宮田俊哉らが演じる、詐欺師たちの豪
華競演!音楽劇『GREAT PRETENDER グ
レートプリテンダー』ゲネプロレポー

音楽劇『GREAT PRETENDER グレートプリテンダー』が2021年7月4日(日)、東京建物 Brillia HALLにて開幕した。原作アニメを手掛けた脚本家・古沢良太の監修、脚本・斎藤栄作と演出・河原雅彦により舞台化。開幕直前に行われたゲネプロと、主演を務めるKis-My-Ft2の宮田俊哉らが登壇した取材会の模様をお届けする。

本作では、原作アニメの「CASE1:ロサンゼルス・コネクション」にあたるストーリーが描かれる。舞台版では、自称“日本一の詐欺師”と名乗る“エダマメ”こと枝村真人(宮田)が、舞台オリジナルキャラクターとして登場する伝説の検事・北大路(加藤諒)に語り掛ける場面からスタートする。
加藤諒
東京・浅草で年寄りや観光客相手に詐欺を働いていたエダマメは、フランス人のローラン・ティエリー(美弥るりか)から金を騙し取ろうとするが、逆に自分の財布を奪われてしまう。実は、ローランもまた同業者。エダマメは詐欺師としてのプライドをかけた勝負をローランに挑み、共にロサンゼルスへ旅立つ。
美弥るりか

音楽劇『GREAT PRETENDER グレートプリテンダー』

二人のターゲットは、エディ・カッサーノ(大谷亮介)。表向きはハリウッドの映画プロデューサー、裏の顔はマフィアのボスとして暗躍している。“アビー”ことアビゲイル・ジョーンズ(山本千尋)と共に、偽の新型合成麻薬「サクラマジック」の取引話を持ち掛け、悪党から大金をだまし取ろうと画策する。
音楽劇『GREAT PRETENDER グレートプリテンダー』
宮田演じるエダマメは、詐欺師でありながら真面目でお人好しな元来の性格が隠し切れない青年。表情の動きやしぐさ、セリフ回しの端々から人間らしさが滲み、騙し騙されの応酬が続く疾走感の中で際立っていた。美弥演じるローランは、妖艶でミステリアス。抜群の存在感を放ち、スマートな振る舞いが目を引く。
音楽劇『GREAT PRETENDER グレートプリテンダー』
壮大なセットの最上部には、生バンドを配置。オープニングでは原作のアニメでおなじみのテーマ楽曲が奏でられ、降り注ぐサウンドに酔いしれた。“音楽劇”を冠している通り、歌唱やダンスシーンも随所に盛り込まれている。ストーリー展開と相まって心が躍る瞬間だった。
仙名彩世

