仲村宗悟

仲村宗悟

【仲村宗悟 インタビュー】
“仲村宗悟はこういう曲も
書くんだ!?”と思わせたい

声優/シンガーソングライターとして活動し、ともに高い評価を得ている仲村宗悟が待望の1stアルバム『NATURAL』を完成させた。新曲は全て自身が作詞作曲し、音楽性の幅広さも見せるなど、同作は彼の音楽家としての資質の高さや魅力が伝わる一作に仕上がっている。そんなアルバムのことはもちろん、同時発売されるシングル「壊れた世界の秒針は」についても語ってもらった。

ナチュラルな仲村宗悟を
ポンッと出したいと思った

アルバムの制作に入る前はどんなことを考えていましたか?

もともとは昨年の年末にアルバムを出そうという話が出ていたんですけど、新型コロナウイルスの影響などもあって見送ることにしたんです。仕切り直して今年発売することになり、タイアップとの兼ね合いもあったので、7月28日にシングルとアルバムの同時リリースというかたちになりました。まずはリリースが決まったので、昨年の12月にスタッフとアルバムのタイトルについて話し合って、“このタイトルでいこう!”という結論が出たんですね。そうしたら、まったく同じタイトルの作品を他のアーティストが出してしまったんです。“うわっ、先にやられた!”っていう(笑)。そこからもう一回ゼロからテーマを考えて“NATURAL”というタイトルに決めました。一番最初のアルバムだから、今まで自分が書いてきたものと、今の自分が書きたいものを集めて、本当に自分がいいと思うかたちで表現したいと思ったんです。そうやってナチュラルで等身大の仲村宗悟をポンッと出したいなと。そういうテーマのもと、制作に入りました。

テーマどおり『NATURAL』は温かみや洗練感がありつつ男っぽさもあって、仲村さんの人柄をそのまま体現した感のあるアルバムになっています。それに、楽曲の幅広さも印象的でした。

表題曲の「ナチュラル」を新たに書き下ろしたんですけど、この曲のサビの《ロックンロールにポップ&ジャズ/ブルースはどうだろ》という歌詞を書いた時に、何でもありのアルバムにしようと思ったんです。それで、「チョコレート」とか「わかってちょうだいね」といった曲を書いたんですよ。“こういうのは違うだろう”とスタッフに言われるかもしれないと思ったけど、逆に“どれもいいね”と言ってもらえて。それで、“この曲がこのアルバムに入るの!?”というような意外なものを、いっぱい作れるようになりましたね。

楽曲の幅広さとクオリティーの高さを併せ持っていることも魅力的なアルバムになっています。今回最初に書かれた「ナチュラル」もファンキーな曲でホーンも鳴っていたりして、仲村さんの新たな顔に触れられますね。

この曲を作った時は“ナチュラル”というタイトルが先に決まっていて、楽しげな曲にしたいと思ったんです。僕はアンニュイな感じやシリアスな感じ、セクシーな感じとかが好きだけど、あえてこの曲にはそういうテイストは入れずに、ウキウキするようなものにしたかったんですよ。そういうところから入ったら、自然とファンキーな曲になりました。「ナチュラル」のサビはいろんな音が鳴っているし、歌も重ねているじゃないですか。みんなで歌ったり、楽器とかを鳴らしている感じを出したかったんです。

心地良いアッパーさが光る一曲になっています。仲村さんの音楽に対する想いを描きつつ“自分が好きなものを好きだと思う心を大事にして、気楽にいこうぜ”というメッセージを込めた歌詞もいいですね。

僕の生きる上でのテーマが、“常に心に3割くらいの余白を作る”ということなんです。心いっぱいに気合いで満たされていると、イレギュラーなことが起こった時に対応できないんですよ。だから、常にゆとりを持って、何かが起きた時も余裕がある状態で動きたいと。「ナチュラル」はそういうことを感じさせる曲にしたかったんです。

仲村さんの信条が反映されているんですね。「ナチュラル」に限らず本作は魅力的な曲が揃っていて、例えば「僕なりのラブソング」や「素敵な世界で」といったメロディアスかつさわやかなナンバーは良質なJ-POPに仕上がっています。

ありがとうございます。実は「僕なりのラブソング」は声優になる前に書いた曲なんですよ。「僕なりのラブソング」と「あなたのこと」は僕が昔から歌っていた曲で、「あなたのこと」はそれこそ10年前くらいに書いたものですね。当時作っていたものがあるから今があるわけで、自分のナチュラルな歴史という意味でも、この2曲は入れておきたいと思ったんです。2曲ともメロディーや歌詞は作った当時のものからあまり変えずに、アレンジだけ村山☆潤さんと話し合って、今のかたちにしました。あと、「僕なりのラブソング」と「あなたのこと」はすごく昔に書いた曲だから歌詞やメロディーの面で、今の自分は絶対にしないようなところがあるんですよ。あえてそれを変えないことで自分の栞として残ると思って、そのまま活かすことにしました。

昔からいい曲を書かれていたんですね。

それは自分ではよく分からないです(笑)。ただ、曲を作るのは好きでしたね。周りにいる仲間のミュージシャンよりも、ちょっとモチベーションは高かったかもしれないです。みんなが“うわぁ、曲を書かないといけないんだよな”みたいになっている中、僕もいつも楽しんで曲を作っていましたから。

生まれついての音楽家と言えますね。それに、当時から曲を作る時にすごくメロディーを大事にされていたことも分かります。

していましたね。ただ、僕はメロディーと言葉が相まることでいいものになると思っていて。もちろんメロディーを作る時は後ろのコードも踏まえて丁寧に考えますけど、同時に言葉もすごく大事にしています。言葉によってグルーブ感が出たり出なかったりするので。日本語ってグルーブを作るという面で難しい部分があるんですよ。響きがカクカクしていたり、逆にのっぺり聴こえたりする言葉が多いから、歌詞を乗せた時に自分がイメージしていたグルーブ感が出なかったり。それを避けるためにもグルーブが出る言葉のチョイスということを結構考えています。

さすがです! ただ、そうすると語感の良さと歌詞の意味を両立させることが難しいこともありませんか?

そうなんですよ。グルーブだけを意識して歌詞を書いたら意味が分からなくなってしまうから、いつもそこで悩んでいます。グルーブと意味を両立させるために最適な言葉を探して、いくら考えてもダメな時は本を読んだり、ネットで検索したりもしますね。妥協するのは嫌なので、いろんな手段を使って答えを見つけています。

ギタリストがコード進行やリフなどを作ってメロディーや歌詞はヴォーカルに投げるというようなバンド的な作り方とは違って、自分で全てを手がけたいんですね。

メロディーだけじゃない、歌詞だけじゃない…というのは、僕にとっては当たり前のことになっています。曲を作る時は頭の中でドラムとかギター、キーボードといった音が自然と鳴っていて、楽曲の全体像が見えているんですよ。だから、アレンジャーさんと話をする時も、まずは自分の頭の中で鳴っているかたちを伝えるようにしています。
仲村宗悟
仲村宗悟
仲村宗悟
仲村宗悟
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シングル「壊れた世界の秒針は」【初回限定盤】(CD+Blu-ray)
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OKMusic編集部

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