広瀬大地

広瀬大地

【広瀬大地 インタビュー】
儚くもあり、幸せな“今”を
『Embarking』に収めておきたかった

今の広瀬大地にしか
作れなかったアルバム

M1「Embarking」は《新たな日々が始まっていく》と歌いながらも“かけがえのない今”を大事にしているのが伝わってくる曲でしたが、「Crossroads」はもっと繊細で、変わりゆく毎日への戸惑いを歌っているように感じました。今作の制作で時間の流れについて考えることは多かったですか?

基本的に僕は未来志向でなければ、過去のこともすぐに忘れていくタイプの人間なので、いつも“今”にフォーカスしています。そんな“今”すらも吹き飛ばすくらいに、未来への大きなパワーを持った「Embarking」でアルバム制作が始まりましたが、やっぱり僕は今の時間を大切にしたいし、今にすごく幸せを感じているんです。今作はたくさんの仲間たちとともに制作し、“この仲間たちと作れるのは未来にも過去にもこの一枚だけ”という寂しさがある一方で、制作中にその幸せを嚙み締めることもよくありました。そんな儚くもあり、幸せな“今”を『Embarking』に収めておきたかったんです。

「Crossroads」を最後に収録したのは、今作の制作期間の想いを総括しているからなんですね。

『Embarking』は過去への回想もありながら、未来へ向かっていくパワーを感じるアルバムだと思いますが、「Crossroads」に込めた想いはまた違った時間軸でもあるので、サウンドも少し異なるものにしました。最後に収録したこの曲に、今この瞬間の儚さを置いておくことで、僕らはまた旅立つことができるんだと思います。

改めて、アルバム『Embarking』はどんな作品になったと思いますか?

僕自身も背中を押されるような、力強いメッセージを持つアルバムになりました。これから何かに挑戦しようしている人、夢に向かって頑張る人、何かをやりたいけど怖くて仕方がない人…そんな人々の気持ちを少しでも前向きにすることができたら嬉しいです。未曾有の感染症拡大化によって我慢やいさかいが生まれ、そこで感じたものもたくさん詰め込めたと思っています。今の広瀬大地にしか作れなかった一枚です。

広瀬さんの“今”がとことん詰め込まれていると。

そうですね。オリジナリティーとルーツ、現在のトレンドをかけ合わせて必死に研究を重ね、サウンド面でも今の僕にしか作れないものになりました。これからも出会いや別れを繰り返し、僕が作る音楽も変わっていくのだろうけど、いつか“この時はこんな音を出したんだな”と振り返ることができたらと思っています。

取材:千々和香苗

アルバム『Embarking』2021年7月7日発売 Patatas Records
    • PTTS-0002
    • ¥2,800(税込)
広瀬大地 プロフィール

ヒロセダイチ:大阪出身のシンガーソングライター/マルチ・インストゥルメンタリスト。2019年8月に活動を開始し、10月にリリースした3rdシングル「Obsession」がSpotifyバイラルチャートにてTOP40入りを果たす。20年4月に1stアルバム『One and Only』をリリースし、緊急事態宣言下にもかかわらず、タワーレコードの一部店舗では発売初日に品切れとなった。広瀬大地 オフィシャルHP

「Crossroads」MV

「Embarking」MV

「Not Over You」MV

「Take It Easy」Lyric Video

OKMusic編集部

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