印象を受けました?
koyori:いや~、ハリー(針原)さん本当にすごい子見つけてきたな!って(笑)。ビックリしましたね。ハリーさんに紹介されてから実際に会うまでにちょっと間が空いちゃったんですけど、初めて会ったときは若いって聞いていたけど大人びてるというか。
針原:うん。只者じゃない感はひしひしと感じました。セツコさんを前にしていうのもアレですけど、頭がいいというか。わりとハッキリしているから、こっちも下手なことを言えないなと思って。変に取り繕ったりするんじゃなくて、自分が思っている純粋なことだけを伝えようというのは心がけてました。
──セツコさんはお2人と初めて会ったときの印象というと?
セツコ:ハリーさんに最初に会ったときは、親が横にいたことと、外部の大人としゃべるのが2〜3年ぶりだったので、警戒することしか頭になくて、こっちが自覚するほどハリーさんのことを睨んでいたんです。それをなだめるというか、落ち着かせるような感じで、なるべくそっとしておいてくれていたので、距離感がちゃんと取れそうな人だなと思って。いいかもしれないなと思いました。koyoriさんと初めて会ったのはライブをするときだったので、緊張していて自分のことで精一杯で(苦笑)。でも、お父さんやってそうな感じというか。
koyori:あはははは(笑)。
セツコ:(笑)。優しそうな人だなって思いました。
──お2人が初めて会ったライブというのは?
針原:ここのスタジオ(Evergreen Leland Studio)に所属しているアーティストが出演するイベントを定期的にやっているんですけど、そのkoyoriくんの弾き語りの会に、ゲストボーカルとしてセツコさんに何曲か歌ってもらったんです。そのときはkoyoriくんが作ったボカロ曲をカバーしていたんですけど、後ろから見ていてすごく合うなと思ったし、koyoriくんが作った他の曲を歌うセツコさんをもっと見てみたいなと思って。そこから本格的に始まった感じでしたね。それが2019年の初め頃です。
──セツコさんとしては、そのときが初めて人前で歌った感じになるんですか?
セツコ:中学生の文化祭で歌うことはありましたけど、ちゃんと場を設けられて、お客さんからお金をいただいてやるのは、そのときが初めてでした。
koyori:リハーサルでセツコさんの声を合わせてギターを弾いたときに、これは失敗できないなっていうプレッシャーをすごく感じましたね。セツコさんの声って、生で聴くとブワーッ!と来るんですよ。だから、自分の曲ではあるんだけど、この歌声に恥じないように弾かなきゃいけないなとか、いろんなことを考えて、めちゃくちゃ緊張した覚えがあります(笑)。
──となると、初対面は2人ともすごい緊張してたんですね(笑)。
koyori:そうなりますね(笑)。
針原:2人とも初対面で、しかもいきなりライブですからね。でも大成功でしたよ。
koyori:うん。緊張したけど楽しかったです。
空白ごっこ
──空白ごっこの強みとして、3人全員が作曲できるというところはポイントのひとつだと思います。針原さんはプロデューサー的な立ち位置で見ていく部分もあると思うんですが、koyoriさんとセツコさんが作る曲をどう受け止めてますか?
針原:いやあ、2人とも天才です、ほんとに。僕の作る曲って結構ストレートなんで、サビのメロディがどれだけ立っているのかは考えたりしますけど。でも、koyoriくんやセツコさんが作る曲って複雑なんですよね。たとえば、1曲の中に入っているコードの数とか。僕の場合は4コードぐらいで終わっちゃうんで(笑)。
koyori:でも、それはそれで良さがあるから。
針原:僕は熱量でやるタイプだけど、2人は音楽IQがめちゃくちゃ高いから、複雑なコード進行とかリズムパターンもすらすら解いていくんですよ。そういった音楽的なギミックはおもしろいし、自由に自分の好きなように曲を作ってくださいっていつも思ってます。
koyori:でも、ハリーさんは“自分は4コードぐらい”って言ってましたけど、逆に難しいんですよ、4コードで1曲まとめるのって。そこをストレートにやってくるハリーさんはすごいし、セツコさんとは歳が離れているけど、そういったことを全然気にさせないものを作ってくるので。だから、僕も2人をすごくリスペクトしているし、なんかね、めちゃくちゃ悔しいんですよ(笑)。こんな曲作れるのか!って。だから、そういうところで切磋琢磨している感じはあるなと思います。
──素敵な関係性だと思います。セツコさんはどうです? 針原さんとkoyoriさんが作る楽曲に関して思うことというと。
セツコ:お2人は結構対極的な曲を作られるので、たとえば、こういうアーティストが好きな人はハリーさんの曲が好き、こういうジャンルが好きな人はkoyoriさんの曲が好きっていうように、役割を担って作ってきてくれるんですよ。言い方が悪いのかもしれないけど、そこは広いファン層の獲得にも繋がっているんだろうし、かといって、埋もれてしまうわけでもなくて。ハリーさん曲のピアノの旋律って軽やかで特徴的だし、koyoriさん曲はこんな音を使うのかっていう音を入れてくるし。本当に両極端なので、2人を見ているとすごく勉強になります。
──そもそもですけど、セツコさんって昔から曲を作っていたんですか?
