L→R gyary(Gu&Key)、三好空彌 (Ba)、松本幸太朗(Vo&Gu)、古俣駿斗(Dr)

L→R gyary(Gu&Key)、三好空彌 (Ba)、松本幸太朗(Vo&Gu)、古俣駿斗(Dr)

【東京少年倶楽部 インタビュー】
4人で作った作品っていう
感覚がすごく強い

自分だけじゃない誰かのことを、
やっと考えられるようになった

「夢中飛行」は今作の中でも力強さのある楽曲ですが、同時に葛藤もあるように感じました。《生きたいと願うなら今だ》というフレーズが生まれた背景を教えてください。

コロナ禍でライヴ活動は止まってしまったけど、この期間を自分ではあまり意識しないでおこうと思っていました。それでも切り離せない部分はあったみたいで、もともと普段から人と話すことが得意じゃないんですけど、コロナ禍で誰かと遊びたいとか、ライヴをしたいとか、いろいろやりたいことが出てきた時に、誰かを思うことが生きる力になるのを感じたんです。その気持ちを表現したフレーズですね。

《拝啓ハッピーフレンズ》と歌っている部分もありますし、「夢中飛行」は松本さんが思う“誰か”の存在を強く感じる曲ですね。

曲はバンドがなくなっても旅をしていくものだから、自分が納得する曲を作るっていうのは大前提にあって、「夢中飛行」以外の曲でも“自分たちが作りたいもの作るために”って気持ちは大きいんです。でも、僕らのことをよく知っている方に“誰かのために曲を書いてみたら?”と言われて、そういうのもいいなと思ったので、今作はそのふたつをかけ合わせて作った曲ばかりです。自分だけじゃない誰かのことを、やっと考え始められるようになりました。

『自明の理』は音数も増えていて、豊かでやさしい印象がありますが、誰かを思うことで制作面で変わったことはありますか?

心の持ち方が変わったので変わった部分はあると思うんですけど、まだ自分では何が変わったのか実感できてないですね。でも、そのやさしい感じとか、ちょっと明るい印象を持ってもらえるのは、曲を作る時の心の移ろいのおかげでなんじゃないかと思います。

その一方で、「i hate you」のような刺々しいロックナンバーが入ってるのも今作の魅力のひとつです。タイトルには“嫌い”という意味があるけど、歌詞は捻くれながらも愛情が詰まっている印象でした。

母親に向けたわけじゃないけど、この曲には母親に対しての想いがバックにあります。学校の同じクラスとか、部活で出会ってきた周りの女の子のことを書いた曲で、恋愛ではないけど、自分の頭の中にいろんな考えがバーッと出てきた時にできました。

嫌いな気持ちと愛情という相反するものが複雑に混ざり合っていて、頭の中が整理できてない感じも人間臭くていいと思いました。最後の「ばいばい」もバンドサウンドがガツンと鳴っていて、駆け抜けていく締め括りですね。

1曲目の「白昼堂々」は今までやったことのなかった挑戦も詰め込んだ曲で、最後の「ばいばい」は今までの東京少年俱楽部っぽさが強く出ていると思います。曲順はメンバーに決めてもらったんですけど、いい流れになって気に入ってます。

合宿での制作も新鮮だったと思いますが、『自明の理』が出来上がってみての感想は?

4人で作った作品っていう感覚がすごく強いです。今回も作詞作曲と大まかなアレンジは僕がやっているんですけど、そういう部分ではなく、気持ちの面でまとまったというか…東京少年倶楽部のこの先の希望みたいなのを4人で見出せるようになったと思います。やっとそれぞれの心が合致した感じがするので、ここからが楽しみです。

今作のジャケットはメンバーのみなさんのお顔ですか?

はい。画家の三輪瑛士さんに描いてもらって、メンバーの顔のモンタージュで一枚の絵になっているんですけど、今作にすごくぴったりだと思いました。コンセプトを決めずに真っ新な気持ちで取りかかった作品だけど、タイトルも収録曲もジャケットも、今の東京少年俱楽部だと言えるものができました。個々が過ごしている日常と音楽がつながっているから、そんな作品ができたんだと思います。

取材:千々和香苗

ミニアルバム『自明の理』2021年7月14日発売 No Big Deal Records ※No Big Deal Records ONLINE SHOPおよび東京少年倶楽部ライブ会場限定発売
    • 【数量限定 特典盤】(CD+DVD)
    • NBBP-0085~7
    • ¥4,400(税込)
    • ※スペシャルBOX仕様
    • ※Tシャツ&ミニポスター付き
    • 【通常盤】(CD)
    • NBBP-0088
    • ¥1,760(税込)
東京少年倶楽部 プロフィール

トウキョウショウネンクラブ:2017年7月に京都で結成。18年11月にバンド初の音源となる1st シングル「ファーストシングル」をリリースし、タワーレコード未流通コーナー『タワクル』で東京、大阪、名古屋の全店舗1位を獲得。19年7月に『ROCK IN JAPAN FESTIVAL2019』の出場をかけたオーディション『RO JACK for ROCK IN JAPAN FESTIVAL2019』にて優勝。東京少年倶楽部 オフィシャルHP

「白昼堂々」MV

「ばいばい」MV

「夢中飛行」MV

OKMusic編集部

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