音楽劇『GREAT PRETENDER グレートプリテンダー』

FBIの敏腕捜査官であるポーラ・ディキンス(仙名彩世)や部下のキム・シウォン(平田敦子)、カッサーノのボディーガードを務めるサラザール(三上市朗)など、個性豊かなキャラクターたちの魅力も抜群。何気ないセリフの端々にも伏線が張り巡らされており、シーンを追うごとに点と点がつながっていく感覚は爽快だった。
音楽劇『GREAT PRETENDER グレートプリテンダー』
ゲネプロ後には取材会が行われ、宮田俊哉、美弥るりか、加藤諒がインタビューに応じた。
左から 加藤諒、宮田俊哉、 美弥るりか
――宮田さんは原作ファンでもありますが、出演が決まった時のお気持ちは?
宮田:アニメ原作の作品に出演するのは初めて。好きがゆえに「俺で大丈夫なのか?」とプレッシャーがすごかったです。
――演じるエダマメに通じる部分は?
宮田:エダマメはコーヒーが好きなんです。僕も好きなので、そこが共通点ですね。
美弥:(笑)
加藤:ほかには? あるでしょ?
宮田:稽古をしていたらマネージャーさんから「体型がエダマメと一緒」と言われました。
美弥:そう! 実写化が完璧ですよね。
宮田:スタイルもそうなんですけど、エダマメって逃げる時ガニ股になるんですよ。僕もそうなるので(笑)
加藤:宮っちは結構イジられキャラなところが、根っからのエダマメなんじゃないかな?
宮田:諒くんに言われたくないよ!
宮田俊哉
――宮田さんにとって8年ぶりの主演舞台。普段の活動と舞台での自分に違いは?
宮田:あんまり変わらないですね。キスマイの中でもイジられるので、どこにいってもイジられるのかと。僕が見てきた舞台の座長って、滝沢(秀明)くんや亀梨(和也)くんのような「俺が引っ張っていく」というタイプの座長だったので、イジられていて大丈夫かなと不安になりましたが(笑)、キャストの方に「いろんなタイプの座長がいるよ」と言われて安心しました。
――Kis-My-Ft2のメンバーは見に来てくれそう?
宮田:絶対行くからって言ってくれました。僕が稽古で苦戦しているって話をしたら、メンバーみんなが「それってすごく幸せなことじゃない?」って言ってくれて。それが僕の中で励みになってました。玉森は「全公演行く」って言ってくれました(笑)。毎回そう言ってくれるんですけど、劇場で1回しか見たことがない(笑)。
――周囲からの反応は?
宮田:アニメ好きな友達や後輩から「宮田さん、ピッタリじゃないですか!」と。Snow Manの佐久間(大介)なんですけど(笑)。さっきも「初日おめでとうございます」と連絡をくれました。
美弥るりか
――ローランは美弥さんにとって久しぶりの男性役ですが、いかがでしょうか?
美弥:リアルな男性のなかに私が男役で入ることで、皆さんやりづらくないのかなと心配してましたが、稽古が始まってからすぐにローランとして芝居してくださったので、皆さんのおかげで楽しくお芝居させていただいています。男役を演じるのは2年ぶりなのでちょっと心配だったんです。立ち振る舞いとか忘れちゃってないかなって思ったんですけど、そこは意外とすぐできました。
――宮田さん、加藤さんから見ていかがでしたか?
宮田:かっこいいんです! 僕、気づいたんですけど、カッサーノと話しているシーンでウインクしてるんですよね。
美弥:え? してないですよ(笑)。
宮田:えー! 稽古のときにしているのを見て「かっこいい!」って思ったんですけど……。
美弥:無意識でした(笑)。
宮田:アニメのローランも色気のあるキャラクター。美弥さんの色気とローランの色気が結びつくんです。
加藤:本当、鼻につくほど色男ですよ!
宮田:そういうセリフ、(劇中にも)ありましたね(笑)。
加藤諒
――加藤さん演じる北大路は原作にないキャラクター。役作りでの苦労は?
加藤:台本を読んだ時の印象では、ぶっ飛んでいてコメディ要素が強い役なのかと思っていましたが、いざ稽古場でやってみると演出の河原さんに「そんな面白くしようとしないでほしい」って言われて。真面目に、シリアスにやっています(笑)。今回、河原さんとまたご一緒できて嬉しい。毎回、作品を面白いところまで持ち上げてくださる方なので、信頼している演出家さんです。
宮田:演じている時の諒くん、すごくエリートな顔してるんですよ。この間、寝る前にその顔を思い出して、ちょっと幸せな気持ちになりました(笑)。
加藤:好きだねー、僕のこと!
宮田:そうなのよー、好きになっちゃったのよ(笑)。
宮田俊哉
――お客様にメッセージをお願いします。
美弥:宮田くんが多忙な中、一生懸命稽古していて、私たちはいつもそんな姿に胸を打たれていました。そんな宮田くんのためにも、最高の舞台にしたいと私たちも一生懸命に稽古してきたので、とにかく無事に千秋楽までできたら。お客様に見られることでいい方向に進化できる作品になると思いますので、最後までよろしくお願いします。
加藤:海外旅行もいけないご時世ですが、この舞台ならハリウッドを体感できます。素晴らしい役者さんが出演されているので、ぜひ生の舞台を味わいに来てほしいです。
宮田:音楽劇ということで、生バンド演奏の中でお芝居をしたり、個人的にはミュージカルのような歌い方が初めてだったりと、初めて尽くしの舞台になってます。とにかくこの作品、面白いです! こういうご時世なので、見に行きたいけど行けないという方ももちろんいらっしゃると思いますが、僕らが千秋楽まで舞台に立てるよう、心の中で応援してくださったら嬉しいです。来てくださる方は、どうか体調に気を付けながら楽しんでもらえたら!
取材・文・撮影=潮田茗

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