セツコ:小2ぐらいのときに、曲に合わせて踊りましょうみたいな会をやっていたんですよ。それに熱中しちゃったときに、ピアノができる友達と一緒に、遊びで曲を作ったことはあるんですけど、本格的に曲を作ったのは、ハリーさんと知り合うまではなかったです。
針原:空白ごっこが始まる前に、いつも一緒に編曲をしている棚橋"EDDY"テルアキくんが、セツコさんに作曲のノウハウを教えていたんですよ。「曲を作るときにはこういうコードを使うんですよ」というようなことをレクチャーしていたんですけど、元々セツコさんはピアノをやっていたのもあって、飲み込みがすごく早かったから、「教え甲斐がある!」ってどんどん教えていって。
セツコ:無料でお得だなと思いました(笑)。
koyori:あははははははは(笑)。
針原:オンラインサロンみたいな(笑)。今はデモをパソコンで打ち込んでくるようになりましたけど、もう僕らが普段持っていくものと変わらないですよ。それぐらいのものを作ってくるので。
──すごい才能を開花させてしまったと。
針原:そうですね。でも、やっぱりやる気がないとそうはなれないですから。はじめから音楽で食っていくぞ!っていう人ではなかったかもしれないけど、自分にそういう可能性があることに気付いて、周りにいろんな人がいることとか、そういう時間を大事にしてくれているんですよね。だからこそすごくいいものができるんだろうなと思います。絶対に中途半端にやっていないので。
空白ごっこ
──そして、2019年12月29日に「なつ」を公開して活動をスタートさせてからは、コンスタントに楽曲を発表していき、2020年7月に1st EP『A little bit』を先行配信、10⽉同作のCD版をリリースされました。ここまでの流れとしては、EPを作ることを想定して楽曲を制作されていたのか、それとも自分たちがいいと思う楽曲を、一曲ずつ点を置くように発表していたのか、どちらでした?
針原:そこはもう完全に点だったよね? いい曲ができたら交互に出していくっていう感じだったから。
koyori:うん。1stEPに関してはそうでしたね。それぞれの必殺の曲を出していったような感じでした。
──EPリリース以降も楽曲を発表されていますが、今回配信される「ハウる」に至るまでは、すごく雑な言い方になってしまいますけど、ライブを想定している曲が多いのかなと思いました。
針原:そうですね。そこはやっぱり現実味を帯びてきたというか。リスナーさんやお客さんが目の前にいる前提で、どれだけのせられるか……そこはやっぱりミュージシャンとして考えるところはありました。
──そこは最近の傾向だったりされます? 「ハウる」はkoyoriさんが作詞作曲をされていますが、空白ごっことしては初のダンスナンバーで、それこそ目の前にいる人をいかに踊らせるのかを考えていたようにも感じられますけども。
koyori:確かに、今までの曲よりはリスナーさんに寄った曲なのかなと思ってはいて。独りよがりの尖ったサウンドというよりは、尖ってはいるんだけどちょっと聴きやすいって言えばいいのかな。本当に聴きやすいのかどうかはちょっとわからないですけど(笑)、自分なりにそういうところを探って音を作っていった感じはしますね。で、たしかメロディの後に歌詞を書いていったと思うんですけど、世の中の不満をぶつけていったというか。
──自分と社会との軋轢や、心の中にあるモヤモヤを書かれていますよね。タイトルの「ハウる」も、ハウリングという意味もありつつ、英語にすると「HOWL」で、“遠吠え”という意味があって、ダブルミーニングになっているところもおもしろいなと思いました。
koyori:そうですね。まさにそういう感じで。もっと乱暴な言葉を入れようと思えば全然入れられたと思うんですけど、あんまりキレた言葉を選ばないようにはしてましたね。自分なりにちょうどいい温度感を選んでいったような気がします。
──セツコさんとしては、「ハウる」を聴いたときに受けた印象や、それを受けてどう歌おうと思いましたか?
