宮野真守

宮野真守

【宮野真守 インタビュー】
一番伝えたいのは“今だからこそ
見れる夢を見ていこうよ”ということ

小学校でのMV撮影で、
今までとは全く違う表情になっている

そういったシーンはMVにもあって、そちらのテーマも“郷愁”だったとか?

“自分が通っていた小学校に戻ってきて当時を思い出す”っていう設定で、撮影したのがリアルに埼玉の小学校だったから、母校ではないけれど景色がすごく懐かしかったですね。“そうそう、埼玉って意外と田んぼが多かったよな”みたいな(笑)。あとは、“こんなに机と椅子って小さかったんだ!”ってびっくりして。僕がふと目にする幻のような役回りで子供たちも出演してるから、この子たちの目線で見たら普通なんだろうなと、しゃがんで目線を合わせてみたんですよ。そしたら見覚えのある景色になって、“ああ、自分が大きくなったなんだなぁ”ってしみじみ思いました。

美しい照明を浴びての夜の体育館でのシーンも見どころですよね。

あのシーンは、ひとりの世界で動いてるという感覚です。振り付けがあったわけでもなかったから、とても難しかったですね。あとは、やっぱり学校での撮影って面白くて、今までのMVとはまったく違う表情になってる気がするんですよ。教室の窓辺とかにいると、やっぱりノスタルジックな気持ちになって、窓の外を見上げた時に思わず切なくなったりとか、教室を見渡して穏やかな笑顔が出ちゃったりとか。アニメファンには嬉しい演出もチラッとありますし、黒板に書かれてる日直の子の名前にも注目してほしいです!(笑)

了解です(笑)。ノスタルジックなイメージを引き継いで、ジャケット写真もモノクロ調ですよね。今回はフィルムカメラで撮られたとのことですが、デジタルカメラとは何か違いました?

全然違いますよ! デジタルだと撮るたびにどう撮れているのかモニターで確認できるじゃないですか。その便利な状況に今はみんな慣れてしまっているけど、フィルムカメラは現像するまで仕上がりが確認できない分、現場スタッフの集中力がとても高かったです。例えばスタイリストさんが衣装の乱れひとつ直すにしても、ファインダーを覗けるわけじゃないから、写真になったらどういう映りになるのかが想像できないと衣装の直しにも入れない。そういった状況の中、みんながプロフェッショナルで、どんどん作品創りをしていくのには感動しました。あとは、シャッターひとつとっても、デジタルだと流れでカシャカシャ撮れるところ、フィルムだと一回一回巻かなきゃいけなくて。

あぁ、言われてみれば!

だから、自分の表情のタイミングも本当にシビアになってくるんです。カメラマンさんがフィルムを巻き終わってシャッターを押すタイミングで表情を合わせなきゃいけない。カメラマンさんも“表情はすごく見た”って言ってました。同時に、僕たちのチームの素晴らしさも改めて知れたし、仕上がりもいい表情ばかりで選ぶのが大変だったくらいで。フィルムの質感って、やっぱりいいですよね。

一方、カップリングの「MILESTONE」は昨年6月に予定していたドーム公演『LIVING!』のテーマ曲「LIFE」へのアンサーソングと、こちらもまた重要な曲になりそうですね。

もともと「LIFE」はコロナ禍の前に作った曲で、それを引っ提げてやる予定だったライヴができなくなって。でも、「LIFE」は“命”をテーマにした前向きな曲だったから、みんなでコロナを乗り切ろうとダンサーやバンドメンバーとセッションする動画を作ったり、いろんなかたちで発信したんですよ。それが僕らにもファンのみんなにも響いて、大事に歌い継いでいった結果、とても意味のある曲になったんですね。なので、10月のライヴが決まって、“そこに向けてどんな曲を作ろうかな?”ってなった時に、やっとライヴができるという想いを、「LIFE」へのアンサーソング的なもので表現できたら面白いんじゃないかと思ったんです。それを「LIFE」を作詞作曲してくださったmarhyさんにお伝えしたら、想定していた以上にライヴの景色を表現してもらえたので、すごくびっくりしたし、勇気をもらえて嬉しかったですね。

10月のライヴは約2年振りの有観客公演になりますが、“RELIVING!”と名づけられているだけに、『LIVING!』の要素が盛り込まれたりもするんでしょうか?

『LIVING!』で考えていたものとはまた違った、今の状況下でできる最大限を追求するライヴになると思います。一番違うのは一日2回の計4公演になるということですね。体力が持つのか心配ですが(笑)。 まずは今、できることに真摯に向き合いたいと思ってます。

それこそ「Dream on」のメッセージ通り、今だからこそ見えるものをしっかり見据えていくと。

はい。そこで僕たちの最大限を表現していくべく頑張りますので、楽しみにしていてください。

取材:清水素子

シングル「Dream on」2021年7月7日発売 KING RECORDS
    • KICM-2094
    • ¥1,320(税込)

ライヴ情報

『MAMORU MIYANO COMEBACK LIVE 2021 ~RELIVING!~』
10/09(土) 神奈川•ぴあアリーナMM
10/10(日) 神奈川•ぴあアリーナMM

宮野真守 プロフィール

ミヤノマモル:『DEATH NOTE』『機動戦士ガンダム00』『ポケットモンスター ベストウイッシュ』『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE』シリーズ『ちはやふる』などのアニメ作品に加えて、『ファンタスティックビーストと魔法使いの旅』などの吹き替えにも出演する人気声優。2008年よりアーティスト活動をスタート。声優、俳優の現場で培った豊かな表現力と類い稀な歌声、そしてダンスを駆使した高いライヴパフォーマンス力を武器に、独自のエンターテインメントを追求し続け、日本武道館やさいたまスーパーアリーナでの単独公演も成功させている。宮野真守 オフィシャルHP

「Dream on」MV

「Dream on」ミュージックビデオ撮影の
裏側潜入してみた

「Dream on」ジャケ写撮影の裏側公開!

OKMusic編集部

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