セツコ:これまでもテンポ感のいい曲はありましたけど、それとはまた違う雰囲気があるなと思いました。koyoriさんって、言葉の韻とか響きとか遊び方が、今までもすごくよかったんですけど、「ハウる」の場合は大胆ではあるんだけど、すんって(腑に)落ちるような感じの言葉選びのほうに、ちょっとだけシフトしたのかなと思って。そこは歌っていて言いやすいから気持ちいいし、曲としてもノれるから、みんながアガりやすい曲になっているなって思いながら歌ってました。
──koyoriさん、いまのセツコさんのお話をすごく満足そうな顔をしながら聞いてましたね。
koyori:そうですね(笑)。セツコさんって制作者の気持ちをすごく汲んでくれるんですよ。そういうところはやっぱり嬉しいし、キャッチボールができるのはすごくいいですね。
──空白ごっこの歌詞は、自分の胸の内で沸々としているものを描いているものが多い印象があるのですが、koyoriさんとしてはそういう気持ちで歌詞を書いていくことが多いですか?
koyori:空白ごっこの場合はそういうところが顕著かもしれないですね。僕の心の内をセツコさんに代弁してもらう感じというか。やっぱりセツコさんの表現力はすごいので、「この気持ちを歌って! お願い!」みたいな(笑)。そういうことが多い気がします。
──セツコさんとしてはいかがです? ご自身が作ったものと針原さんが作曲したものに歌詞を書かれていますけど、心の内を表現していくことが多いですか?
セツコ:ハリーさんの曲で、自分の出来事を軸にして書いてしまうと、いろいろ考えすぎてまとまらなくて、訳がわからなくなっちゃうんですよね。「19」は完全に自分のことなんですけど、「なつ」や「雨」は、あの友達はあのときにこういうことを考えていたんじゃないかなって考えたり、映像を想像して書いたりします。この曲からはこういう映像が浮かんでくるけど、この主人公は何を考えているのかなって、物語を構成して歌詞を書くことが多いです。自分のことを素直につらつらと書いていることは少ないと思います。
──そこはご自身の曲でも変わらずですか?
セツコ:そうですね。自分のことを書こうと思っても、うまくまとめられなくて(苦笑)。自分のことをすごくわかっているわけじゃないし、自分の感情を噛み砕くのがまだ下手なので。
針原:それをわかっていることがすごいけどね(笑)。人生2周目なんじゃないか?っていう。
koyori:そうだね(笑)。
セツコ:(笑)。でも、他人のことを考える上で、自分が普段考えていることは多少出ているとは思うので、自分の感情をまったく出していないかといったら、そうでもないと思います。意識していないだけで。
──なるほど。作風もそうだし、楽曲に対する考え方も違っていて、それがきれいに混ざり合っているのがおもしろいですね。
針原:とにかく3人が3人ともリスペクトし合えているし、それぞれの音楽性をとても好きでいるんですよ。年齢としては僕が一番上ではあるんですけど、koyoriくんに対してもセツコさんに対しても、いちクリエイターとしてしっかりとぶつからなきゃと思うんですよね。その辺がいいバランスとか塩梅になっているのかなと思います。
──今後の予定としては、7〜9月にかけて『全下北沢ツアー』を開催されます。これは下北沢のライヴハウス全10カ所で、ゲストを迎えてのツーマンライブを行なうという企画になっていて、空白ごっことして初のライブでもありますよね。この企画はどういうところから思いついたんですか?
針原:ライブをするにしても、全国ツアーとか、1000人ぐらい入るところでやるとか、いろんなやり方ができたとは思うんですけど、コロナ禍なのもあって、大きく動くのはどうなんだろうと。それなら、自分達の拠点がある下北沢のライブハウスで、1公演100キャパぐらいにして10カ所やれば、一応1000人ぐらいの規模やるのと変わらないところでできるだろうと。
──なるほど。
針原:その中でもおもしろいことがやりたいから、毎回内容を変えようと思ったんですよね。バンド形式にしてみたり、アコースティック形式にしてみたり。それなら対バンにしたらおもしろいんじゃないかなって。相手によってその日の空気も変わるので。対バン相手もメンバーやスタッフみんなに好きなアーティストをどんどん出してもらって、一緒に考えていきました。そうやって自分達が楽しんでいること、本当に好きだからやっていることを、リスナーさん達にもわかってもらいたかったし、それを一緒に楽しめたらいいなって。
──インターネットという「バーチャル」な場所で活動をスタートさせた空白ごっこが、下北沢という「リアル」な街で重点的にライブをするという発信の仕方もおもしろいなと思いました。もちろんそこはお話の通り、下北沢を拠点にしているからという理由はあるからではあるんですが。
針原:僕としてはその両方を大事にしたいし、うまく活用していきたくて。僕らは「インターネット発」っていうような形で思われていますけど、やっぱり下北沢に制作スタジオを構えているし、そういうのも珍しいと思うんですよね。だから、そこを打ち出していきたかったし、この街で活動しているという……プライドではないんですけどね。でも、やっぱり下北沢って、他の街とは違うんです。音楽の発信地として、たくさんのライブハウスがあって、何百人もの出演者が出入りしている。そういう街を自分達は拠点しているんだということは、やっぱりすごく発信したかったんですよ。「インターネット発」というのも、動画サイトにアップしたら、それはもう「インターネット発」だから。(笑)
──(笑)。確かにそうですね。それが当たり前というか。
針原:「インターネット発」ということに真新しさがないし、みんなサブスクの時代だし。やっぱり「インターネット発」という言葉って、もうたくさんあるから、ちゃんと僕たちのいる場所を示そうと思ったんです。
──インターネットという場所的な制約がないものだからこそ、下北沢という場所を大事にしたくなったところもあるんでしょうか。
針原:それはあると思います。やっぱり自分達のルーツは大事にしていこうと思ったし、この街から応援されたいという気持ちもあります。やっぱり下北沢は音楽の街ですから。
──ツアーに参加されるゲストのラインナップは、セツコさんが挙げられていたと。
セツコ:私が全部出したわけじゃないんですけど、こういう方に出てほしい、観てみたいというのは聞いてもらいました。
針原:全体的なバランスを見て、という感じでしたね。基本的にはロック、ポップスなんですけど、その中でもシティポップに寄っているPOP ART TOWNとか、アンビエントなロックで踊らせてくるレルエとか。memakusheだったらポップスの中でもまたちょっとダーク寄りだし、言葉を大事にしているHakubiなんてロックそのもので超カッコいい。それぞれ特徴的な方達ばかりなので、本当に毎回全然違う日になるんじゃないかなと思ってます。
koyori:とにかく自分達が対バン相手のライブを早く観たいですよ(笑)。
針原:確かにね(笑)。似たバンドが1組もいないから。
──空白ごっことしての初ライブという点に関してはどう考えています?
セツコ:幻滅して欲しくないというか(苦笑)。心配性なので、来てくれた人がパフォーマンスに対して、音源と変なギャップを感じて、「う~ん……」って。
針原:あるよね「音源の方がよかった」みたいなね。
セツコ:そう。「お金払ったのに」って感じになって欲しくないし、そう思わせてしまったらそれは私の責任なので、プレッシャーのようなところが……そこが練習に繋がっているからいいところもあるんですけど。
針原:うん。そうだよね。
セツコ:でも、やっぱり不安ではありますね。ちょっと怖いです(苦笑)。
──一発目なので確かにそういう感情はありますよね。歌い出したときに、ライブ楽しいなって思えたらいいですね。
セツコ:そうなれるといいんですけどねぇ……。
──(笑)。楽しみにしてます。それを経て、今後の活動としてはどういったことを考えていらっしゃいますか?
針原:やっぱりいい楽曲を世に出していくのが一番かなと思ってますね。その辺は2人も同じなんじゃないかなと思うんですけど。
koyori:そうだね。空白ごっこを始める前から、やっぱり楽曲ありきでやってきたので、そこは空白ごっことしても変わらずですね。
針原:僕らはあまり姿を晒していないし、ビジュアルで売っているわけでもないので。だからどれだけいい曲と言われるものが書けるのか。とにかくそこにこだわりたいし、目指し続けていきたいです。
──セツコさんはどうです?
セツコ:ちょっとまだ他の人のことを考えられる余裕がないので(苦笑)、嫌にならずに、今のような状態で楽しくできたらいいなって。活動を重ねていくごとに、楽曲にいろんな味が滲み出ていったり、それがちょっとずついい方向に変化したりして、その時々で楽しく、この3人と、周りのいろんな人達とやっていけたらいいなと思ってます。
針原:そこは大事だよね。そういう意味では無理してやりたくないですからね。みんなで楽しんでやっていきます。

取材・文=山口哲生

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